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2018年4月24日火曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

2018年4月24日火曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

発表日:2018年5月21日

【社長】
本日、私からは、4件お話しさせていただいて、その後、皆さまからのご質問を受けたいと思います。
1件目です。日本郵政グループの本社機能については、逓信ビルや東京国際郵便局の跡地に建設中で4月23日に「大手町プレイス」という名称に決まった大手町再開発ビルへ集約、移転することとしていたところですが、今般、具体的な移転スケジュールが固まってきたため、改めてお知らせいたします。
 大手町に建設中の再開発ビルが、この2018年8月に竣工する見通しとなりました。その後、入居に必要な配線工事や什器搬入等を行い、8月末からの日本郵政の移転を皮切りに、11月末にかけて、グループ4社の本社機能を順次移転することといたしました。日本郵政グループは、新しいビルの3階および6階から24階に移転することとなります。
 日本郵政グループは、郵政省時代の1969年、昭和44年に、霞が関の現在のこの位置に庁舎を構えましたが、それ以来、半世紀ぶりのグループ本社機能の移転になります。これまでグループ本社機能が複数の周辺ビルに分散し、業務遂行上、移動やコミュニケーション面でのロスなどがありましたが、これらを集約化することで効率化を図ります。グループ一体の本社機能移転で、グループ各社間、フロントラインとの連携を図るとともに、地域の皆さまとのコラボレーションも図っていきたいと考えています。
 また、22階の大会議室では記者会見も開けるようになっており、さらにはダイバーシティ、ワークライフバランスを進めるため、認可保育所を設置いたします。この保育所は郵政グループ社員のみならず、地域にも開かれた保育所とする予定でございます。
 一方、最新の耐震対策、コジェネレーションシステムによる電源供給の輻輳化、緊急時のヘリポート機能を設置した災害に強いビル性能に加え、郵政グループ独自の非常用発電機、常設の危機管理ルームを設置し、大規模災害等にも迅速に対応し、BCP、事業継続計画を強化できる体制を構築いたします。今後、チームJPとしてグループ一丸となってこの移転を実現することでグループ各社が連携しシナジーを発揮し、グループが提供するサービスやお客さま利便性の向上、さらには更なるグループ企業価値の向上を図っていきたいと考えております。
 併せて、新本社移転を契機に、日本郵政グループの将来に向けた発展や社風の改革、社員のモチベーション向上などに大きく貢献できるよう取り組んでいきたいと考えています。
2件目です。かんぽ生命から1点、お知らせがあります。
 お手元に配布させていただいている資料をご覧ください。5月14日月曜日から19日土曜日までの6日間で開催される「第34回飯塚国際車いすテニス大会(Japan Open2018)」に特別協賛しております。「Japan Open2018」は障がい者スポーツとして、ことしから初めて天皇杯、皇后杯が下賜される大会の一つとなっており、非常に注目度が高い大会です。かんぽ生命は、ダイバーシティ社会の形成に寄与していく観点から、日本車いすテニス協会のトップパートナーとして協賛しています。車いすテニスへの積極的な支援を通じて、ダイバーシティ社会の形成へ寄与してまいります。
 また、グループとしても、これまでもオリンピック・パラリンピックのオフィシャルパートナーとしての支援や陸上部の運営などを通して、スポーツ振興にかかわってきております。東京2020に向けて、今後ともスポーツ活動の支援にしっかりと取り組んでまいります。
3件目です。日本郵便の地域連携に関することをご報告させていただきます。日本郵便は郵便局ネットワークを通じて、地域、お客さまの安全・安心、県、市町村との地域連携を深めるため、民営化以降19の道県と包括連携協定を締結しています。福島県とは東日本大震災の復興支援に協力するため、この2月14日に連携協定を締結いたしました。既にご案内のとおり、その一環として、本日、本社の入り口ロビーで、約90品目の商品を集めて、福島物産展を開催しています。本日17時まで開催しておりますので、会見終了後お時間があればぜひお立ち寄りいただければと思います。
4件目です。先月の会見でもご連絡いたしましたが、全国約2万の郵便局に配備したタブレット端末による多言語翻訳アプリについて、4月16日から使用開始となりました。音声認識11言語、テキスト入力30言語というものでございます。今後も利用状況を踏まえ、用語の追加を予定しており、お客さまとのコミュニケーションが円滑になるよう取り組んでまいります。
 私から申し上げることは以上です。
【記者】
先日の春闘で、転勤を伴う異動がない社員の方の住居手当の廃止が決まったということですが、現場からは反発もあるようで、正社員と非正規社員の格差是正という観点からの決定なのかどうか、改めて狙いを教えてください。
【社長】
一部報道にあったかもしれないですが、正社員の待遇を引き下げて正社員と期間雇用社員の待遇格差を是正するという意図があるのではないかというようなニュアンスも少しあったように拝読いたしましたが、そうではありません。
 正社員に充てられている手当等が、必ずしも全て期間雇用社員に適用されていないという事実がございますが、これは正社員と期間雇用社員との間の職務内容、働き方が違うので、そういうふうになっているということであり、私どもとしては正社員と期間雇用社員との間の不合理な労働条件の相違を禁じた労働契約法、あるいは同一労働同一賃金との関係では問題ないと認識しておりますので、それを合わせるために今回そういうことをしたということではございません。
 ただ、私どもも非正規社員の方々の力を借りて仕事を回していることもあり、非正規社員の方々も大事な同僚と感じております。欠かすことのできない仕事の戦力と思っておりますので、非正規社員の方々のモチベーションをできる範囲で上げたいと思っております。その一環として、今回、今までよりもさらに踏み込んでこのような処遇改善を行ったということでございます。
 同時に、既存の制度がいろいろありますが、それらについては社会経済環境の変化等もございますので、絶えず見直しを行っていこうと思っており、今般、正社員の住居手当を一部見直したというのが事実でございます。
 ご指摘のあった住居手当ですが、転居転勤に伴う住宅費負担の補助というのがそもそもの趣旨でございまして、転居転勤のない一般職社員は住宅費の負担の度合いが小さいと感じておりますし、一般職の住居手当受給者というのは限られているというのが私どものリサーチで判明いたしましたので、この手当については廃止をしようとしたものです。
 ただし、今まで貰っていた方々にとってはその部分のメリットがなくなるということですので、激変緩和措置というのを10年とって、その経過措置については十分配慮をしてやりたいと思っております。
 春闘については、今回、全社員の高いモラルに応えようと思って、正社員については賞与の引上げ、一般職、地域基幹職の初任給の引上げ、あるいは非正規社員についても、賞与の引上げ、年始勤務手当の新設、アソシエイト社員への夏期、冬期の休暇を各1日ですが新設する等の処遇改善を図ることにいたしました。グループ全体で見ると、約320億円の人件費増になっておりまして、一般社員、非管理者の正社員の年収ベースで見ますと、前年度に比べて約4.3%の賃金改善を実行しており、私どもとしては組合と誠実に議論をして、精一杯社員のモラルアップにお応えしたつもりでおります。
【記者】
ネットワークの将来像というのを、今度の中期経営計画の中に盛り込むというお話を聞いているのですけれども、そのつくり方として、郵便局長たちと本社が一緒になって提案するような形でつくり上げたというふうに聞いているんですけれども、そういった内容も含めて、社長の評価と、感想などをお伺いしたいと思います。
【社長】
二つ申し上げます。現在策定中の中計ですが、来月、昨年度の決算発表を予定していますけれども、そのタイミングで、できれば中計も発表したいと思っております。中計をつくるに際して、郵便局長、郵便局の現場のみならず、いろいろな現場の声もよく聞いて、協議をしながらボトムアップでつくっていったという精神はそのとおりで、同僚たちともいろんな議論をして策定しております。
 ネットワークの将来像、先日報道関係のインタビューを受ける機会があり、中計の内容は発表できなかったのですが、ネットワークについてのお話が少しあったのですが、いささかミスリーディングなお話をしてしまったなと感じております。はっきり申し上げておかなければいけないのは、郵便局機能の縮小は、今度の中計では、全く念頭に置いておりません。したがって、店舗の統廃合とか、平日休業とか、そういうことは全く考えておりません。念のため申し上げておきます。よろしくお願いいたします。店舗によって性格をいろいろ反映したいというお話を、そのときは申し上げました。
 どういうことかというと、具体的には、例えば、宮崎で宮崎銀行のATMを郵便局に置いて、宮崎銀行のお客さまに対応できるようにしたとか、あるいはecbo cloakと連携して、荷物を預かるサービスを東京、神奈川で始めています。
 荷物預かりについては、ecbo cloakと連携する前に、京都中央郵便局で開始したのですが、京都駅や京都市からも評価していただいたので、拡大検討することにしました。あるいは利尻島等では日本生命のTVシステム等の機器を設置し、日本生命のご契約者に対してインターネットを通じて対面サービスを行う実証実験を行っており、住所変更等の変更手続ができるようになっております。このように地域、拠点によっていろいろな性格があり、その性格について現場の意見を聞き、いろいろな相談をして、できる機能を追加していこうというような議論をしています。というようなことについては積極的にいろいろやっていきたいという趣旨で申し上げたので、ちょっと踏み込んで、東京にたくさん郵便局があるから店舗を閉めるのではないかというようなところまで決して言っておりませんので、よろしくお願いいたします。
【記者】
そういったこともあると思うのですけれども、現場の考えみたいなものを経営に取り入れるということについてはどのようにお考えですか。
【社長】
これはもう常時、そういう姿勢でやろうと思っております。今後発表する中計についても、十分現場の意見も拾って、コミュニケーションしながらつくっているつもりです。
 よく若い社員と議論を定期的にやっているのですけれども、現場と本社の間に距離があるのではないかという意見が必ず出ます。それで、いろいろやらなければいけないと思い、トップのメッセージでも、連携してやっていくと言っているがそれだけでは足りないと思っています。そこで、人事が経営のメッセージを出す機会だと思っていますので、この4月1日に日本郵便でもかんぽ生命でも、ある人事をいたしました。
 一つではないのですけども、よく見ていただくと、本社にずっといた幹部社員が現場の長になっているとか、現場で働いて頑張った若い社員が本社に来るとか、幾つもの人事異動をしたと自負しています。分かってほしいのは特に内部の同僚たち、あるいは郵便局長たちにそういう人事をやって、本社と現場と距離を近くするのだと、そういうメッセージを体現しようと思って実行した人事と考えています、いろんな手段を使って、おっしゃるようなことをやっていきたいと思っております。
【記者】
そうしていれば地域によって特色ある郵便局になるような気がするのですけれども、そういったことは収益とかそういうことに対して、どのような影響があるのか。
【社長】
収益がもっと上がると、もちろんいい。荷物預かるのも1日600円というのは、明らかにこれは手間がかかるので、その分の人件費かかっているわけですが、わずかではありますけれども収入が上がっている。
 先ほど申し上げました日本生命ですとか、宮崎銀行のATMを置くとかいうのも、あるいは今度、あおぞら銀行の全店舗にATMを設置しますけれども、相応の経済計算があってやっています。地域創生に貢献できるように、現場に貢献できるようにやるのですけれども、ピュアな福祉活動だけではないので、相応のリターンも求めています。ただし、非常に地味な活動ですから、大きくパフォーマンス的にサポートできるような内容ではないと思っていますが、相応の収益計算はしているつもりです。
【記者】
ゆうちょの限度額の問題で、郵政民営化委員会の方で調整が進んでいる状況だと思います。この件で、先日、金融庁の森長官が、地銀との集まりで、長門社長の撤廃を求めている考えについて、理解できないというような趣旨の発言をされています。まず、この発言についての受け止めとですね、撤廃が望ましいというお考えに今時点で変わりがないかをお聞かせください。
【社長】
3月15日の郵政民営化委員会で、限度額等についての考えを、これは私個人ではなくて日本郵政グループ全体、ゆうちょ銀行も含めての考え方を、そこで申し上げました。これら等も踏まえて、今、整々と民営化委員会の方でご検討されていらっしゃると思っております。
 民営化委員会などの見解が出てくれば、それも参考にして、監督官庁である金融庁、総務省なりで相応の決断をされると思っておりますので、現状は私どもの手を離れたと感じております。
 地銀協で金融庁長官がお話しになったこと、新聞で拝見しました。今考えが変わってないかということですけれども、私どもの考えは変わっておりません。2015年12月25日に、限度額についての民営化委員会の所見が出て、今後は、株式処分のタイミングに捉われず、通常貯金の限度額を撤廃、限度額を上げる、あるいは通常貯金と定期性貯金の限度額を別個に設定する、そういうことも考えていくべきであるという所見で、その中で、私どもとしてはお客さまの利便性というのをキーワードに考えると、通常貯金の限度額撤廃が一番お客さまの利便性にかなっていると思っておりますので、それが私どもの希望です。
 ただ、政令で決まることですので、私どもが決める話ではないので、今、民営化委員会でご検討いただいて、その意見を踏まえて、ご当局で決められると思いますので、決まればそれに従って実行していきたいと考えております。
【記者】
先ほどの限度額の関連ですね、長門社長は以前から通常貯金の限度額撤廃ということで民営化委員会にも話をされていると思うのですが、ただ、一方で限度額を撤廃した場合、貯金が増えれば経営にとってもリスクになるのではないかという、そういった指摘の声も根強くあります。そのあたりについてのお考えを改めてお伺いできますでしょうか。
【社長】
限度額を増やすことについて、ネガティブなご意見が私どもの外から聞こえてくるのが幾つかありまして、一つが民業圧迫だというものです。それともう一つが、貯金が集まり過ぎてゆうちょ自身が自分のバランスシートのコントロールを苦労するのではないかというお話です。それからそれに付随して、通常貯金の限度額の枠を取り払うとゆうちょの方に貯金がどっと流れるのではないかというお話があります。
 民主主義ですので、私どもの立場では私どもの考えがあって、当然ほかの方の考えもあると思います。それを調整していただくのが民営化委員会で、さらに金融庁と総務省でお決めいただきたいと思っています。
 民業圧迫といわれるのですけれども、もはや政府が100%株式を保有していた日本郵政ではなく、2回の株式の売り出しをしていただいて、今、政府が持っているのは約57%。私どもがゆうちょを持っているのは、議決権ベースで89%、自己株もかなり買いましたので、株数そのものでは74%です。まだ100%民間になっていないのではないかと言われるとそうなのですが、前の姿とはちょっと違っているのではないかなと感じます。2015年12月25日の民営化委員会の所見では、株式処分のタイミングに捉われず、民営化のプロセスがスタートしたので、それで検討していいのではないかとも言われていますので、そのように感じています。
 ゆうちょ銀行に貯金がどんどん集まるのではないかということを言われますが、これについても、限度額を上げたのですが、業態別に見ると、ゆうちょ銀行にはそれほど貯金が集まっておりません。例えばメガバンク、地銀等の預金の増え方と比べると、私どもは少なくともこの1、2年、貯金はそれほど増えていないという事実があります。仮に、何らかの事情でどうしてもゆうちょ銀行に貯金を持っていきたい、というようなことがあったとしたら、実は、ゆうちょ銀行には定額定期、通常貯金のほかに振替貯金というのがあって、これには限度額がありません。今でも既にゆうちょ銀行にお金が集まるような仕組みがあります。やや言い過ぎかもしれませんけれども、私どもは、大きい銀行のように証券子会社を持っているわけでもない。信託銀行を持っているわけでもない。外貨の商品持っているわけでもない。海外拠点もない。何よりも融資業務をやっていない銀行が、本当に一斉に、貯金を集めてしまうのだろうかというような気もしています。
 バランスシートコントロールのお話ですけれども、一昨年の1月29日、マイナス金利が紹介され、2月の中旬から実際に施行されて、ディスクローズしていない数字ですけれども、結構大きな額、金利ゼロ、マイナス0.1%の預金を日銀に預けています。したがいまして、パフォーマンス的に見ると、貯金をいたずらに集めるということは、私どものパフォーマンスにとってはメリットのない行為でもありますし、今、日本の金利、どんどん下がってきていて、日本の国内で簡単に金利収入が上げられるような投資物件が見当たらないという環境ですので、いたずらに貯金残高の規模を求めるという態度をとっていません。「貯蓄から資産形成へ」という、大きな国の方向感もありますので、私どももこうした営業対応を現場への営業インセンティブも含めてとっておりますので、貯金がものすごく集まってくるというような対応はしていないというのが現状です。
【記者】
少し話が外れるかもしれないのですが、みまもりサービスの現状などを教えてください。
【社長】
スタートしてから、今、11,000件を超えるお客さまにお申込みいただいています。
【社長】
どうもありがとうございました。