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TCFD提言への対応(不動産事業)

不動産事業におけるシナリオ分析

分析の範囲

シナリオ IPCC RCP1.9シナリオ・RCP8.5シナリオ
IEA WEO NZE 2050シナリオ・WEO STEPSシナリオ
対象事業 不動産事業
対象期間 2050年

シナリオの定義

産業革命前と比べて今世紀末の気温上昇を1.5℃以下に抑えるシナリオと、産業革命前と比べて今世紀末の気温上昇が4℃を超えるシナリオを想定して、不動産事業への影響を分析しました。
※移行リスクについては2.6℃シナリオ(IEA WEO STEPS)を使用

物理的リスク:国際気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が策定したRCP1.9、RCP8.5
移行リスク :国際エネルギー機関(IEA)が策定したWEO NZE 2050、WEO STEPS

不動産事業の重要なリスク、機会及び影響

気候変動が不動産事業に与えるリスクと機会、各シナリオの状況下における影響は次のとおりです。

リスク・機会の区分 発生時期見込み※1 財務への影響※2 重要なリスクと機会、想定される影響(シナリオ分析)
物理的
リスク
急性 短期 中~小
  • 気候変動が進んだ場合、集中豪雨の増加による河川の氾濫や高潮等が発生し、氾濫する地域にある保有資産が浸水被害を受ける可能性があり、その修復にはコスト及び時間を要します。

【RCP1.9シナリオ】
大雨が増加することから河川の氾濫、高潮等により保有資産に一定の影響が出ることが予想されます。

【RCP8.5シナリオ】
大雨が大幅に増加することから、RCP1.9シナリオの場合よりもより大きな影響が出ることが予想されます。

慢性 短期 中~小
  • 気候変動が進んだ場合、平均気温の上昇による稼働中物件の冷房負荷上昇に伴う運営コスト増大の可能性や、海面上昇による浸水被害等のリスク・資産価値低減リスクがあります。
  • 夏季の気温上昇による屋外作業能率低下など新規開発物件の工期遅延リスク及び稼働中物件における建物・設備の保守管理業務の生産性低下に伴う運営コスト増大の可能性があります。

【RCP1.9シナリオ】
年平均気温が上昇すると共に真夏日の年間日数も増加するため、各種リスクが増加することが予想されます。

【RCP8.5シナリオ】
年平均気温が大幅に上昇すると共に真夏日の年間日数も著しく増加するため、各種リスクが大幅に高まることが予想されます。

移行
リスク
政策
・規制
中長期 中~小
  • 脱炭素の流れが強まった場合、不動産開発物件の省エネ化に係る設備投資額が増大する可能性があり、また炭素税が導入されることにより不動産事業の開発コスト・運営コストが増大する可能性があります。

【WEO NZE 2050シナリオ】
政府が温室効果ガス排出削減策を取るために、炭素税を課すことを想定します。

【WEO STEPSシナリオ】
炭素税が導入される可能性が低いものと思われます。

市場動向 中長期 中~小
  • 脱炭素の流れが強まった場合、旧式の省エネ性能の劣る不動産物件への需要低下により空室率が上昇する可能性があります。
技術 中長期 中~小
  • 省エネ性能の高い不動産へ需要がシフトした場合、不動産開発物件におけるエネルギー効率を高めるための各種技術開発コスト・建築コストが増大する可能性があります。
評判 短期
  • 投資家から気候変動対策に消極的とみなされた場合、株主総会での社長を含めた取締役の選任や関連議案に対して反対票が投じられたり、日本郵政株式会社が投資を引き上げられる可能性があります。
  • 不動産開発事業における気候変動に係る情報開示や保有資産の省エネ化対応が不十分と評価され、ステークホルダーから批判を受ける可能性があります。
機会      
  • 水害対策等により災害に備えるとともに、地元自治体等と連携しつつ防災備蓄倉庫の整備や一時避難の受け入れなど地域の復旧拠点としての役割を担うことを想定しています。そのような取り組みがステークホルダーに認められ、当社グループの企業価値や保有する資産価値の向上につながる可能性があります。
  • 環境に配慮した不動産開発を行うことにより、CASBEE等の環境認証の評価取得を推進することとしており、テナントやお客様の環境意識の高まりにより、当社グループの保有資産の需要増加につながる可能性があります。
  1. ※1 発生時期見込み:短期(~1年程度)・中期(~3年程度)・長期(3年~)で区分しています。
  2. ※2 財務への影響:現時点では、大(100億円以上)・中(10億円以上、100億円未満)・小(10億円未満)を目安としていますが、今後も引き続き定量的な影響の分析を進めてまいります。

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