担当役員メッセージ

今年度が最終年度となる中期経営計画「JP ビジョン2025+」では、サステナビリティに関する6つの重要課題として、「地域生活・地域経済」「高齢社会への対応」「サービスアクセス」「環境」「人材・人的資本」「経営基盤」を掲げ、日本郵政グループはサステナビリティ経営の深化に向けて様々な取り組みを行ってきました。
具体的には、SBT(Science Based Targets)※1認証の取得に向けたコミットメントやGXリーグ※2第1フェーズの推進、従業員エンゲージメントスコアの活用など、環境・社会・ガバナンスの各分野で成果を上げています。 また、「共創プラットフォーム」の概念に基づく取り組みも進展しています。
情報開示では、気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)や自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)に賛同・参画し、これらの提言に沿った情報開示を進めてきました。
一方で、気候変動による自然災害の激甚化やサステナビリティに関する政治的動きなど、外部環境は一層不透明な状況になっています。このような状況のなかで、企業はサステナビリティの本質を改めて突き詰め、戦略を見直す必要があります。今求められているのは、社会的価値の創出と企業価値の向上を同時に実現する「統合的な価値創造」です。
当社グループの存立には地域の活性化が不可欠であり、事業活動を通じた、個人と地域のWell-Being※3の向上を目標としています。その実現には多様な主体との連携が必要であり、その中心となるのが、地域とお客さまとともに価値を創出する「共創プラットフォーム」です。
このプラットフォームを通じて、顧客体験(CX)、デジタル・トランスフォーメーション(DX)、従業員体験 (EX)などの分野で実現力を強化することにより、社会的価値の創出と企業価値の向上、いわゆるSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)を実現することが可能となります。
そのためには、財務・非財務指標の関係を可視化し、事業活動が社会と企業にとっての価値創造にどのように 寄与するかを明確にすることが重要です。
また、組織全体でサステナビリティを「自分ごと」として捉え、共有されたビジョンの下で力を合わせて取り組むことが求められます。さらに、多様な視点を統合し価値創造を推進するためには、組織や役職に捉われずグループ社員が一体となり、全社で取り組んでいくことが不可欠です。
私は、日本郵政グループのサステナビリティを推進する立場として、持続可能な社会と当社グループの成長に向けた「統合的な価値創造」を実現するため、グループ内の様々な活動の連携と統合を進めていく所存です。
※1 パリ協定が定める目標に科学的に整合した、5年~10年先を目標年として企業が設定する、GHG排出削減目標。国際的なイニシアティブであるSBTi(SBTイニシアティブ)がガイドラインを作成し、企業の目標の認定を行う。
※2経済産業省による「GXリーグ基本構想」(2022年2月)の下、2050年のカーボンニュートラル実現と社会変革を見据えて、GX(グリーントランスフォーメーション)への挑戦を行い、現在および未来社会における持続的な成長の実現を目指す企業が、同様の取組を行う企業群や官・学と共に協働する場。
※3「Well-being」とは、「肉体的にも、精神的にも、社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」(WHO憲章前文)とされています。日本郵政グループは、「個人のWell-being」と「地域のWell-being」は密接に関連し、Well-beingが満たされた個人が地域・社会に積極的にかかわり、地域や各種コミュニティでの様々な活動が重層的に共鳴することにより、「地域のWell-being」が向上すると考えています。
日本郵政株式会社
専務執行役
日本郵便株式会社
専務執行役員

