2026年1月20日 火曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容
[会見者]
日本郵政株式会社 取締役兼代表執行役社長 根岸一行
- 社長
日本郵政の根岸でございます。本年もよろしくお願い申し上げます。まず冒頭、私からは2点、ご報告を申し上げたいと思います。
1点目が年末年始のゆうパック、年賀状などの業務運行についてです。年末ですとブラックフライデーやお歳暮、それから、年始は当然のことながら、年賀の配達など、日本郵便において1年間で一番業務量が多い時期になりますが、この冬につきましては、ご案内のとおり、点呼業務の不備事案などに伴う車両の使用停止の行政処分を受けている中での業務運行ですので、この点についてご報告をするものです。
車両の使用停止の行政処分に対しましては、かねてからご報告、ご説明申し上げているとおり、他の運送会社様への委託や、あるいは、確実な点呼の実施を大前提としてですが、自社が保有する、行政処分の対象外となる車両を利用した、そうした応援体制を通じまして、混乱なく業務運行、オペレーションを行ったところです。この間、いろいろとリスク発生時の対応の準備などを本社、支社、郵便局が一体となり、対策をした結果、ゆうパックにつきましては、ほぼ昨年と同じような取扱数量、それから年賀状の取り扱いにつきましては、残念ながら前年比72.9%ということになっておりますが、円滑な業務運行が確保できたと考えております。今後もお客さまに対しまして、安心してご利用いただけますようにしっかりと努めてまいりたいと考えております。
それから、2点目ですが、郵便局におけるマイナンバーカードの関連事務の受託の状況についてご報告を申し上げます。マイナンバーカードの電子証明書の更新につきましては、2025年度から2027年度にかけまして、3年間で約5,110万件と、非常に多くの更新件数が見込まれております。私どもといたしましては、郵便局にこうした事務を委託していただくことによりまして、市町村における事務負担の軽減、近くの郵便局で更新ができることによる住民の方々の利便性の向上、こういった観点から意義があるのではないかと考えております。従いまして、2025年、昨年ですが、地方公共団体の皆さまに対して、積極的に事務の受託に対する提案を行ってきたところです。年が明けましたので、昨年の取り組み状況についてお話をさせていただきます。
郵便局におきましては、いわゆる郵便局事務取扱法などに基づきまして、証明書の交付事務などの取り扱いを行ってきているところですが、2021年度、2023年度の法改正によりまして、郵便局において、マイナンバーカードの電子証明書の発行、更新などの受け付け、それから交付申請の受け付け、あるいは、その引き渡しや紛失届の受け付けなどの多様な事務を取り扱うことが可能になっているところです。このうち、マイナンバーカードの電子証明書の発行、更新の受け付け事務につきましては、先ほど申し上げましたように、非常に多くの更新件数が見込まれるところでございますので、特に力を入れて取り組んできたところでございます。昨年末の時点で、75の市区町村から、局数で申し上げますと239局が委託を受けているところでございます。このうち、半数以上の41市区町村につきましては今年度、2025年度に入ってからの取り組みでございます。また、政令市、特別市、中核市を合わせますと、14団体ということで、比較的規模が大きい団体の方からも多く委託を受けているところです。
郵便局のそうした事務の受託につきましては、都市部から地方部、それぞれ地域に応じたニーズがあろうかと思いますけれども、いずれにしましても、地域の方々の利便の向上、それから私どもとしましては、やはり収益の獲得の観点からも意義のある取り組みですので、その取り扱いを積極的に進めているところです。
昨年11月に公表しました、次期中期経営計画の骨子におきましても、「郵便局を地域の生活サポート拠点へ」という取り組みの一つとして、自治体の事務受託の拡大も挙げているところですし、それから、今月には日本郵政及び日本郵便の社内で、自治体との連携強化に資するための自治体連携事業室という組織を新たに設けまして、これまで以上に取り扱いの増加について取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
私からは以上となります。
- 記者
本年もどうぞよろしくお願いいたします。幹事社から1点、質問させていただきます。昨日、高市総理が衆院の解散を正式にというか、表明されました。2月の総選挙ということで、36年ぶりということになるのだと思います。この間ですね、解散の決定から公示、公示27日だという話なのですけれども、非常に短期間でございまして、さらに、今ご言及もありましたけれども、そういった点呼不備の関係の処分が続く中、さらには、雪国などで、路面凍結なんかの路面状態が悪いというふうなことも想定されます。こういった中で、例えばですけれども、投票所の整理券など、選挙に関連する郵送というのが大幅に増加することが想定されると思うのですけれども、こういったことに対するオペレーション上の懸念がないのか、そのあたりのご所感をお伺いします。併せて、選挙に限ってということだと思いますけれども、滞りのない円滑なオペレーションに向けて何か工夫されていることであるとか、検討されていることがありましたら、教えていただけますでしょうか。お願いします。
- 社長
こうした冬の期間の中での取り扱いになりますが、私ども当然、毎日のように郵便配達を行っておりますので、例えば大雪、暴風雨などのような場合につきましては、その情報収集から始まりまして、路面の状況などについて日々確認をしながら配達をしているところです。そういった意味では、毎日のオペレーションをやっている中で、どうやって追加の業務をこなすかということになろうかと思います。ご指摘いただきましたように、今回、解散の決定から公示日まで非常に時間が限られております。どうしても選挙管理委員会様から、郵便物をお預かりしてからオペレーションが始まりますので、選挙管理委員会様との情報連携を図りながら、いつ、郵便物を受け取ることができるのか、それを踏まえてしっかり郵便局の中の体制を組んでいくということになろうかと思いますし、どうしてもやりとりの中で、問題などが起こる場合は、郵便局だけで対応するのではなく、支社、本社とちゃんとエスカレーションする中で対応していくことになろうかと思います。そういった意味で、選挙管理委員会様とのコミュニケーション、それから改めて郵便局から支社、本社のコミュニケーション、こういったものを確認して適切に取り組んでいきたいと、考えているところです。
それから、点呼業務の不備事案に伴う車両処分の関係はございますけれども、ご案内のとおり、基本的に郵便配達は二輪を使うことが多くなります。もちろん選挙管理委員会様からお預かりするときの集荷の中で、一定、軽四などを使うことがございますけれども、点呼業務の不備に関する車両停止の影響というのは軽微なものにとどまると思っておりますし、先ほどから申し上げましたように、自社の処分の対象外になっている車両の活用などを含めて、年末年始も乗り越えましたので、万全の体制、状況を確認しながら準備をしてまいりたいと考えているところです。
- 記者
大きく2点お伺いします。1点目、元日に一部報道でもありました郵便とか物流の集配拠点のおおよそ2割ほどを統廃合していく方針というのもありましたけども、この点について、まず最新の検討状況をお伺いできますでしょうか。
- 社長
集配拠点については、昨年11月に次期中期経営計画の骨子の中でも相当程度の統廃合をしていきたいということを記載したところです。次の3年間の中でどの程度の拠点数が削減し得るのだろうかというところですが、おおよそで言いますと、500拠点程度はし得るのではないか、あるいはしたいということで検討を重ねているところです。ですが、実際にそれが各地域、支社別の中でどのくらいになるかというところについては、まだまだ地域間のバランスなど、精査しなければいけないところがあります。今申し上げましたように、おおむね3年間で500拠点程度という想定の中で、具体的にどういったスケジュール感でできるか、どういった規模になるかを、もう少し精査しているという状況でございまして、できれば本年5月の中期計画を公表する際までには、もう少し具体的な数字として整理したいということで検討を進めている状況です。
- 記者
分かりました。その点において、郵政としての狙いを改めてお伺いしたいのですけど。ユニバーサルサービスは維持しなきゃいけない一方で、効率化だったりとか、不動産としての活用による収益力の強化でしたりとか、その点、全体見た上での郵政としての狙いについて、改めてお聞かせください。
- 社長
おそらく都市部と地方では異なる部分があろうかと思います。都市部につきましては、拠点再編という中ではありますが、場合によっては、今一つの拠点でやっているところを小規模な二つの拠点に分割するということもあり得るのではないかと思っています。そうしたことによって不動産開発、例えば住宅地などにして、マンションの分譲も含めて活用することなどもありえると思いますが、そうした不動産開発に活用して収益を得られるようなものとしての新たな土地を有効活用するという視点、それから、地方になりますと、どちらかというと、郵便物数などの取り扱いが、将来的に今より厳しくなることが予想されますので、従来二つ、三つの拠点でそれぞれに社員を配置して行っていたオペレーションを一つの拠点で、場合によってはその中で人手が効率的になる部分もあれば、配達距離が延びることも考えられますが、足延びと物数減との間で、どちらがより効率的に社員に仕事をしてもらえるのか、こういった二つの観点から、先ほど申し上げましたように、3年間で500拠点程度の効率化を進めることによって、収益、あるいは利益の向上に貢献させたいという意図で取り組んでいるところでございます。
- 記者
そうしますと、統廃合はするけども、ルートの工夫などで配達日数とかはできる限り維持していきたいということでしょうか。
- 社長
はい、やはりそうした配達の日数だとかあるいは頻度については、当然ユニバーサルサービスということで、法令上、規定をされてございますので、現行は今与えられております義務の中、責務の中でどこまで効率化できるかということであろうかと思っております。もちろんユニバーサルサービスなどについて、将来的にそうしたことの議論が行政のほうで行われれば、それに合わせてということになりますけれども、当面のことで申し上げますと、現行のサービス水準の中でいかに効率よく、郵便物をお届けするか、この観点から取り組みを進めていきたいと考えているものです。
- 記者
すいません。最後に、集配によって人員が浮くとかという場合には、特に人員整理というわけではなくて、新たに入ってくる人の調整など、そういう形での対応ということでしょうか。
- 社長
はい、効率化とはまさに担い手が少なくなってくるという現実がありますので、お話にありましたように、現状の社員、オフィスをどうこうするということではなくて自然減での対応を考えております。この自然減というのは、どちらかというと、定年退職者などに比べて、新しい人が採りにくいという一面から見ますと、そうした働き手、担い手が少なくなることへの対応でもあると思っています。従いまして、ご指摘のように、何かこれをもってして、今の社員を減らすというよりは、逆に、そこまで要員的にも恵まれている状況ではないのではないかと思っております。
- 記者
大きく2点ありまして、1点目はですね、自治体業務の受託の関係なのですけど、先ほど根岸さんが言っていただいた自治体連携事業室っていうのは、これは郵政と郵便の何人体制で4月からやるというのを、もう少し、体制の状況を具体的にお伺いしたいっていうのと、あと業務の内容ももう少しお願いしますというのと、郵政とか郵便の事業への収益貢献度といいますかですね、そういった収益面での数字的なところについても、今現在、収益貢献度、こんなもんで、どれぐらいまで、いつまで増やしたいとか、そういったことがありましたらお願いします。もう1点なのですけど、同じような地方へ、地方との連携という意味では、郵便局の中にATMを置いている地方の中小金融機関が、結構今増やしている現状かと思うのですけど、現状何行で、今後何社まで増やしていきたいとか、そういう数値的な目標などありましたら、よろしくお願いします。
- 社長
まず、新しい組織の行う業務内容ですが、自治体との連携、これは支社や郵便局が、それぞれ地元で日々、自治体への対応をしますけれども、例えば総務省など、その制度に対しての調整だとか、あるいは全体としてどのような資料で、自治体にご提案するだとか、そういった進捗の取りまとめなどを行う総括的な部署としての位置付けで進めているところです。自治体からは、例えば、今回のマイナンバーカードのところもありますが、住民票の写しの交付といったような事務なども受託させていただいているところですので、広く郵便局を活用した地域の方々への貢献に関する内容全般ということで、その総括を行ってもらおうというものです。体制については、日本郵政と日本郵便の兼務があって、名簿での区切りは難しいのですが、大体20名程度です。
それから、収益に関して言いますと、マイナンバーカードの受託の部分、先ほど申し上げたところで言いますと、2025年度上期で、まだ約5,000万円ほどですけれども、自治体からいろいろな形での事務受託をさせていただいておりますので、2025年度の上期半分で5億円に満たない程度、4億円から5億円ぐらいとなっております。これを年間で倍近くに伸ばしていきたいと思っていますが、具体的に何か目標があるかというと、地域住民の方々の利便性向上や、自治体の要望などもあることなので、私どもとしましては、広く自治体にこんなことをやっていますというお声かけはしますけれども、具体的に目標を何億円にしましょうというのは、少し性格的にそぐわないのではないかと思っています。自治体との間ではこんなことをやらせていただきますということをご説明しながら、収益としては積み上げていきたいと考えているものです。
また、郵便局において、ゆうちょ銀行以外の金融機関のATMを設置もしておりまして、2025年12月末時点で39局に設置、地域金融機関数は16社となっております。いずれにしましても、地方においては銀行の支店も再編などをされる中で、例えば通帳の繰り越しなどの機能があるようなATMを置くと、地域の方の利便性が良くなるということであれば、郵便局の空いているスペースを活用してご利用いただけるということは、郵便局のネットワークを地域の方々にお使いをいただくということの趣旨に合うかと思います。これについても、銀行の支店再編後のケアのようなものもございますので、私どもから再編を前提としてどうですかとご提案申し上げるような性格のものではありません。これもいろいろなお話をする中で、ご関心があれば、スキームなりをご説明し、取り扱いについて広げていきたいと思っていますが、目標を定めるというよりは、そういったご紹介をしながら積み上げていく性格のものだと考えております。
- 記者
冒頭にご説明のあったマイナンバーカードの受託の関係なのですけれども、冒頭おっしゃっていただいた都市部が結構あるなという印象があって、自治体の受託業務、どちらかというと地方で自治体の役所が撤退したところとか、そういうような過疎が進んだところのイメージがあったのですけども、これ、今回でいうと、都市部、そうした拠点が充実している都市部でのニーズというのは、どういったところが背景にあるのかというのをもう少し教えていただけますでしょうか。
- 社長
やはり都市部でもマイナンバーカードの更新期限があり、多くの利用者の方々が自治体の窓口を訪れ、事務が輻輳するということもございますので、郵便局の窓口を取り扱いの拠点として増やせば、その分、利用者の方々も、待ち時間の削減だとか、あるいは何かのついでで郵便局にお越しいただくということも増えますので、そんなことをトータルでご検討いただいて、私どもへの委託を考えていただいているところもあるのではないかと思います。地方のほうは、どちらかというと役所の窓口が撤退したときに、より利便性を求める面がありますが、都市部については、現行の市区町村の窓口が混雑し、住民のニーズが上がった拠点に対して郵便局でどう対応するか、こんなところを考えて委託をいただいているのではないかと思っております。
- 記者
要するに、その更新時期が山、ニーズの山が来るので、それを見越しての窓口を増やすっていう需要が増えているっていう、そういうことですか。
- 社長
はい。更新は1回だけではなく、当然、定期的にもありますし、私どもの状況と、自治体のニーズがちょうど合致したところがうまく受託できていると考えております。
- 記者
マイナンバーカードの、今年度というか、26年度の、どれぐらい増やすかというような、もう既に目標みたいなものっていうのはあるのでしょうか。
- 社長
極力全ての自治体にご案内をさせていただきたいと思っておりますが、このあたりは、やはり自治体の地域の事情によるものですので、営業目標みたいな形で、具体的に目標を示しながらやるというような性格のものではないと思っております。従って、多くの自治体にご案内をし、その中でご判断していただく。私どもの取り組みとしては、結果というよりは、ご紹介するところでしっかりやっていきましょうということを支社や郵便局に伝えているところです。
- 記者
ありがとうございます。あと、昨日、関東支社管内で、与野郵便局内と福原郵便局の中で、コンビニ商品販売がスタートされました。今までも、こういうのはあったとは思うのですけれども、全国、特に過疎地などで、どの程度のスピードで、いわゆる、いろいろなものを売っていけるっていうところを進めていかれるお考えでしょうか。
- 社長
コンビニとの提携のような買い物支援については、いろいろとニーズをお聞きして、いろいろな取り組みをしていますけれども、実際やってみると利用が少なかっただとか、当初の予定どおりに行ってないということもありますので、スキームも含めていろいろなやり方があるのだろうと思います。郵便局の中に、冷蔵庫や冷凍庫を置いて販売するようなパターンもあれば、いわゆる冷蔵、冷凍ではない、カップラーメンなどを置かせていただいたところもありますし、それから、私どものほうがお届けするというスキームもあろうかと思いますけれども、そうしたいろいろなスキームで、その地域でどのようなニーズがあるのかということをもう少し見極める時期だと思っております。従って、現時点で何局やりましょうということの目標まではつくり得ていない状況です。よくニーズを見て進めていきたいという状況だと思っております。ただ、やり方としていろいろなやり方がありますので、買い物などの支援については、いろいろなやり方をチャレンジしていきたいと考えている状況です。
- 記者
ありがとうございます。あと、次期中計の骨子で示された機能型ネットワークと最適配置のイメージ図で、ロードマップのイメージっていうか、いろんな郵便局を、グループ分けみたいなことで今検討されていらっしゃるのか、現時点でのことで構わないので、もしお教えいただけたら幸いです。
- 社長
そういった点で申し上げますと、まさに今の買い物支援と同じような状況だろうと思いますが、グループ分けして、この局はこういうふうにしましょうということに至っているわけではなく、例えばリモート環境なども整えて、それがどういった地域に一番フィットするかどうなのかということをやりながら、具体にどのくらいの規模感だったらできるだろうかという検討を、今、より進める状況でありますので、リモートをメインとした取り扱いというのはこれからのところです。ご質問ありましたように、そのあたりのロードマップは、逆に言うと幾つか試行をやってみて、どの程度やり得るのかというのは、さらにその次のステップだろうと思っています。従って、次の中計期間中には、いろいろな取り組みについてチャレンジをして、その中でどういったものを進めるかというのをよくよく見極める部分が窓口については多いのではないかなと思っております。
- 記者
ありがとうございます。あと、貨客混載の計画っていうのは、現時点でどの程度進んでいるのでしょうか。
- 社長
同じような答えになって大変恐縮ではございますが、これについても、やはり地域の事情、便や路線のタイムスケジュールと、私どもの郵便や荷物の配送のスケジュールがうまく合うかどうか、こういったことにもよりますので、これもいろんなことをどこまでチャレンジできるか試行しながら、もう少し具体的に広げられるかどうかということをまだまだ見極める状況でございます。今ご質問があったような点は、いずれも広げる余地はあるのだろうと思っておりますので、いろいろな取り組み、試行をしていきたいと思っていますが、これをどの程度面で広げるかというのは、次のステップではないかと思っております。自治体との連携など、本日ご説明しましたものについては、ある程度ニーズがはっきりしてきましたので、取り組みをご案内できるようになってきましたけれども、ご質問いただいたようなことについては、どちらかというと、一つステップが前の段階かと思っております。
- 記者
ありがとうございます。あと1問だけ、すみません。金融窓口局っていうのは、窓口は、そろそろ春ぐらいから、以前の営業だとかの体制っていうか、そういうのに戻っていくような感じになっていけるのか、見通しみたいなものがあればお願いします。
- 社長
営業の関係とか、そういうことでしょうか。
- 記者
はい。
- 社長
クロスセルのシステムなどもつくりまして、既に導入しておりますし、それから、特にお客さまにご迷惑をおかけしかねないような保険の満期だとか、こういったものについては、来局のご案内を今行っているところでございます。そのあたりでの郵便局の状況などを見ながら、いつまでも今のような状況を続けていくわけにはいきませんので、どこかで、通常どおりいろいろなお客さまに対してご案内するようにしていきたいと思っておりますが、ただ、今のこの時点で、4月からやれますという具体的な時期があるわけではありません。今、そうした一部の来局のご案内などをさせていただいている状況を見極めながら、もう少し浸透なり、しっかりとできているかどうかをよく確認した上で次のステップに行きたいという状況です。従って、ご質問に改めてお答え申し上げますと、まだいつから元どおりにしますということについては何か決まっているものではなく、今後そこはよく見極めたいという状況です。
- 記者
去年、ファンドから不動産事業の切り離しといった提案などが出されていたかと思うのですけれども、中計の骨子の中でも不動産事業の成長戦略として総合デベロッパーへの転換というのを掲げられていて、ファンドの提案に対する不動産事業の切り出しというものに対する考え方、ご認識みたいなところをお伺いしてもよろしいでしょうか。
- 社長
ファンドの方から不動産事業の切り出しについてご提案を受けてはおりますが、そこが成長のドライバーでありますし、現に郵便で利用している施設ですので、まだまだこれからどのように利用するかということを考える必要があります。このあたり、ご提案はご提案としてよく見極めながら、どのように対応していくかということについては、これも次期中期経営計画の策定に向けて、しっかりと頭の整理をしていきたいと考えております。今の段階で、まだ、何か具体的にご提案をこうしようということについては、検討中ということでご理解をいただけるものと存じます。いずれにしましても、いろいろな検討の整理のタイミングは、5月の次期中計の発表に向けてという形です。
ただ、先ほど申し上げましたように、現にいろいろと使っている資産などありますので、ご提案を受けたからといって100%そのとおりするということでもありません。現状やその将来を考えた上で、適切な対応を整理していきたいというのが現在の状況です。
- 記者
すいません、ちょっと追加でその点なのですけど、ファンド側は保有資産がかなり、実際にはもう少しかなり過小評価されているのではないかというふうな指摘をしていて、そのあたり、今回の骨子の中でも業界トップテン入りを目指すというふうに書かれているのですけども、ファンド、多分もっと高いところを目指せるというふうな認識だと思うのですけど、その辺のこの今の基準感というのはどういうふうに見てらっしゃるのかというのを伺ってよろしいですか。
- 社長
基準感というのは、どのようなイメージで。
- 記者
今の業界における、不動産業界における御社の立ち位置というか、そのあたりはどういうふうに認識されているのかというところ。
- 社長
そういう意味では、まだまだ途上というところが正直なところです。これまでが、やはり東京や大阪といった、比較的大規模な駅前の、集配についてもすでに別のところに移した後での開発であり、オフィスを中心とした活用にとどまってきました。次のステップとしては、例えば分譲マンションなど、流動化をするような仕組みだとか、あるいは、場合によっては私どもが持っている資産だけではなくて、ほかのデベロッパーが開発する中で、こちらが資金を投入して参加させていただくなど、こういったものについてはまだまだほかの大手のデベロッパーから比べると、取り組みとしては弱いと思っております。そういった意味で立ち位置というのも、あくまでも10年ないし15年くらいかけて、そこまでに追いつきたいということなので、まだまだ学ぶべきことは多いのではないかと考えております。
- 記者
物流の関係でお伺いしたいのですが、先般のトナミホールディングスさんとかですね、ロジスティードさんとか、資本提携とか業務提携されたと思うのですが、それが総合物流企業を目指すという目標があってのことだと思うのですけども、具体的にどういう状況になったときに総合物流企業として完成したというその完成形ですね。どういう状況になったからそれが達成できたという、その辺の着地点というのですかね、ゴールというそこを教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
- 社長
ややイメージ的なお答えになるかと思いますけれども、トールも含めたときにやはり海外の、海外といっても主に日本を起点とした海外ということぐらいのことだと思いますけれども、そういったことから始まって、最後のラストワンマイルをお届けするまでの間で、例えばお客さまから物流関係でこんなことができないかといろいろなお問い合わせをいただいたときに、私どものグループあるいは連携するような会社との中で、トータルでいろいろな形のご要望や課題に対して、解決するような提案ができるようになる、そこがある意味、総合物流事業として一つの関係、イメージだろうと思っております。
今でも、例えば小包だとか小さいものではなくても、JPロジスティクスなど郵便の子会社の中で特積みと言われる大きいものも、需要やニーズに応じて、ご提案をしておりますし、それから倉庫などもご提供させていただいておりますが、まだまだ地域や運べるものにも課題があると思っております。
お客さまから物流関係で、いろいろできないかという要望をいただいたときに、私どもの中で、ここだったらトナミのこの機能を使って、あるいはここだとJPロジスティクスを使ってできます、というようなことが、過不足なくご提案できるように、今はまだ一部できていないところもあろうかと思いますけど、さまざまなお客さまに対して相当程度お答えできるようになったら、そこが一つの今目指しているところのゴール、目標ではないかと思っております。
- 記者
日本郵便によるフリーランス法違反の疑いのある事案についてお伺いします。日本郵便によるフリーランス223人の、計380件の業務委託で、フリーランス法が義務付ける取引条件の明示をしていなかったということが、昨年9月から10月にかけての社内調査で分かったということで朝日新聞が報じました。この件についてですね、社長としてこの件について、どのような形でいつ報告を受け、どのように把握されたのかということと、この件についてどのように受け止めていらっしゃるのかについてお伺いできますでしょうか。
- 社長
まず、最初に申し上げますと、詳しい日付は定かではございませんが、おそらく昨年12月の頭くらいにそういった状況について、今ご指摘ありましたような件数も含めて、報告を受けているところであります。
今回の部分で言いますと、法律の改正がありましたけれども、その法律の改正の内容が、実際に実務を行う際に当たって、当然、契約の担当など、それぞれの担当が確実にそのことを理解しているのか、マニュアルも若干改正をしたようでございますけれども、確実にやろうと思うと、もっと具体的なものとしてこういうものはしっかりとやらなきゃいけないということを、やはりその総括をする担当がちゃんとそれぞれの担当者のほうに伝えるようなことをしていませんと、それぞれの各部の担当では、どうしても解釈が甘くなる部分もあります。そういった点で言いますと、準備というか法改正に基づくルール変更があったときの周知の仕方、こういったところで漏れがあったというのが正直なところだろうと思っております。
そうした法律の改正があったときに、具体の実例に引き合わせて、それぞれの担当に紛れがないようにすべきだというところについては、まだまだ社内の体制が弱かったという一例だと思っております。これは当然ほかの法律でもあり得ることで、別の担当部署でも、ちゃんとできるかということがありますので、漏れがないように、注意喚起をしっかりとして、ちゃんとした対応ができるように仕組みを整えていきたいというのが率直なところであります。
そういう意味では、認識はどうだというと、まだまだ私ども、いろいろなガバナンスだとか、法令順守だとかこういったことに対してやるべき課題は多いということを改めて再認識させられたというものです。
- 記者
今伺ったところとちょっと重複するところもあるかもしれないですけども、今回契約事務のマニュアルにフリーランスとの取引であっても、契約取引額であるとかそういった条件によって、取引条件の明示といった契約事務自体を省略できるというふうにする特例規定もあったということで、フリーランス法の今回の違反ないしはその疑いを誘発するような状態であったとの、そういった見方もあると思います。それも踏まえてなんですけれども、今回のフリーランス法の違反ないしその疑いの事案が多数起きたということについて、その原因についてですけれども、ガバナンスの問題や、あるいは先ほど解釈の話もありましたけれども、これ原因として現場にどういう形で問題があったのかとか、その原因についてもう少し改めてお伺いできますでしょうか。
- 社長
どうしてもそういったような法律のところも具体的に実務の担当レベルに引き戻したときに、具体的にこういうことをやっていかなければいけない、あるいは具体的にこういうことは省略してはいけないとか、そういったことが分かりやすい形で明記されていませんと、それぞれ実務を行う担当からしますと、見過ごしがちな部分がどうしても出てきてしまうのだろうと思っております。
従って、やはり組織が大きくなって、さまざまな部署で今回のような契約事務をやっている者がいますと、普段それだけを専門にやっていない者でも分かりやすくするような体制をとっていく必要があるのだろうと思っております。そういう観点で、直接の総括をしている者以外に対しての具体的な分かりやすい指示、取り扱いの示し方、こういったことには課題があるのではないかと思っています。
今回はたまたまフリーランス法の問題でありましたけれども、ほかでも法律改正があったときに、局所などの各現場でやらなければいけないことを分かりやすくする必要があろうかと思いますので、法律で書かれていることをどのように分かりやすく示すか、ここの部分について課題があると認識しています。まさに課題があるということは、そこがやはり問題点だろうと思っております。
- 記者
もう1点、今回の社内調査に関しては、本社と支社とフリーランスの取引を対象に調査をしたという結果ということで把握しておりますけれども、フリーランスの取引は全国の郵便局でもそれぞれ取引があると。現状、郵便局とフリーランスとの取引の適正化についてはどのように今現状を把握されていて、対応について、今後の見通しを含めてお伺いできればと思います。
- 社長
今回不備があったような内容を確認したところ、どちらかといえば事前に書類にするだとか、あるいは事前に交付をするところの書類の内容だとか、そういったところで不備がありました。例えば、その金額が何か不当にされているだとか、役務として何かの提供を不当にお願いするというような、相手方に対して事後的な部分で負担をかけるような話ではなく、手続き的なところで不備があったと認識しています。従って、もう既に役務が提供され、金銭のお支払いなどもされている中で、これからは先に書面交付をしましょうという話であって、不備の結果相手方に対して、プラスアルファをお支払いしなければならないという話ではないものです。そうしますと今回調査した内容というのは、どちらかというとどのような不備があったのか、対応できていなかったのか、ここを明らかにして、次に新たな契約を行うときに、ご心配をおかけしないような形にすることがメインで、スピーディーに対応するためにも、かなり限定的に現状把握の調査をしたということでありましたので、これについては、一定の合理性があると思っています。
もちろん、内容について契約相手の方々からいろいろな申し入れがあれば、対応すべき話はありましょうけども、今回の事案の性格から、合理的な確認をし、その次の再発防止策につなげるような形で取り組んでいるということであって、そうした方針に対して、私としても考え方としては理解をしておりますので、しっかり取り組んでもらいたいということでお願いをしているところです。
(※記者会見における発言および質疑応答をとりまとめたものです。その際、一部、正しい表現・情報に改めました。)
