社長室通信
Vol.77
8月10日(木曜日)、増田社長と日本郵政でスポーツ活動を通じた社会貢献施策の実施・充実などを担当する櫻井執行役・千葉部長が、次のテーマで意見を交わしました。
- ≪テーマ≫
- ○スポーツ&コミュニケーション部の現状と今後の展望
- ○働きやすい職場づくりにおけるリーダーのあり方、実践している工夫
スポーツ&コミュニケーション部の現状と今後の展望
- スポーツ&コミュニケーション部の基本方針は、以下の3点。
- 日本郵政グループ女子陸上部の運営面のさらなる強化・発展
- スポーツを軸としたグループ社員の健康づくりの提案、内外のコミュニケーションの活性化
- 地域・社会の活力アップに資する活動
- 2023年4月創部であり、始動にあたって、今年度以降の適切なKGIやKPI設定に向けた準備を進めている。並行して、日本郵政グループとしてスポーツに関してどのように取り組んでいくのかという基本的な方向性を議論しているところ。時機をみて対外開示も検討したいと考えている。
- 具体的な施策として大きなものは、部活動の地域連携・地域移行への協力。背景としては、全国の中学校などにおいて部活動の指導者不足が社会課題となっており、その解決の一助として、日本郵政グループからスポーツや文化・芸術活動に秀でた資質のある社員をマッチングできないかと考えている。また、副次的な効果として、グループ社員のモチベーション向上やこれから就職する学生への新たなワークスタイルの提案にもつながる。郵政グループのリソースを活かしながら具体化を図っていく。
- 当グループ本社がある東京都の千代田区では、2つの中学校の一部の部活動で外部委託が始まっている。当グループからの部活動の指導者派遣には、人事制度の整理が必要であり、調整を始めているところ。
- 並行して自治体との連携を進めており、4つの自治体でのパイロット事業の展開を検討している。また、東京都府中市との地域活性化に関する協働協定(=包括連携協定)及びスポーツ振興等に関する協働協定を締結予定(8月22日に締結済み)。
- その他の施策としては、イベントの企画・実施を行っている。例えば、日本郵政グループ女子陸上部の長期合宿先などで開催されるランニングイベントへのゲスト出演を企画している。初回は北海道士別市の小学校のランニング教室へ女子陸上部の現役選手・スタッフが出演し、子どもたちを対象にランニングなどの指導を行う内容となっている(8月21日に実施済み)。
- このほか、日本郵政グループ女子陸上部の運営面のさらなる強化・発展を目指し、諸々の環境整備の検討などをしている。
- 日本郵政グループ内の健康経営のサポート施策については、オフィス内ミーティングルームへのバランスボールの導入、階段利用の促進などを考えている。また、モチベーションやエンゲージメント向上施策として、月2回「ランニング教室」として皇居ランを実施しており、終業後、平均20名程度で走っている。女性の参加もあり、徐々に盛り上がりを見せている。
ピックアップQ&A ①グループ社員に活躍の場を提供するための仕組み作り
- 部活動の指導者派遣については、もう既にボランティアでやっている社員もいらっしゃるかもしれませんが、スポーツ&コミュニケーション部で検討されている内容は、業務の一部として部活動に参加するという認識で良いでしょうか。
- おっしゃるとおりです。地域のニーズなども聞いて個別に対応していくことを想定しています。例えば、夕方のある一定の時間だけ業務委託を受けるという形もあるでしょう。いずれにしても業務運行とのバランスには十分に留意しなければいけないと考えています。
- もし、活動中に怪我などをした場合は、会社の仕事として活動しているため、しっかりとしたケアをしていただきたいです。
- スポーツ&コミュニケーション部はまだ創設されたばかりで、さまざまなことをやっていってほしいとは思いますが、その中で徐々にできることとできないことの見極めが付いてくるでしょう。
- その点は非常に大切な話なので、ご本人に不利益が出ないように対応いたします。自治体や業務委託先などとも、しっかり話をし、それぞれのリスク分担を検討してまいります。
- また、社員による部活指導は、ご本人が競技スキルに秀でておられても教え方が上手かは別問題だと考えております。研修プログラムや適切な資格が必要と思いますので、まずはどのような形をとることができるのか検討してまいります。
働きやすい職場づくりにおけるリーダーのあり方
- 意識しているリーダーのあり方として5点。
- 1つ目は部内ミッションの共有。新しい風を吹き込ませることが当部の存在意義であり、当部の創設理由を繰り返し共有している。特に、スポーツというキーワードで考え、女子陸上部の選手の活躍などを通じ社員の皆様の誇りと自信を取り戻す契機をアピールしていくということと、いろいろな業務プロセスにおいてスポーツの持つエネルギー、着想のヒントの提供をしていきたいところ。加えて、駅伝というスポーツにある責任をつなぎ、常に前進・挑戦するスタンスの大切さの啓蒙をしていきたいと思っている。
- 2つ目はトップの価値観、評価軸の浸透。前例踏襲は通用しないと思っており、前例の意義には「なぜ」を繰り返し問いかけるようにしている。中には、問いかけをすると困る社員もおられると思いますが、それを繰り返すと組織は変わっていくと考えています。また、供給サイドのエゴ・理屈を押し付けず、常に変化を前提とした柔軟な思考回路で業務に臨むということも注意している。
- 3つ目は本社だからこそ、人件費コスト・時間コストを意識したマネジメントをすること。当部は明るくケチケチマネジメントをすると決めている。また、仕事の分担については、一人一人の適性を踏まえ効率性を意識した業務指示、マルチタスクということを心がけている。
- 4つ目は率先垂範として、悪い情報は早期に把握し、トップが交渉するという姿勢を持ち、部下が通り易いように道を切り拓くように努めている。
- 5つ目は、大事は理を以って決し、小事は情を持って処すことを大事にしている。
- 上記を心がける中で、実践している工夫の基本方針として「人材は人財」という信念を持ち、明るく厳しく接している。具体的には、さん付けで呼び合い、部内肩書では呼ばないフラットな風通しを目指している。
- また、シンプルなマネジメントも心がけており、会議は最小限・情報共有会議は週1回・個別PDCAを月1回実施している。他にも、女子陸上部の現場との接点を多くするために足を運ぶことや、会議資料の極小化をおこなっている。
ピックアップQ&A ②女子陸上部との関係構築について
- 女子陸上部のマネジメントはどのようにおこなっているのでしょうか。
- 女子陸上部の選手の活躍は、グループ内外で非常に注目されており、社員の皆様の元気の源になっていると思います。
- 監督を含む6名のスタッフで運営をおこなっていますが、連携強化のため、女子陸上部チームとスポーツ&コミュニケーション部事務局の間で、ほぼ毎日電話やSNSによる連絡を実施しています。
- スポーツ&コミュニケーション部は女子陸上部が原点です。女子陸上部を大事にしつつ、チームの監督がおっしゃっている「つなぐ」「シンクロする」という点を踏まえて関係構築を図っていただきたいです。
意見交換会を振り返って
(増田社長)
- 部活動のサポートなどは、日本郵政グループの特徴を活かして地域の郵便局などと協力をしながら進めるなどし、郵便局が地域を支えることに非常に熱心であるということが伝わると良いでしょう。学校の先生が疲弊している中で、部活動の顧問活動もその一因だとも言われていますが、当グループの多才な社員や郵便局のスキルを通じて、これらの活動を地域に入って支えていただきたいです。
- 日本郵政グループ内で行う施策についても、社員の健康増進に繋がるように、これからも立案・検討を進めていただければと思います。皆さんの活躍を楽しみにしています。
今後も日本郵政グループ役員・社員と増田社長との意見交換会を定期的に行ってまいります。
開催模様については、随時発信していきますので、ご注目ください。