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社長室通信 Vol.56

社長室通信
Vol.56

意見交換会を開催しました

8月9日(火曜日)、増田社長とグループ本社社員との意見交換会を開催しました。
各社のIT部門の管理者4名が参加し、「働きやすい職場づくりにおける対応策とあるべき姿」というテーマで意見を交わしました。

社員からの主な意見

  • コロナ禍で、いかにコミュニケーションを取るかが問われている。オフィスワーク(リアル)とテレワーク(デジタル)の共存を実現させていくべき。チャット、メール、ファイル共有など色々なやり方を通じて、オープンな情報共有で個人の仕事を「チーム化」し、「タスクの見える化」と「意思決定の見える化」を実施していきたい。
  • 部下との1on1対話を通じて、部下の考え方や悩み等を理解すると同時に、スキルアップに向けたアドバイス等、積極的にフォローしていきたい。IT部門の業務は一つの情報の認識相違だけで大きな問題に発展するため、円滑なコミュニケーションが取れる環境が必須。コロナ等の外的要因に左右されにくい交流の場の創出を目指したい。
  • 一人で仕事をしていると、部下の仕事、担当内の仲間の仕事が見えづらくなる。ひいては自分の仕事の成果も見えづらくなる。部下を褒める機会が減少し、逆に相手の悪い面が目に付く傾向もあるため、各メンバーの頑張りに対して、全員の前でお礼を言うことを意識している。部下の良い面を引き出し、仲間の良い面を称えてあげられる職場を目指して、コミュニケーション改善に努めている。
日本郵政グループ 本社社員

増田社長からのコメント

  • 特に部下とのコミュニケーションでは、どれだけ部下に多く話をしてもらえるかが重要。どれだけ聞く耳を持っているか、心を開いてもらえるようにするかが大切。
  • コロナでテレワークが進み、普段のコミュニケーションが難しくなってきている。今後も以前のようなリアルだけの状態には戻らないので、ハイブリッドで上手くやっていく必要があるだろう。みなさんの考えは、どれも正解だと思うし、決まった答えはないので、参考になるところはどんどん取り入れて欲しい。
  • 周りからのリスペクトを、どのように表して、どう感じ取ってもらうかという問題がある。自分の得意分野や専門分野などを持って、自分の仕事の範囲を広げていくと仕事も面白くなる。

社員からの主な意見

  • 部下に対しては、モチベーションと成功体験が大事だと思っている。責任を持って最後までやり遂げ、苦労しながら何かしらの答えが出れば、自分として「やったな」という達成感が得られると思う。
  • 役員向けのテレビ会議に担当者も参加して、その場で意見があれば話せるようにしている。意見を言いづらい面もあると思うが、場を設けることが必要。実際に、役員からの質問に担当者が答える場面もあった。
  • 私たちが習ってきた「先輩・上司の背中を見て学べ」という教え方は、今の世代には通用しない。答えを導くためのプロセスを丁寧に教えたところ、部下の仕事効率が加速度的に上がった。
日本郵政グループ 本社社員

増田社長からのコメント

  • 部下の育成については、社員教育とハラスメント防止をどうやって両立させていくかが課題。とある他社の経営者は「社員の成長のためには、ある種厳しさを感じ取ってもらう必要もあり、その限界線がどこにあるのかが難しい」と仰っていた。
  • これも、誰かが答えを持っているわけではない。昔のような修羅場体験を無理にさせることもないし、ハラスメントは絶対に起こしてはいけない。一方で、「もう少しだから一緒に頑張ろう」と部下に背伸びを期待せざるを得ないところもあり、上司も戸惑っている場面が多いとも思う。

社員からの主な意見

  • ITガバナンスは、他部門にとってはなじみの薄い部分もある。「ルールが当たり前」という考えは捨て、相手の立場に立って丁寧に、何故このルールが必要なのかも含めて背景も説明しようとしている。最近では、会社の重要な施策については、私たちが自らメンバーとしてプロジェクトに入っていこうと思っている。ルールの策定だけでなく、周りをサポートして、助けさせていただくということ。専門家として、誰にでも理解できるように話し、縦割り解消を心がけている。
  • チーム間のコミュニケーションは非常に大切。プロジェクトが遅れてくると、チーム間もかなりピリピリしてきて、会話もなくなってくる。そういう時には、PMOのような中心的な組織が必要。これは横の連携が大事だと思ってやってきた。今後は、事業部門との更なる連携が必要だと思う。上の役職になるほど横のコミュニケーションが希薄になるため、ここは強化しなければいけない。
日本郵政グループ 本社社員

増田社長からのコメント

  • 組織として気になったのは、「上の役職ほど横の会話が弱い」という点。上の方が横の会話をしてこそ、縦割り解消に繋がると思うので、これは困ったこと。忙しくてコミュニケーションの時間が取れないという声もあるが、案外、自分の時間を埋めて、仕事した気になっていたりもするもの。
  • 大規模な更改プロジェクト等は、特に横のコミュニケーションに気をつける必要があると思うので、私からも注意を促していく。

参加者の感想

参加者
増田社長のお考えを理解できたのと同時にざっくばらんな内容で意見交換ができ、たいへん貴重な経験になりました。
参加者
増田社長のことはこれまで、TV、雑誌、メールでしか拝見できませんでしたが、実際お会いして、お話しすることで、人間性を感じることができました。
参加者
意見交換会に参加してみて、やはり対面でしか得られない相手の表情や話し方等も、大事なコミュニケーション上の情報であると再認識しました。今後もリアルとデジタルとでハイブリットなコミュニケーションを心がけていきたいと思います。
意見交換会の模様

意見交換会を振り返って
(増田社長)

増田社長
組織間や自組織内でのコミュニケーションについて、管理者のみなさんからお話を伺いました。私は、コミュニケーションは手法だけでなく、どういう観点で場を持つかが重要だと思っています。あわせて、場面に応じてさまざまなツールを使い分ける必要があります。肉声では細かな表現ができますし、面と向かって言いづらいことは文字にすると良いでしょう。
 
たとえば、今年から電話による内部通報を可能としたところ、相談件数が増えました。場面が変われば、電話よりもメールやチャットが良いなど逆のこともあると思うので、こうしたツールをうまく取捨選択していってほしいと思います。
 
また、上司から指示があった際に、その指示の背景を少し聞いてみるということも大切です。よく飲み込めない時に、その真意をちょっと聞いてみるのです。そうすれば、より良い結果を出せるでしょう。そのためには、上司も部下もお互いに、常日頃から聞きやすい雰囲気づくりをしておくことが重要です。

今後も日本郵政グループ社員と増田社長との意見交換会を定期的に行ってまいります。
開催模様については、随時発信していきますので、ご注目ください。