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社長室通信 Vol.62

社長室通信
Vol.62

意見交換会を開催しました

11月22日(火曜日)、増田社長と日本郵政で経営企画を担当する西口常務・風祭執行役が、次のテーマで意見を交わしました。

≪テーマ≫
○日本郵政グループにおける経営企画の現状と今後の展望
○働きやすい職場づくりにおけるリーダーのあり方

日本郵政グループにおける経営企画の現状と今後の展望

日本郵政株式会社常務執行役
西口 彰人
  • 経営企画部のミッションのひとつは、金融2社株式の処分。金融2社株式の保有割合の減少はグループ連結利益に影響することから、ビジネス・ポートフォリオの積極的な転換を図っていく必要がある。既存ビジネスの拡大を図るとともに、新規ビジネスの開拓をしていかなくてはいけない。
  • 将来のビジネス・ポートフォリオについては、連結当期純利益の規模、ROE、配当収支といった指標を見ながら、検討していくことが必要。
  • 金融2社の株式処分により資本関係は希薄化していくが、引き続き、持株会社としてリーダーシップを発揮しながら、金融2社を含むグループ運営を行う必要がある
新規ビジネス等への投資(シナジー実現の可能性×財務リターンによる検討)図
  • DX推進部が取り組んでいる顧客基盤の共通化や、広報部が進めているブランドの維持・向上は、グループ運営の観点から重要。
  • 人事的な側面では、グループCxO制と併せて、人事交流の推進も重要。「一体的な業務のやり方や経営戦略を持つことは、互いにプラスになる」と実感いただくことが大事。
  • 「グループ内業務の最適化」も、経営企画部のミッションのひとつ。共同施策の推進やシェアード化は、グループ各社の経営にとっても有益。
  • 技術の進歩やお客さまニーズの変化を踏まえ、郵便局のチャネルとしての価値を高めていく必要がある。郵便局を通じたグループ各社の業務面のつながりを深め、ブランド価値を維持向上していくことが求められる。
金融2社株式の保有割合。日本郵政が持つゆうちょ銀行の株式を2022年9月末時点の89.0%からJPビジョン2025期間中に50%以下にする。かんぽ生命は2022年9月末時点で49.1%。
  • 多種多様なステークホルダーとの円滑な関係構築も重要。
  • 地方公共団体との関係性は、事務受託等によって以前よりも深まってきていると感じている。引き続き取り組んでいきたい。
増田社長
  • 経営企画部は、さまざまな業務を幅広く行っている。部としてまとまることの大変さはあるかもしれない。
  • しかし、わがグループはそもそも異なる事業会社の集まり。それらまとめるための組織で、担当間の業務の違いから縦割りになっていてはいけない。担当内に閉じた仕事の進め方にならないよう、「皆でひとつの将来像を目指し、それを異なる切り口で見ている」と捉えることが大事。
増田社長

ピックアップQ&A ①視点を磨く

日本郵政株式会社常務執行役 西口彰人
  • 経営企画部では、有識者の先生方向けに、日本郵政グループへの理解を深めていただくため、定期的に情報提供を行っており、また、継続的に勉強会も行っています。
  • 実はこうした勉強会は、私たちが日本郵政グループを客観的に見つめ、気づきを得るチャンスにもなっています。
増田社長
  • 外部の先生方とのディスカッションや勉強会は、時間はかかるかもしれませんが、必ず将来につながる良い取組みです。たとえば今期中計のキーワードである「共創プラットフォーム」は、JP改革実行委員会に設けた成長戦略研究会において有識者の方々から提言いただいたものです。
  • 今後も、形式的な場とならないよう、しっかりと議論をしてほしいです。若い世代の先生方のご意見もよく聞いて、不断に感覚を磨き続けられるとより良いですね。
  • これからもぜひ、充実した議論ができる関係性を構築していってください。
増田社長

働きやすい職場づくりにおけるリーダーのあり方

日本郵政株式会社常務執行役
西口 彰人
  • 部下社員と接する際には、業務の意義・重要性や背景といった情報共有を丁寧に行い、「なぜその業務をやるのか」しっかりと理由を理解してもらうように心がけている。
  • 一方で、責任感とやりがいを持って働いてもらうために「新たな取組みに挑戦させ、仕事を任せてみる」ことも必要かと思う。
日本郵政株式会社執行役
風祭 亮
  • 何事もスピード感をもって取組み、即断即決、ブレないことが大事と思っている。
  • また、各役員の方針が部内に浸透するよう、部長として社員とのコミュニケーションを欠かさないようにしたい。
増田社長
  • 理解浸透のための情報共有は丁寧に行いつつも、社員の成長につながるよう、仕事を任せたり、挑戦を促したりすることは重要だろう。
  • 経営企画部を率いるリーダーとして、即断即決、スピード重視でこれからもお願いしたい。
増田社長

ピックアップQ&A ②資料を磨く

増田社長
  • 理解度や伝わりやすさに関連して、「社員が資料作りで疲弊してしまっていないか」が心配です。資料作りは本来「本質的な部分が相手に的確に伝わる」のが大事なのですが、あまりにボリュームのある資料を作らせてばかりいると、「たくさん内容が書いてあれば資料が立派に見える」と社員に誤解を与えかねません。
  • せっかく頑張って作り込んでも、相手によっては目を通してもらえない可能性もあるでしょう。私自身、たくさんの資料を目の前にして、もったいないな、申し訳ないなと感じる時があります。
増田社長
日本郵政株式会社常務執行役 西口彰人
  • 上の立場へ行けば行くほど、目を通さなくてはならない資料は多くなりますよね。経営企画部で事務局を担当している経営会議については、資料の冒頭に「要旨」をつけるようになりました。
  • こうした取組みが形骸化しないよう、今後も気を配っていこうと思います。
増田社長
  • 一つひとつの施策や報告の裏には、たくさんの社員の努力や苦労があります。頑張っている社員に報いるためにも、「本質的な部分が相手に的確に伝わる」資料作りはとても大切です。
  • 経営企画部は、日頃から経営層が目にする多くの資料を取り扱っています。そんなみなさんだからこそ、主体的に工夫をしてほしいと思います。
  • 伝えたい相手によって必要となる情報の粒度は異なるため、それぞれうまく使い分けられると良いですね。
増田社長

意見交換会を振り返って
(増田社長)

増田社長
持株会社の経営企画部は、グループ各社の経営企画部を率い、横串を刺す存在であり、グループの将来像を示す組織でもあります。先日開催した郵便局の将来像に関する社員向けアイディアコンテストには、1,400件近くの応募をいただきました。それだけ、将来に対する熱い想いを持つ社員がいるということです。持株会社の経営企画部においては、郵便局を含めグループ全体がどうなっていくかを、ち密に体系立ててきちんと考えていただきたいと思います。グループ一体的な運営に向けリーダーシップを発揮するとともに、常日頃から外形だけでなく中身もしっかりと考えて仕事に臨んでほしいです。
2023年は、中期経営計画「JP ビジョン2025」の3年目の年となります。世の中の変化のスピードを考えると、今後の経営計画はより短いスパンで検討する必要があるかもしれません。外部環境の変化を踏まえつつ、現在取り組んでいる各種施策が実る過程を示して、しっかりと計画を立てていきましょう。

今後も日本郵政グループ役員・社員と増田社長との意見交換会を定期的に行ってまいります。
開催模様については、随時発信していきますので、ご注目ください。