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2026年3月25日 水曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

[会見者]

日本郵政株式会社 取締役兼代表執行役社長 根岸一行

社長

 日本郵政の根岸でございます。本日もお時間を頂戴し、ありがとうございます。本日は冒頭、当グループにおけるデジタル基盤の強化の取り組みについてご報告いたします。
 まず、お手元の資料に記載のとおり「郵便局アプリ」は、累計1千万ダウンロードを突破いたしました。日ごろよりご利用いただいておりますお客さまに感謝申し上げます。「郵便局アプリ」は、リアルの拠点である郵便局とデジタルをシームレスにつなぐものでありますし、郵便局のサービスをいつでもどこでもご利用いただけることを目指したものです。機能拡充も継続的に行っておりまして、例えば、直近で申し上げますと、郵便局の昼休止や営業時間の変更などの情報をご確認いただけるようになりました。従来から、「ゆうパック」の基本運賃が180円割引になる「ゆうパックスマホ割」ですとか、あるいは転居届を24時間お申し込みいただける「e転居」などの機能も備えておりますので、ぜひご活用いただければと存じます。
 このほかのアプリとして、例えばゆうちょ銀行の現在高や明細の確認、送金、それからアプリを使ってATMで入出金可能な「ゆうちょ通帳アプリ」、こちらにつきましては、口座登録の件数で申し上げますと、約1,600万件に達しているところです。それから、かんぽ生命のほうでも住所変更や保険金などの請求ができる「かんぽアプリ」は、約17万ダウンロードをいただいているところです。これらのアプリは、従来から郵便局をご利用いただいているお客さまにもご利用いただいておりますが、これまで比較的郵便局のご利用が少なかった世代にも利用が広がっていると受け止めているところです。
 それから、「ゆうID」や「ゆうちょ通帳アプリ」などを通じて、クロスセル同意のご意向を確認する仕組みも導入しています。この導入以降、多くのお客さまからご同意いただいており、この2月末時点で約920万件のご同意をいただいているところです。こうしたお客さまに対しましては、お客さま一人一人に合ったグループサービスをご提案するとともに、グループ横断での各種施策を展開し、お客さまの体験価値の向上につなげてまいりたいと考えているところでございます。
 それから、住所を7桁の英数字で表現する「デジタルアドレス」につきましても、いわゆる「ビジネスデジタルアドレス」の提供を開始いたしました。これはビジネスに関する複数の情報を表現できるサービスとなっておりますが、「デジタルアドレス」から住所を復号できる、いわゆるAPIにつきましては、既に3,000社以上の企業の方にご登録をいただいているところでございます。こちらにつきましては、認知を拡大して登録のユーザーを増やすことが必要であり、それからさまざまなシーンでご利用できるような形の、いわゆるユースケースを拡大していくことが必要だと思っております。これにつきましては今後、精力的に取り組んでまいりたいと思っております。いずれにしましても、日本郵政グループはどうしても郵便局を中心としたリアルの拠点というイメージが強いですが、このような取り組みを通じ、お客さまに変わった、便利になった、あるいはもっと利用したいと実感していただけるよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。私から冒頭の報告は以上です。
本日もよろしくお願い申し上げます。

記者

 幹事社から冒頭、2問お伺いします。まず、不適切点呼問題に関してですけれども、国土交通省が順次行っていました軽バンへの処分通知が2月に完了いたしました。処分を受けている車両の数、順次減ってきていると思いますけれども、改めて現状の郵便物流サービスへの影響と、再発防止策の進捗についてお伺いをします。
 2問目、話題変わりまして、イラン情勢の影響でガソリン価格が急速に上昇をしております。足元ですと、政府の激変緩和措置で多少下がっているようではありますけれども、現時点で、車両を多く抱えています日本郵便の業績への影響をどう見ていらっしゃいますでしょうか。また、コスト増になりますので、荷物への価格転嫁とかそういう点どう考えていらっしゃるかお考えをお聞かせください。以上です。

社長

 今ご質問いただきましたように、今般、2月10日をもって、受領いたしました最初の行政処分通知、これは全部受領し終わったと認識しております。まだ車両停止の処分中のものはございますが、2月10日で終わったということは、徐々に台数は減少してくるということでございます。おかげさまで、年末の繁忙期も含めて、多くの協力会社様のご協力もいただいた結果だろうと思っております。大きな何かトラブルが発生しているわけではなく、適切なオペレーションをしていただいていると考えているところです。ただ、いずれにしましても処分がまだ全て終了しているわけではありませんので、今後ご迷惑をおかけすることのないよう、万全を期して取り組んでいきたいと考えているところでございます。
 再発防止策については、日本郵便、社長を中心とした経営層の強いリーダーシップの下、取り組んできたわけでございますけれども、幾つかの要素はあろうかと思います。研修などによる意識改革につきましては、これは社員を対象とした研修はもちろん行っており、理解度テストなども行っています。それから4月には人事異動がありますので、新任の管理者に対する研修の中でも、こういった点につきまして併せて研修を行っております。それから、どうしても意識改革というだけでは担保できませんので、以前よりお伝えしていましたとおり、デジタル点呼は、当年度末に全集配局に導入のめどがついていますので、これにつきましても、着実に予定どおり進んでいると考えているところです。それから、ガバナンス体制の強化では、9月に安全推進部を設置しており、それからいわゆる2線による点検実施の検査など、こういったものでも、防犯カメラの映像を確認するということに取り組んできております。こうした検査手法についても、着実に行っているところです。いずれにしましても、これまでの再発防止策は基本的には予定どおり進捗しておりますが、こういったことについては少し緩めますと、またどこかで問題が起こることもあろうかと思いますので、先ほど申し上げましたように、定期的な異動期における研修などを通じて、しっかりと再発することのないよう、今後も継続して取り組んでまいりたいと考えております。
 それから、2点目のガソリン価格の上昇の影響などについては、直接的に車両燃料費という点に限って言いますと、1リットル当たり10円程度値上がりした場合、郵便・物流セグメントにおいては、10億円程度の影響にとどまりますので、そういった意味では、ガソリン価格が直接的に与える影響は限定的だろうと思っております。一方で、当然、原油価格の上昇により、集配の運送委託費やほかの物件費一般にいろんなものが上がってきます。そういった点については、影響が徐々に出てくる部分もあろうかと思いますので、経営に与える影響を注視していく必要があるのではないかと思っております。従いまして、すぐに費用面が大きく増加するわけではございませんが、全般的に費用が上昇するような中にありましては、どの程度コストの増加になるか、その全体をよく見据えた上で、現時点で、直ちにお客さまに一律幾らということの価格転嫁をお願いすることまで至っておりませんけれども、今後徐々に、価格面で荷物への価格転嫁ということでお願いする部分が出てくることは当然想定をしております。ただ、繰り返しになりますが、今の時点で、直ちにその分、何%上げるというところまでは至っていない状況でございます。

記者

 昨日、政府が郵便法などの改正案を閣議決定して特別国会に提出をしました。まず、こちらへの受け止めと、今後国会での議論に期待されることがあれば教えてください。というのと、あともう1点ちょっと関連で、おととし、大きな値上げというのをされたと思うんですけれども、そのときに想定されていた以上に、郵便事業も足元、悪化というか、停滞しているのかなというふうにお見受けしますけれども、まずこの現状の認識を、郵便事業の現状の認識をお伺いしたいのと、併せて、経営効率化などの部分で、何か今後深掘りなり自助努力なりされていくような、注力されていくようなことがあれば、社長のお考えを聞きたいです。以上です。

社長

 郵便法の見直しに関する法案につきましては、既に閣議決定しており、今後、国会で議論されますので、そうした議論をしている内容をどうこういう段階ではないと思っております。ただ、いずれにしましても、日本郵便が主体的、機動的にいろんな対応が可能となるような内容でございますので、そうした意味では、私どもとしては、これはありがたい内容でございます。そうした法律の成立については、期待を申し上げているというような状況でございます。
 その中で、郵便の現状についての認識ということでお尋ねがありましたけれども、おっしゃるように値上げの中、例えば年賀などを見ましても、値上げをした昨年の年賀については、相応に減少を見込んでおりました。1年たった今年の年賀についても、相応に減少しております。そういう点では、端的にそういった点に表れているように、物数の減については足元相当厳しい状況です。郵便の構造上物数の減少というのはそのまま損益の悪化につながってきます。毎日、全戸のお客さまに配達をしている構造上、どうしても収益の減にその費用の減少が追いついていない状況でございますので、そうした意味では非常に厳しい状況だろうと思っているところです。従って、それに併せて、経営の効率化を当然求められるところはご指摘のとおりでございまして、既に昨年11月に公表しました中期経営計画の骨子でも申し上げているところと重なりますが、集配拠点の集約化であるとか、あるいは郵便配達も全戸に配達するというところがあり、物数の減少に応じて並行的に減らすことはできないにしても、物数減少に伴って、これまでは10人で配達していたところを9人でできないかなど、そのような工夫は十分し得るものだと思っております。これから年度が替わりますけれども、来年度の計画の中でそういった点はしっかり反映し、併せて効率化について取り組んでいきたいと考えております。具体的な内容や見直しにつきましては、まさに今まとめている中期経営計画の中で、十分議論を深めてお示ししたいと思っておりますので、5月にまた改めてご報告させていただければと考えているところでございます。

記者

 風通しのよい組織改革を進めているということなんですけれども、具体的に現場で起きていることや、私が取材の中で聞いた現場の声なんかがあるんですけれども、ちょっとそれをお話ししますので、特に原因とか対策ということについて、お伺いしたいと思います。一つは、郵便物の隠蔽の話なんですけれども、近畿や、最近では長野でも発生していまして、これはやはり郵便法にも違反しますし、われわれが例えば手紙やはがきを出したときに、私の手紙が隠蔽に当たったりするとかっていうことも考えられて、何ていうか、今、信用って絶対大事だという話をしていらしたんですけれども、信用がなかなかこれがどんどんまだ出てくるような状態では、回復できないのではないかと思います。それで、ちょっと近畿のほうに聞いたときに、なぜこの人がマンションのロッカーにそれを隠したかという話があって、管理者ははっきりしっかりしてそのシステム、午前中できなかった分については管理者に報告して、できない分は何とか周りでという話もあるらしいんですけれども、その人はそれができなかったという理由が分からないのと、あとその人がなぜそんな隠さなきゃいけなかった、もう明らかに分かってしまうところに隠さなきゃいけなかった理由というのが分からないんですよ。結局、その報告書にも何もその理由が書いてなくて、理由が分からなければ対策や取り組みもできないっていうことで、いろいろ起きてること、ケース・バイ・ケースでいろいろあると思うんですけど、ただ、その理由と、対策をお聞きできませんでしょうか。まずそれが一つです。

社長

 ご指摘いただきましたようにお預かりした郵便物を正しく届けるのは私どもの責務でございますので、そうしたことに不安を抱かせるようなことについては、これは万難を排さなければならず、きちんと適切に対応するということが当然のことだと思っております。その上で、おっしゃるように、よくありますのが、持ち戻りができなかった、あるいはその業務量が多いと思ったら相談してくれというようなことを、管理者が配達の担当者に話をしているということがあります。事実、犯罪あるいは放棄などが起こったときに、そうした行動をとっている例も相当程度確認しておりますが、これは言っているほうの管理者の認識と、それを言われた実際にその放棄を行った者とのギャップがまだまだ埋め切れていないのだろうと思います。例えば直属の上司が、量が多くて持ち戻ってもよいといったとしても、持ち戻った郵便物については周囲の者がどうしても手助けをすることになるので、周りに迷惑をかけたくないといったようなことが場合によってはあったり、あるいはそうは言われていても言いづらい雰囲気だったとか、いろいろな例があると思います。そういった議論があったときに、どうしてもそういった相互の認識の差があるので、ふだんその局に行かないような社員が点検などに回ったときに話を聞くとか、そういったようなことなども含めてやっていこうと取り組んでいるのだと思いますけれども、いまだに事前に、言い出しやすい雰囲気をつくり上げきれていないというところが現況につながっているのだと思っています。その認識の差というところについては、正直、システム的にこうやれば確実に報告を上げてくるということはありませんので、今ご指摘ありましたようにいろいろな話を聞きながら、どうしたら、報告してもらえるようになるかについては、対話の仕方なども含めてこれはもう不断に取り組むしかないと思っています。何か特効薬があるわけではないので、繰り返しそうした雰囲気づくりの醸成をするしかないということに尽きるのではないかなと思っております。そういう意味では、なかなかこれというものがないことに対して、じくじたる思いはございますけれども、そういった繰り返しを積み重ねるしかないと認識しております。

記者

 何かこう、ずっと今に始まったことではなく、もうずっと昔からこれが続いて、公社の時代も含めて続いてるということで、いつかきちんとしないといけないことなんだろうとは思っております。

社長

 そういう意味ではおっしゃるとおりでありまして、どうしても確率的に採用後間もない社員が多いものですから、そうしたところには、特に重点的に研修などを実施しておりますが、根絶に至ってないのは事実でございます。研修などは繰り返し取り組んでいきたいと思っております。

記者

 例えばアソシエイト社員が、社員に登用されるというシステムがあって、そのときに評価があったりとかするという話は聞いてるんですけれども、その評価の仕方、チームで、例えばそういうゼロのところはその子がもし何かできなかったとしても評価をするみたいな、全体のシステムを変えたりとかするのもいいのかなと思ってます。

社長

 いろいろなご意見を参考にしながら取り組んでいきたいと思っております。

記者

 あと一つなんですけど、私が取材の中で聞いた話なんですけれども、かんぽの保険、病院に入院して、かんぽの保険の請求をしなければいけないというときに、田舎のほうで、郵便局に行くまでにタクシーに乗って、またタクシーで帰らなきゃいけないというような人が、病み上がりでそういうことをしなければいけないという状況になって、都会はちょっと違うかもしれませんが、息子さんもいない高齢者のひとり暮らしみたいな方が増えていると思うんですけれども。その局員さんがおっしゃるには、昔は渉外さんが郵便局の中にいて、何かあったときにはちょっと行ってもらったりとかして、身近にそういう利用者が感じられたけれども、だんだんどこにも行ってはいけないとか、かんぽの渉外さんがかんぽのほうに行ってしまって誰もいなくなってしまった。そういう実際困っている独居の高齢者というのが増えて、今後も増えてくると思うんですけれども、その方は、個人的な感情としては、だんだんと郵便局から疎遠になっていくんじゃないかと。だから、そういう人も増えているというので、何か対策のようなものを打ったほうがいいのではないかなと、そのとき感じましたので、対策を。

社長

 そういう意味では、いわゆる高齢化により、おひとり暮らしの高齢の方が増える中での対策を取っていかなければいけないと考えております。この場ではまだ具体的に何か申し上げられる段階にはございませんが、一般論として、例えば渉外社員をかんぽ生命に出向させる中で、連携が弱くなっている部分もあろうかと思いますので、こうしたところの連携については、しっかりと対応していけば可能な範囲があろうかと思います。それから今、既にご高齢の方ということに対しては、当てはまらない部分も多いと思いますが、先ほどご紹介したような「かんぽアプリ」などを充実する中で、これからの世代の方には、郵便局に行くことなくお手続きをするような形が増えていくと考えております。もう少し郵便局が柔軟にご対応できる、外に出るような仕組みも検討しております。前の二者のほうは今、進めているところですが、社員数も減ってくる中で、どんなことができるかについては、特に日本郵便とかんぽ生命については、グループとしても連携を図っていきたいと思います。ご指摘ありがとうございます。

記者

 ありがとうございました。郵便局の方が、やはりちょっと不安に思っていることを解消してあげないと、営業とかにもやはり影響するのではないかなと思います。

社長

 どうもありがとうございます。取り組んでまいりたいと思います。

記者

 少し今日のお話とは違うんですけれども、冷凍の荷物の需要が伸びていると思うんですけれども、日本郵政グループにおける対応など、進捗状況をお教えください。

社長

 ご指摘のように、お客さまのライフスタイルの変化の中で冷凍食品の需要が高まっていることは私どもも認識をしております。例えば郵便局物販サービスが提供しているカタログやECサイトの中でも冷凍食品の取り扱いは、年々増加していますので、冷凍商品のラインアップだとか、そういったことに対してもお客さまニーズに合わせて展開しており、今後もしていきたいと考えています。それから配送のほうにつきましては、例えばどうしても、いわゆるコールドチェーンという格好での冷凍・冷蔵の設備は相応にコストもかかりますので、この点につきましては、品質はどの程度確保できるのか、コストとバランスを考えて自前でやるのがいいのか、あるいはほかの会社と提携するのがいいのかも含めて、引き続き検討を進めていく必要があると思っています。このほかフードロスの削減に取り組んでいらっしゃるクラダシ様とも提携しており、この提携の中でも冷凍の宅食サービスについて共同で開発していきたいと考えていますので、新たな選択肢を私どもとしても提供できるように、進めていきたいと考えているところでございます。

記者

 あと、先ほど中期経営計画のお話も出ていたと思うんですけれども、全国各地域でいろんな生産物が生み出されていると思うんですけれども、そうした地方創生的な取り組みについて、収益化がなかなか難しくて、止められてしまうようなケースも結構多いと思うんですが、そういう今後、地方創生ビジネスから高収益を今までよりも生み出していけるような仕組み、そのものを変えていくようなことというのは視野に入れていらっしゃるんでしょうか。

社長

 どうしても、地域地域の物産を見ますと、ご指摘のように、例えばロット数が集まらないと採算が取れないようなところがあったり、あるいは欠品のリスクをどうするかなど、こういうことが課題となって収益化しづらい部分もこれまであったと思います。一方で、いろんなECサイトなどの機能の強化や見直しをする中で、そういったことが管理しやすくなれば、従来だったら採算に合わないような部分についても、採算ベースに乗る部分だとか、あるいは売り方の部分で何か別の付加価値をつけられないかということについては、地域の中で他地域に紹介して物産などの販売に取り組むところもありますので、そういうところはよく地元の社員とも連携しながら進めていきたいと思っています。
 それから、例えば地域の物産については、支社単位になりますので、支社の管内を中心に販売することもありますが、支社同士独自の取り組みとして、地元のものを別の支社に持っていくと目新しさがあり、そこに一定の需要が創出できるようなこともあります。それは地域の方の生産者にも売り上げ増につながるところがございます。郵便局のネットワークが地域に根差しているメリットを生かして、引き続きいろんな工夫をしていきたいと思っております。

記者

 先般、春闘が妥結されたと思うんですけれども、各社様のベアの差が年々広がってきているような、ちょっと細かく調べたわけじゃないので、もしかしたら違うことを言っていたら申し訳ないんですけども、どうしてもイメージ的に、これからまたさらにどんどん広がっていってしまうんじゃないかなというような思いもして、となると、どうしても、日本郵便様がやる気をなくす方向性というか、なっていってしまうと好ましくないんじゃないかなと思って、日本郵政グループとしての根本ってやはり郵便局にあるということは、社長さまご自身もおっしゃって、会見で今までいただいていたので、それを食い止めるために、今後のご見解みたいなものがあったらぜひお話しいただきたいんですが。

社長

 春闘の結果につきましては、簡単に申し上げますと、いわゆる定期昇給、それからベアについては、これはグループ各社統一をしてございまして、今ご指摘あった差の部分は賞与の部分でしょうか。

記者

 賞与でしたね、すいません。失礼いたしました。

社長

 賞与の月数につきましては、従来0.1カ月しか、ゆうちょ銀行と差がなかったところが、今回0.5カ月差が開いておりますので、そういった意味で差は拡大をしているというのは、これはご指摘のとおりでございます。考え方としまして、グループ全体で取り組むこともありますので、そういった意味で、定昇ベアにつきましては郵便の経営状況厳しい中ではありますが、そこは一定程度、グループとしては統一ということで回答させていただいたということです。賞与につきましては、特に金融関係、ゆうちょ銀行は、金利がついてくる中で業績が相当に向上しております。一方で、郵便につきましては、先ほども申し上げましたが、特に郵便物流事業がかなり厳しい状況ですので、グループ統一を過度にいたしますと、せっかく業績が向上している、ゆうちょ銀行の社員に対してもそこは賞与として報いることができないということになってしまって、これはこれでまた、ある意味、モチベーションという点でも、あるいは社員の頑張りに報いるという点でも、なかなかそうした判断をしがたいだろうと思っております。従って、今回、厳しい判断でございましたけれども、賞与については業績を反映して、さらに、そうはいっても最大限、郵便の中では出せる限りは出してもらうという結論となりました。まさに先ほどのご質問にありましたけども、厳しい状況でありますので郵便については、効率化を一生懸命取り組むことによって、下がった部分について、当然早期に回復するようにしていきたいと思っています。厳しい状況ではありますけれども、郵便に対してもそうした取り組みができるように効率化については徹底するよう依頼・指示をしているところです。

記者

 2点伺わせてください。まず、1点目が今イラン情勢がかなり深刻化していて、原油価格については、足元では少し落ちついてき始めたのかなという感じですけども、ここの今後のリスク、何か現時点で懸念点などを考えてらっしゃるものがあれば、それをまず教えてください。

社長

 もちろん原油価格については注視してまいりますし、本当に長引くようですと、原油の供給体制に何かあれば対応は当然迫られるわけですので、こういった点について、よく見ておく必要があるのだろうと思っております。それから、ゆうちょ銀行、かんぽ生命につきましては、いろんな形で資金運用していますので、株価などについては影響がもちろんゼロではありませんが、一方でいろいろな形で分散投資をしております。それから比較的安全性が高いというものに対しての投資のウエートも相当程度ございますので、いずれにしましても、今の時点で影響は限定的と思っております。ただ、先ほど冒頭申し上げましたように、長期化すれば今後いろいろな影響が出てくることについては、可能性ゼロではないので、注視していきたいというのが現在の認識です。

記者

 もう1点、昨年のこの3月ごろに根岸社長の就任が発表されて、就任自体は6月の総会後でしたけども、ちょうど1年がたって、1年経過されたところでの社長に就任されて感じた課題感だとか、これまで見えていなかったような課題感だとか、そういったものがあれば教えてください。

社長

 社長就任が決まるような時期に、まさに点呼業務の未実施事案が顕在化したわけですので、この点などを含めて、ガバナンス、コンプライアンスの立て直しが急務であると思い、それに取り組んできたつもりでございます。先ほどの回答とも重なりますが、システム環境の整備は、点呼について言うと、一定程度進んではきましたが、ほかの手続き全般に対して、そうしたシステム化が十分かというと、まだまだ課題もあると思っております。コンプライアンスの関係につきましては足元少し落ちついたからといって気を緩めますと、問題がまた生じる可能性がありますので、これは不断に取り組む必要があるのではないかと思っております。それから、特に着任して、想定以上に厳しいと思ったのが、これも先ほどのいろんな方のご質問にも重なりますけれども、郵便物流事業の経営は相当厳しいと感じております。もちろん、従来から郵政グループにいましたので、郵便物の長期的な減少については認識があったものの、足元で想定を超えて厳しい状況だったと思っています。従って、この点、来年度に向けての課題ということに関して申し上げますと、郵便物流事業の効率化をより一層進めて経営の立て直しをするということ、これが中期経営計画のかなり大きなウエートを占めると思って取り組んでいるところです。課題項目としては認識していましたが、その深さという意味では思ったより厳しい状況でしたので、課題がたくさんあるということを認識し、来年に向けて取り組んでいきたいと思っているところです。

記者

 イラン情勢で念のため確認なんですが、ガソリン価格の高騰による具体的な試算だったりとか委託費が高騰した場合の試算とかというのは、現時点で言えるものというのは特にないということで。

社長

 先ほど申し上げましたように直接的な、1リットル当たり10円程度上がりますと、10億円程度は上がるだろうということで、これは直接的な影響になると認識しております。間接的な部分では、それぞれが価格にどう反映されるかの時期などにもよりますので、今の時点では何十億円の影響になるという試算は持っていません。今後注視をしていく状況だというのが現状でございます。

記者

 分かりました。そしたらこの10億がどれぐらいこう、負担増になっていくかみたいな具体的な試算は、現時点では。

社長

 これからになります。

記者

 2点あって、今日のアプリの連携がいっぱいあったもんで、だから結局、その「ゆうゆうポイント」とかそのポイント連携をどんどんこのアプリ間でやれるようにしていかないと、アプリのダウンロード増えないのかなとか思ったんですけども、その中だと、結構そのほかのアプリのポイント経済圏をやっているところだと、クレジットカードを結構重視してるかなと思うんですが、あんまり何かこう郵政グループでは、あんまり基本はゆうちょ銀行さんやるんでしょうけど、何かその辺のクレカの何だろう、CMもあまり見ないですし、その辺を強化したほうがいいのかなと思うんですけど、そういったポイントの普及・拡大に向けて何かお考えというのはありますかね。

社長

 おっしゃるようにアプリの普及、それから利用していただくにはポイントの部分は非常に大きなところだと思っております。ようやくこうしたアプリなどが相当基盤になりつつありますので、特に顧客基盤についても、連携するグループとしての顧客を相互に見ていきましょうということもあります。これはまさに今後の課題としてどんな還元策ができるかということについては、グループ各社と相談をしていきたいというステータスであります。ご指摘はごもっともであって、これから検討していかなければいけないという状況でございます。

記者

 春闘に関連して少し厳しい話をお伺いすると、何かSNSなどを拝見してると、賞与の差がついたことについて、特に郵便局員の方とかから、かんぽとゆうちょは業績がよかったけど、人のふんどしで相撲を取ってるだけじゃないかとか、要するにその手数料をもらって、俺らが営業活動やってるのに、何で俺らだけが賞与が低いんだとか、確かにそれはまずイメージとしてはもっともかなと思うんですけど、とはいえ、あんまり例の営業問題以降、あんまり営業に行けてないのかなとかいうふうなこともあったりして、実際にそういった郵便局員さんたちの不満というのは実態を反映しているのかということを伺いたいのと、もしそれが実際に実態を反映していたとすると、今後も現職の郵便局員さんからの不満が広がりそうですし、あと、新人の局員さんの採用にも影響が出そうだと思うんですけど、ますます物数が減り、しかもその人手も減りというところ、どんどん郵便事業がじり貧になりそうな気がするんですが、その辺のお考えをちょっともういろいろかぶるかなと思うんですけども、よろしくお願いします。

社長

 もちろん差がつきますと、これまでグループとしてほぼ同一の水準でやってきましたので、そうした不満があることに対しては、これは経営として十分受け止めなければいけないと思っております。一方で、今回、特に今手数料とお話ありましたけれども、窓口のほうの事業は例えばゆうちょ銀行にしろ、かんぽ生命にしろ、郵便局の窓口で集めた貯金など、あるいは保険の契約などを受けているわけでございます。今回、特にその郵便物流事業が、経営状況が厳しい中ですが、ここは、郵便物流が厳しいのでそれに併せてゆうちょ銀行やかんぽ生命も賞与についてなかなか上げられない、あるいは場合によっては下げるというようなことについては、逆に言いますと、物流や郵便とはだいぶ離れたところにいる、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の社員の立場も考えますと、今回のような結論にせざるを得なかったということであります。ご指摘のように、こうした特に厳しい雇用環境を考えますと、今いる社員にもちろんきちんと働いてもらうため、新しく人に来ていただくためにも、きちんとした処遇改善が必要でありますので、ベアで一部見た部分もございますけれども、何よりも、郵便の業績を回復させて、賞与に対してもきちんと反映をさせていくことが重要だろうと思っています。従って、物数が低い中で申し上げますと効率化については、相当程度進めていかないと、なかなか回復しません。これも繰り返しになりますが、中期経営計画の中でそうした効率化施策などを整理した上で、フィージビリティーがあるものを、社員に対しても示していく必要があるということで、今その内容を最終的に詰めているところでございます。

記者

 郵便法の改正なんですけれども、今の現状では、イコール赤字になったら総務省が決めて、じゃあ認可しましょうかという話なんですよね。それが自分で決めて、上限を決めるから自分で決めて、あとは経営判断にしてくださいということになっていて、でも実際問題、基本的な考え方でいくと、収入と支出を比べた場合イコールまたは支出が多いというようなモデルになってると思うんですけれども、結局、郵便でもうかることはなく、もし物数が減って、上限いっぱいまで上げた場合、より物数が減るとか、そういう経営判断になってくると思うんですけれども、結局、荷物を増やしてカバーするか、ほかに不動産とかそういうところでカバーするかというような、結構私は厳しい改正だったと思うんですけれども、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。

社長

 ここは、法律が仮に通ったらという前提で申し上げますと、恐らくそうした収支相償だとかそういったその価格についての適正なものについてのいわゆる算定要領的なものも含めて整備されると思っております。従って、それを踏まえた上でということになりますけれども、これまで審議会などで議論、答申されているような内容を考えますと、そういったその適正な原価という部分について、完全に赤字になったかというだけではなく、むしろこの事業として、まさにグループとしても上場していますので、適正な利潤もある程度見越した部分が算定の中には含まれてくるものだろうと思っております。従って、必ずしも一律的に、赤字だからずっと赤字のままということにはならないのではないかと思っています。これは、ただそういうことを期待しているという状況です。おっしゃるように、郵便物数が減ってくる中で、効率化と料金値上げだけだとその分価格の弾性値で、荷物、物流、郵便物数も減っていきます。そこだけでは厳しい部分もご指摘のとおりですので、荷物を含めて、トータルでどういう経営をしていくのか。中期経営計画の骨子の中でも少し申し上げましたけれども、地方で郵便物が少なくなっているようなところでいいますと、今ですと郵便物は二輪で運んで、荷物は軽四で運んでという、同じお宅に別の社員が2回行くような運用になってるところがございますが、例えば、一定程度郵便物が少ないようなところであれば、郵便物と荷物を一人の社員が運ぶような運用で、これまでのやり方から変えることによってコスト削減ができる部分もあります。そういった点をトータルで考えることで、適切な利潤、その結果として社員への、取り組みに対する評価、こういった還元なども含めて、報いていきたいというものでございます。

記者

 今お話のあった郵便と荷物を一緒に配達していくというのは、特に集配拠点の集約とかを進めていくと、今後そういったものは選択肢というか、方策として上がってくることになるかと思うんですけれども、例えば場合によっては、手紙を車で運ぶといったような場合に地域であったり立地によっては、なかなか配達が難しく、従来どおりのペースであったり手法だったりが難しくなってくるようなケースもあり得るかと思います。そのあたり、例えば行政と、今後の持続的な郵便の在り方についてコミュニケーションされていたりはしますでしょうか。

社長

 現段階で何か具体的な形のコミュニケーションというのはこれからではありますけれども、おっしゃるように郵便物が少ない中で、どこかのタイミングで、そうした配達のやり方についての見直しの余地があり得るかどうかという議論は、当然していくような時期が来ると思っています。ただ、それは具体的に現時点でどうこうということではないと考えております。これは特にユニバーサルサービスの規定そのもので、当然維持にコストがかかり、どうしても受益者に価格転嫁する部分もありますので、そうしたコストとサービス、これは特に地域によってどうしてもかかるコストと、払う部分についてギャップが出てくる部分についての、全国的なユニバーサルサービスとしての負担の在り方みたいなところにつながる部分がございます。そのあたりにつきましては、今回の法律が通った後のいろいろな状況を見ながら、時期に応じてそうした議論がどこかのタイミングであり得るのかと思っております。ただ、これについてはまだまだ先のことで、今の時点では申し上げることがないという状況でございます。

記者

 本日、日本郵便さんから能登復興の「オリジナルレターパックライト」が発売されました。それに先立つ16日に北陸の3県で発売されておりまして、ご担当の方にお伺いしたら、第2弾、第3弾も考えてらっしゃるというお話でした。その第2弾、第3弾をやるということの背景と、それからお考えについてお聞かせ願えればありがたいんですけども、よろしくお願いします。

司会

 陪席からお答えをお願いします。

事務方

 今お話しいただきましたけれども、この能登のレターパック、非常に被災地の復興、現地の郵便局の皆さんですとか、あるいは自治体の方、現地の高校生も含めて、作成いただいたものを「レターパック」に載せて、「オリジナルレターパック」ということで発売させていただいたもので、地域の皆さんから非常にご好評をいただいて、先行販売をしていたところです。今日から全国の中央郵便局で発売を開始していますが、そういったところも含めて非常に事前の段階ではご好評いただいております。状況を見ながらということですけれども、今回の取り組みは、地域の皆さまや自治体にも喜んでいただいている取り組みということでもありますし、以降、さまざまな地域から同じようなことができないかというお引き合いというのを幾つか頂いているということでございます。もちろん、できる、できない、どの規模でというところなどはコストも含めて見極めてということになりますが、いずれにしても、こういうような形の取り組みで、地域の皆さまにも喜んでいただける、また、われわれ自身の需要創出にもなっていくのであれば、積極的に検討していきたいということでございます。まだ何か決まっているということではありませんが、今回の販売状況というのも注視しながら、この後の展開についても考えていきたいと思っております。

社長

 少し補足をしますと、私自身も昨年能登へ参りましたけれど、交通・道路などの状況も厳しくて、復興にかなり時間がかかっているというのが率直な感想でございます。そういった点で、今担当のほうから申し上げましたが、その地域のお役に立てるようなところがありましたら、それは全国にネットワークがあり、そうした全体ネットワークによって仕事をさせていただいている私どもでございますので、少しでもお役に立てるようなところがあれば、もちろんいろんな条件などありますけれども、好評であればその次のものを考えていきたいという思いは、今、説明したとおりでございます。

(※記者会見における発言および質疑応答をとりまとめたものです。その際、一部、正しい表現・情報に改めました。)