社長室通信
Vol.81
11月2日(木曜日)、増田社長と北海道エリアのグループ社員との意見交換会を開催しました。
4名の社員が参加し、活発な意見交換が行われました。
- ≪テーマ≫
- グループ中期経営計画「JP ビジョン2025」を踏まえ、支社・本社に期待すること
- 商品・サービスや業務において、棚卸し・改善が必要と考えられるもの
社員からの主な意見
- JPビジョン2025で謳われている「お客さまの荷物の受け取りやすさ」という点で、配送ロボットやドローンを使ってお客さまに荷物を届けるサービスは、未来的で便利なことに加え、天候に関わらず配達できることで配達員の安全も守ることができ、素晴らしい仕組み。今後、お客さまと社員両方にとって便利で安全な方法で、配送ができればと思う。
- カーボンニュートラルの取り組みとしてEV車導入は理解しているものの、北海道や東北など、寒冷地でのEV車による業務に不安を抱いている。電動二輪車が導入されているが、長期間使用した場合のバッテリーの劣化や、マイナス20度の外気にさらされながらの配達途上での充電切れ、轍を乗り越えられないといった問題が起こるのではないか。これらの点に配慮いただきながら慎重に導入を進めていただきたい。
増田社長からのコメント
- 新たなデジタル技術の中でも、直近5~10年以内で特に地方部や過疎地域での配送ロボットやドローン活用において、お客さまと社員の双方の負担を減らすことが期待されており、引き続き検討を進めたいと考えている。
- 苫小牧郵便局にはEV車が配備されていると聞いた。寒冷地における懸念事項であるが、どの程度低温状態に耐えられるのか、まだ明確でない部分があるため、実験的に導入している段階。別のエリアでも、耐久性データの蓄積や分析を行っている。また、技術進展によりバッテリー性能が非常に向上している一方で、バッテリーの価格はまだ高価である。将来的に汎用的なバッテリーが開発されれば、バッテリーだけ新型に交換することで、本体はそのまま長く使えるであろう。まずは実証実験により、カーボンニュートラルの推進に努めていきたい。
社員からの主な意見
- デジタル技術を活用した便利なツールがどんどん提供されている一方、私自身が業務を行うのは「お客さまと対話する」というリアルの部分。最近はデジタル化により、窓口でもお客さまが減少していると感じており、将来的にお客さまのアポイントが取れず、窓口事業が先細りしていくのではないかと危惧している。例えば、「共創」という観点から、高齢者施設や保育園といった集客力のある施設と併設した郵便局を展開すると、より魅力が上がるのではないか。
- かんぽ生命では、信頼回復活動をしており、高齢者募集の際はご家族に同席いただいている。訪問により、良い人間関係を築けている中で、高齢者のご家族の方にも感謝されるような商品サービスがあると新規顧客の獲得につながると思う。現在の商品ラインアップでは「死亡保障」をメインにお話ししているがこのようなニーズがない場合に対応するため、商品ラインアップを増やすことはできないか。
増田社長からのコメント
- 郵便局のネットワークを使い、共同でサービスを提供することに関して、さまざまな可能性を模索していきたいと考えている。例えば、一部の自治体からは「郵便局に業務を手伝ってほしい」という声がある。現在取り組んでいるマイナンバーカード事業もその1つだが、今後は、例えば空き家が増加するなかでの空き家のみまもり事業など、手数料をいただいたうえで公共・公益的な業務へ取り組むことも一案としてあるだろう。
- また、不動産については、未利用部分、特に建物の容積率を上手く活用していない郵便局が多いため、大都市や地方部県庁所在地などの郵便局の建て替え時期とあわせて、事業用資産・貸しオフィスなどへの転用を検討していきたい。
- かんぽ生命の商品ラインアップについて、高齢者募集時に同席されるご家族のなかでも既婚の方や独身の方など、さまざまなお客さまがいることは理解している。郵便局窓口も含め、お客さまの利便性を高めるため、ニーズに合わせた新たな商品ラインアップの検討に取り組みたいと思う。
参加者の感想
- 今後どのような商品やサービスを検討しているなどのお話が聞けて、非常に勉強になりました。これからも業務の幅を広げて展開していく会社の姿を想像するとワクワクしました。
- 今回の貴重な体験をとても光栄に思っています。これからの未来の郵便局のため、職場の仲間とともに、頑張りたいです。
訪問局の模様
意見交換会を実施した苫小牧郵便局のほか、遠浅郵便局・上厚真郵便局・厚真郵便局・早来雪だるま郵便局を訪問し、各拠点の状況を伺いました。
意見交換会を振り返って
(増田社長)
- 皆さんが普段それぞれの業務のなかで感じているご意見を聞くことができ、改善のための方向性を把握することができました。苫小牧郵便局の管内は東西に広く、地域的な事情から生じる問題で苦労されることもあるかと思いますが、地域の皆さまにとって郵便局が身近な存在であり続けるよう、引き続きお客さまに寄り添っていただければと考えています。
- 地域の拠点が撤退を進めているなかで、郵便局は地域を支えるリアルな拠点であり、時代の変化に合わせて今までの仕事を切り替える転換期に来ていると思います。自治体業務の代行や地域コミュニティーの創出など、郵便局が地域の特性に合わせた取り組みをすることにより、新しい役割を果たしていくことが期待されるでしょう。皆さんから伺った、さまざまなご提案を本社内でも連携して、今後も新たな価値の創造に取り組んでまいります。
今後も日本郵政グループ社員と増田社長との意見交換会を定期的に行ってまいります。
開催模様については、随時発信していきますので、ご注目ください。