社長室通信
Vol.95
10月17日(木曜日)、増田社長と日本郵政グループ社員との意見交換会を開催しました。
株式会社かんぽ生命保険のアクチュアリー社員4名が参加し、「アクチュアリーの立場から見た日本郵政グループの現状と今後貢献していきたいこと」というテーマで意見を交わしました。
≪アクチュアリーとは≫
保険の数理設計や経営分析等に携わる保険数理の専門職のことで、確率論や金融工学等の研究知識を用いて、保険会社を中心とした多岐に渡るフィールドで活躍しています。
社員からの主な意見(アクチュアリー業務を通じて感じるかんぽ生命・日本郵政グループの現状)
- 金融サービスを取り巻く環境が多様化・複雑化し、市場のアナリストなどが保険会社の財務健全性の管理にかなり興味をもっている。今後は市場関係者へより有益な情報を提供していく必要がある。
- 大手の他生命保険会社と比べ、アクチュアリー正会員の人数が圧倒的に少ない。引き続き新卒採用や育成に力を入れていく必要がある。
- 社員一人一人が自身の活動が財務諸表にどのように反映されていくのか、会社の中での自分たちの立ち位置をより意識していくことが必要と感じている。
- 日本の生命保険会社は、それぞれに多様なチャネルを持っており、それぞれに特化している。かんぽ生命も郵便局をハブにしたお客さま接点は他社と比べて大きな強みである。

社員からの主な意見(アクチュアリーとして今後かんぽ生命・日本郵政グループに貢献したいこと)
- 現在学んでいる専門性を活かし、かんぽ生命や日本郵政グループを通じて「学び合い、教え合う」風土への貢献をすることで、情報や文化のサプライチェーンを作っていきたい。
- お客さまの周辺環境が大きく変化する中で、細分化するお客さまニーズをよく捉えた、地域に根ざした保険商品の開発・運用に関して、数理面から貢献したい。
- 高度な収益管理・リスク管理体制の構築、および文化の醸成が大切。アクチュアリーの知識を社内に公開し、統計の説明などを少しずつ行っており、徐々に関心を持つ社員が増えてきていると感じる。
- かんぽ生命社内では、女性のアクチュアリーも少ないが、女性の管理者自体も少ない。管理者になりたいという女性社員も多くはないので、自身が女性管理者として子育てとの両立ができる姿勢を見せながら相談に乗っていきたい。

増田社長からのコメント
- アクチュアリーには高い数学的素養も必要だが、時代の変化に合わせた多様性も必要になると思う。社内での育成に加え他社のアクチュアリーの方とのコミュニケーションも積極的に図ってもらいたい。
- かんぽ生命で新商品を発売する際にも、アクチュアリーのみなさんの力が大いに必要となる。高い専門性でさまざまな業務を行うことになると思うが、1日でも早くお客さまへご提供できるように引き続き尽力していただきたい。

参加者の感想
- 保険商品に関して、お客さまの生活をより豊かにしていくためという想いもお話しいただき、今後の商品開発への期待が伝わり、今後の業務への意欲が高まりました。
- 専門集団であっても、理解して意見を聞いてくださる姿勢は大変ありがたいと感じました。増田社長からいただく質問からも、かんぽ生命の立ち位置や問題点を見つけて解決しようとする姿勢が伺えて、同じ方向を向けていると感じられました。
- 増田社長は日本郵政グループのリーダーとして多岐に渡る業務に触れていると思いますが、生命保険会社の専門業務についても深く関心を持ち、今後の商品開発、サービス推進に期待していることが伝わってきました。

意見交換会を振り返って
(増田社長)
- 今後もかんぽ生命では、お客さまのニーズに合わせた商品を開発・販売していきます。かんぽ生命・日本郵政グループとして、お客さまの生活をより豊かにするために商品を磨き抜くというところで、アクチュアリーのみなさんの経験値を注ぎ込んでいただきたいと思っています。
- 他社の生命保険会社に比べ、かんぽ生命のアクチュアリーの人数は少ない状況ですが、保険会社には絶対に必要な人材ですので、人材確保・人材育成というところでアクチュアリーのみなさんのやりがいや成功体験といった経験を後進へ受け継いでいただけますようお願いします。
- アクチュアリーのみなさんの知識と経験が、お客さまやフロントラインの社員のために最大限発揮できるように、経営としてもサポートしてまいりますので、今後もさらにご活躍いただくと同時に、引き続き率直な意見をいただきたいと思います。
今後も日本郵政グループ役員・社員と増田社長との意見交換会を定期的に行ってまいります。
開催模様については、随時発信していきますので、ご注目ください。