社長室通信
Vol.44
3月17日(木曜日)、増田社長とグループ本社社員との意見交換会を開催しました。
各社のサステナビリティ関連担当管理者4名が参加し、「サステナビリティ経営の現状と今後のあるべき姿」というテーマで意見を交わしました。
社員からの主な意見
- 自分が担当になるまでは、サステナビリティを意識することなく、遠い先のことだと思っていた。実際に関わってみて、取り組みの重要性、他社の先見性に気づくとともに、自分事化が必要だと感じた。
- 今後は、社員一人ひとりの思考・発信・行動がSDGs実現への貢献となり、社員全員がサステナビリティ経営の主役となる「全員SDGs」を実現したい。
- 動機づけや、役割に合わせた説明、オペレーションの共同検討など、施策に関わる社員たちと一緒に進めていくことが大事。こうした自分事化が、社員の自発的な行動の原動力になったと感じている。
- 「My SDGs」として、一人ひとりが良いと思うこと、貢献的なことを実践してみてはどうか。電気や水の節約、紙の削減、ゴミの分別等、たとえ一人では小さなことであっても、2万局、40万人ともなれば莫大なESG力になる。
増田社長からのコメント
- 「サステナビリティは大事」という共通理解はあり、大きな抵抗感こそ無いものの、既存の業務が忙しくて積極的に参加しにくい社員もいると思う。
- 社員一人ひとりがサステナビリティの意識を持てるよう、自分事化してもらう仕掛けが必要。
社員からの主な意見
- 2050年に向けて環境問題は大きな課題だが、例えば情報通信技術の進歩をみると、30年前に夢物語と思っていたことが実現している。気候変動は後ろ向きに捉えられがちだが、サステナビリティ経営ビジョンは、「明るい未来に向けて頑張ろう」という想いで議論していきたい。
- 中計の主要テーマのもと、各社、各部署で多様な取り組みを進めているが、サステナビリティ観点が抜け落ちていることもある。多くの施策が縦割りで、単品化しているのではないか。個別施策のゴールだけを見てしまってはいけないと思う。
増田社長からのコメント
- 技術革新への期待感と実現可能性、どちらも大事だと思う。
- ダイバーシティや人権については、これまできちんと取り組んできた部署があるが、今ではその範囲を超えて求められてくる部分がある。時代の変化に柔軟に対応していかなければならない。
社員からの主な意見
- サステナビリティは、海外から輸入された比較的新しい考え方で、受け入れられるには時間がかかる。社内では理解浸透を図っているが、これに加え人事評価にも入れられると自主的な取り組みにつながると思う。
- 他企業では、チーフサステナビリティオフィサーを設置する例もある。サステナビリティの推進にはお金も手間もかかり、既存事業への影響もあるので、ある程度力を持った方が発信していただくことが必要。
- サステナビリティはボランティアではなく、社会課題を解決することで利益を得られるように、本業と一体で捉えるべき。それを各部署で認識し、自分事化して動いていただくことが理想。トップダウンが多いが、ボトムアップで議論していくことも必要と思う。
- 日本郵政グループらしさを語れるものがあれば、Z世代にも強みとして伝えていけるのではないか。
- サステナビリティ経営を通じて、社会課題解決の観点から、人が集う場所としての郵便局の価値創造を考えていきたい。
増田社長からのコメント
- Z世代の学生は「どのような社会的課題の解決に貢献できるのか」に重きを置いて企業を見ている。そういう人たちが増えてくると、社内の意識も更に変わってくるだろう。
- サステナビリティは各社の特色を出すと同時に、グループ全体の色を出す必要がある。どこかの会社が突出していたら、グループ全体でそこに追いついていくべき。特にカーボンニュートラルは、郵便の影響が大きいが、グループ全体で取り組んでいく姿が求められている。
参加者の感想
- サステナビリティの社内への理解浸透、次のステップとしての行動変革の必要性の課題をグループとして共有でき、意欲が高まりました。今後、サステナビリティに関するトップメッセージで後押ししていただけると聞き、実務レベルでも更なる改善に取り組みたいと感じました。
- 環境やダイバーシティ以外にも、人権や生物多様性などの新しい問題にも目を向けて、他社に先行するくらいの意欲で情報収集や具体的な対応に取り組んでいきたいと思います。
意見交換会を振り返って
(増田社長)
- みなさんのお話を伺って、サステナビリティ担当部署は、社員への理解浸透のため、日夜奮闘していることが伝わりました。
- 更なる浸透のためには、経営トップのはっきりとしたメッセージが大事だと思うので、これからも動画などを活用し、サステナビリティの重要性を発信していきたいです。
- たとえ未来を完全に見通すことはできなくても、足元の機運や方向性に敏感に取り組む姿勢が必要です。
- サステナビリティについて、ぜひ今後も社内で議論を深めていって欲しいと思います。
今後も日本郵政グループ社員と増田社長との意見交換会を定期的に行ってまいります。
開催模様については、随時発信していきますので、ご注目ください。