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日本郵政

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2018年2月28日水曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

2018年2月28日水曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

発表日:2018年3月14日

【社長】
よろしくお願いします。私から、4件報告します。
1件目。2月15日に青葉郵便局の元郵便部長が逮捕されるという事態が発生いたしました。日本郵便の社員が逮捕されたことは、日本郵便のみならず、日本郵政グループ全体に対するお客さまの信頼を損なうものであり、誠に遺憾で、申し訳なく思っています。
 これは、今まで郵便物の差出時の通数検査を厳密にしていなかったというもので、日本郵便の内部調査により発覚したものです。このような事態を二度と起こさないよう、早速、日本郵便の横山社長をヘッドに、郵便料金適正収納対策本部を翌16日に立ち上げました。また、既に約200名の適正収納調査専門職を全国に配置し、郵便局の料金収納適正態勢をチェックし、問題がある場合には直ちに是正改善を指示しております。これからも、会社を挙げて再発防止に向けた一層の体制の強化を図ってまいります。
2件目です。次年度の年賀葉書の値上げです。昨年6月に葉書の料金改定を行いましたが、年賀葉書については、日本の文化とも言えるほど生活に浸透しており、その料金を引き上げることは避けるべきではないかという社内議論、また、通常の葉書に比べて配達などの処理コストも低いことなどから、特別に52円に据え置きました。しかしながら、ご利用のお客さまからは、通常の料金と異なることはわかりにくいといったご指摘などがあったことから、2月23日に報道発表したとおり、2019年用の年賀葉書は62円とすることといたしましたところ、ご理解賜りたくお願い申し上げます。
 また、かねてよりお知らせしていたとおり、3月1日からゆうパックの料金を改定いたします。ゆうパックの取扱いは、eコマース市場の活況、他社の引受総量規制などによる一部荷物の流入などにより、昨年後半から毎月、対前年で2割程度増加しており、ことしの1月においても対前年28.8%増加しております。
 ゆうパックの運賃については、大口で差し出されているお客さまに対しては、逐次、見直しを図っております。今般、値上げとなる基本運賃の対象となる荷物の量は、全体の1割程度と、その影響は小さいものの、全てのお客さまから適正な料金をいただくという観点から、今回、改定をさせていただくものです。人手不足、再配達問題など厳しい状況はあるものの、今後とも社員一丸となって頑張る所存です。引き続きよろしくお願いいたします。
 それから、切手に関する話題をもう一つ報告します。先般終了した平昌2018冬季オリンピックにおきまして、日本代表選手が全部で13のメダルを獲得できました。大変うれしく、また、これまでの選手及び関係者の方々の努力に心より敬意を表したいと思います。
 日本郵便では、メダルを獲得した日本代表選手のメダリスト公式フレーム切手を販売しています。この試みは、リオデジャネイロ2016オリンピックから始めたもので、リオの時は金メダリストのみでしたが、今回は金、銀、銅のいずれかのメダルを獲得した選手のフレーム切手を販売しています。リオの時は、金メダルに限ったことから、約9万シートの販売となりましたが、今回は全部で約30万シートを超える申し込み、販売がございました。全国10の郵便局のほか、選手の出身地の中央郵便局の窓口でもお買い求めいただけますが、郵便局のネットショップおよび通信販売でも、3月31日まで販売しておりますので、窓口で売り切れの場合にはこちらでお買い求めいただければ幸いです。
 なお、非常に人気が高かったこともあり、郵便局のネットショップおよび通信販売にてご注文されたお客さまへのお届けが遅れる可能性もありますが、必ずお手元にお届けいたしますので、しばしお待ちいただくことをご容赦お願い申し上げます。
 また、3月8日から平昌2018冬季パラリンピックが開催されます。パラリンピックにおいて日本代表選手がメダルを獲得した場合にもメダリスト公式フレーム切手を販売いたしますので、販売される際には話題として取り上げていただければ幸いです。
3件目です。郵便事業用車両の自動運転の実証実験についてです。実用化に向けて、官民が力を合わせて取り組んでおり、特に事業用車両については、2020年をめどに実用化を目指しているところです。現在、運送業界では、深刻なドライバー不足、再配達によるコスト増など厳しい環境にある中、自動運転車両の導入は喫緊の課題となっており、ノウハウの蓄積が急務となっています。
 このため、今回、日本郵便においても実際の郵便局の業務を想定した実証実験を行うことになりました。実証実験は、3月12日から1週間の予定で、日本郵便の本社から西新橋郵便局を経由し、銀座郵便局までの公道約3キロの区間を走行するものです。3月7日には、開始セレモニーも行うこととしています。これは、次世代に向けた日本郵便の挑戦とも言えるものですので、皆さまにも積極的に報じていただければ幸いです。
4件目です。かんぽ生命から、2点お知らせがあります。まず、4月1日以降に適用する前納払込保険料の割引率の改定です。この割引率は、原則として毎年度、金利の変動などに応じて見直すこととしているものです。
 また、皆さまおなじみのラジオ体操について、毎年恒例のラジオ体操最大のイベントである「1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭」を、8月5日日曜日に岡山県の倉敷市にて実施いたしますので、ぜひともご注目ください。
私からの報告は以上です。
【記者】
まず、第3四半期の決算について、振り返りを伺いたいのですが、利益面では増益で、経常収益は民営化後最低の水準となっておりまして、今期はゆうちょ銀行が頑張っているところですが、来期以降、どのように収益、利益を確保していくのか、お伺いできればと思います。
【社長】
保険業界の経理の方法が、少しミスリーディングなのかもしれないと思っていますが、経常収益と書いてあるところには保険料収入が入ります。言ってみれば、売り上げに相当する部分なので、収益というと、そこが利益に直結するところかなと思われるかもしれませんが、そこを少しご理解いただきたいと思っています。
先般発表した第3四半期の結果で、純利益ベースでは、ゆうちょ銀行が68%、かんぽ生命が18%、日本郵便が16%という貢献となっている一方、経常収益のところで見ますと、かんぽ生命が断トツで62%を占めている。なぜかというとこれは保険料収入が経常収益に入っているからです。保険料収入は売り上げに相当する部分ですので、気にしていないといったら申し訳ありませんが、そんなに大きく心配する必要はないのかなと思っています。あくまでも純利益ベースでは連結ベースで対前年同期比26.5%の増益、かんぽ生命も対前年同期比10.3%増という水準ですので、まずまずのパフォーマンスだったと理解しています。
 保険商品、大きく分けて貯蓄性のものと保障性のものと二つあると思うのですが、マイナス金利が導入されて、かんぽ生命のみならず、貯蓄性のものはだいぶ人気が悪いというので、新契約年間算保険料が概ね各社とも落ちています。
 各社の新契約年間算保険料を見ていただきますと、落ち込んでいる実態が確認できると思います。これはまさにマイナス金利等の状況が響いているということだと思います。
 他の保険会社では、例えば海外の保険会社を買収して、そこのレベニューが入って来るとか、あるいは、外貨建ての保険の販売等でカバーしていて、戻しているところも多いのですが、かんぽ生命の場合はそういう商品もない、そういう子会社を買収できないということもあって、直截的にそこが効いているということです。
 おっしゃっている意味は、来年度以降どうするのか。ゆうちょ銀行の貢献が68%ということですから、ゆうちょ銀行のシェアが大きい。マイナス金利に象徴されるような低金利でどうするのかというご指摘だと思います。かねてより申し上げているように、やるべきことはかなりはっきりしておりますので、そういうもろもろのアクションをきちんとやっていくというのが来年度以降のアクションになります。具体的な対応につきましては、毎年、期末決算を発表するタイミングで翌期の業績予想も発表しておりますので、大変申し訳ありませんが、そのときに詳細をお話ししたいと思います。やるべきことは、運用の高度化・多様化、手数料収益の拡大、経費のコントロール等、常日ごろ申し上げていることを一つ一つきちんとやっていくことだと理解しています。
【記者】
先ほどの冒頭でも、年賀葉書の価格を値上げするという説明がありましたが、この18年用年賀状は、据え置きにもかかわらず落ち込み幅というのは前年よりも大きいという状況で、なかなか下落トレンドに歯止めがかからない状況なのですが、何か抜本的なてこ入れ策みたいなものをお考えでしたら伺えればと思います。
【社長】
何でもそうでしょうけれど、とりわけこの年賀状等のビジネスにつきましては、これ一本でOKという打ち出の小槌はないと理解しています。郵便そのものは、かねてより申し上げておりますとおり、インターネットやスマートフォンの普及率に逆比例して落ちてきているというトレンドがありますので、郵便自体が今の時代ではアゲンストかなと思っていますが、年賀状につきましても、そのトレンドの中で、とりわけ私のような団塊世代が本当に引退し、年賀状をやめてしまうというような傾向もあり、特に年賀状は落ち込んでいるのかなと感じています。
 一方で、インターネット、スマホ、メール等の普及率はむしろどんどん増えてきておりますので、私どもがやるべきこととしては、従来から行っている小学生への郵便、手紙の楽しさを教えるような、普及させるような運動を着実にやっていく。そういうことを通じて、何とかしたいと思っております。また、郵便年賀.jp、年賀状トレード、LINEの日本郵便公式アカウント、日本郵便のキャラクター「ぽすくま」の活用、ウェブキャラ年賀等のウェブと融合した年賀状サービス等をいろいろ導入しておりますので、そういうことにも力を尽くして何とかしていきたいと思います。
 次回から62円になりますので、とりわけこの影響を大きく受ける懸念もありますから、みんなで英知を集合して、対策を考え続けていきたいと思います。野田大臣からも、何か抜本的にやるべきではないか、日本の独自文化を伝える取り組みが必要というような声も聞こえていますので、みんなで一丸となって、対策を考え実行していきたいと思います。
【記者】
先ほどの年賀葉書の件で、18年用はいったん据え置いたものの、19年用を引き上げることになったのですが、その料金が、52円の期間と62円の期間の二つ存在したことについて、利用者からわかりにくいという声がたくさん寄せられたと伺っています。こういった少しわかりにくくなってしまった部分、そして、それによって見込んでいた年賀葉書の売上の減少に歯止めがかかるという効果もなかなか実現できなかった、このあたりについてどのように受けとめていらっしゃるかお伺いできますか。
【社長】
年賀状は、私どもの主力商品ですので、大事に取り扱おうということで、みんなで誠実に対応策を考えてまいりました。先ほど申し上げたように、まとめて配達できるので費用はかかっていないという経済計算もあり得るし、日本の国民にとっての大変大事な財産でもありますので、慎重に対応し、よかれと思って誠実に検討して52円に据え置いたのですが、1月7日までは52円、それ以降は10円切手を貼って投函するというところがわかりにくいという声が、お客さまからありました。おっしゃるとおり据え置いたわりには、年賀状の販売枚数が落ちていったということもありますので、今回はわかりやすく、一物一価で対応しようと決断した次第です。
【記者】
自動運転車による郵便等の輸送に関してなんですが、例えば、2020年に導入されるとなったときに思い描かれているものというのは、郵便局間で自動運転を使うということになるか、それとも事業所、個人宅にまで自動運転で持っていくのか、その辺のことを教えてください。
 また、ドライバー不足という現状もあるかと思うのですが、コストを考えた場合に、郵便事業のコストを例えば100だとしますと、この輸送というのにどれぐらいかかっていて、仮に自動運転化できれば、どれぐらいコストが浮くとか、何かそういう、漠然としたものでも結構ですので、教えていただけたらと思います。
【社長】
先般の自動運転の実験は、ある敷地の中で決められた経路を走行し、受け取る人が待っているところで停車し、スマホをかざすとドアがあいて郵便物を受け取れるというレベルです。今般実験するのは、いろいろなアンテナを装備した自動車が、本社から銀座まできちんと走行できるかというものです。したがって、技術の進歩との勝負になると思いますが、具体的にどういうスタイルのサービスができるのかが今回の実験の目的です。この実験を踏まえて、お客さまのためにどのようなサービスができるのかということを検討していきたいと思います。今から2020年の着地の姿が、具体的に描き切れているわけではありません。
 経済計算ではどういう効果があるのか、これもまだわかりません。どこまでやれるのか、何局カバーできるのか、通信の何割ぐらいカバーできるのかということによってくるわけです。ただ、明確なのは、今の日本経済の宿命でもあるとおり、明らかに労働供給力、特に物流業界にとっては厳しいという状況にあるので、これに対応できるような解決策は何でもトライしてみたいという一環で、この自動運転の話があります。どこまでのコストをどれだけ落とせるのかというのは、どういう解決策をとるかによりますので、まだ、そういう精緻な数字を提供できる段階ではありません。労働供給力やコストの問題の解決に貢献できるような対応策を具体的に示すヒントをこの実験で得たいと考えています。
【記者】
1点目は、宅配便なのですが、2割ぐらい前年同期比で伸びているということで、都市部では当日の再配達の受付時間、通常は6時のところを、3時とか4時とか早めて対応しているというところもあって、かなり現場が逼迫してきているのかなと感じています。ヤマト運輸の総量抑制は18年度も継続する予定なので、御社にかなりの量が流れてくると思いますが、このあたり、本当に対応ができるのかというのを伺いたいです。
 2点目は、人手不足ともかかわってくるのですが、先般、春闘の要求が出されましたが、政府が進める同一労働同一賃金の流れの中で、御社に対しても、労組からは、休暇であるとか、それから手当について、正社員と同等のものを非正規の社員にも出してほしいといった要求が出ていますが、そうなったときに、一つの考え方として、人件費のキャップですね。人件費総量を引き上げていくのか、それとも正社員から非正規社員に移していくのか、今春闘真っただ中ですが、経営としての大きな方針みたいなものを伺いたいと思います。
【社長】
ゆうパックは明らかに昨年の秋から持ち込みが増えてきています。9月ぐらいから顕著になりまして、1月もゆうパケットを含んで28.8%ということで増えてきています。
 これはなぜなのかということですが、まず1点目、他社が値上げ等しているから、日本郵便に来ているという仮説もあり得ますが、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便のシェアでは対前年と比べ落ちているのです。日本郵便だけでいうと2割強で増えているのだけれども、これは一体何だろうと考えると、全体の宅配便の数が、前年度と比べて減っているという仮説はなかなか信じがたい。eコマースがこれだけ普及してきている中で、むしろ量は増えているはずですから、考えられる仮説は、私どもは今、2割強伸びていますが、3社以外の宅配事業者が取扱量を増やしていると考えています。ということで、私どもだけに他社から流れてきているわけではないと理解しております。
 受付時間あるいはデリバリーするところの時間等をいろいろと工夫してやっておりまして、日本郵便という会社がブラック企業であるというようなことを言われないように、きちんと人員も配置して、社員に過大な無理をさせるということのないような対策を取っています。例えば、ゆうパック以外の担当者も一部手伝うとか、そういうことも含めて、いろいろ工夫をしております。今後もそのようにきちんと人の手当てはやってまいりたいと思っています。
 2点目。同一労働同一賃金、働き方改革、言われるまでもなく、日本の大事な一つのテーマと思っておりますので、私ども真摯にこのテーマに対しても対応してまいりたいと思っています。何でもかんでもできるかというと、当然財源に上限もあるわけですから、各社の業況等も十分勘案して、できること、やるべきことをやれる範囲でやるということに一般論としてはなります。その方向感について十分理解しているつもりです。
 どこまでやれるのかということにつきましては、まさに今、春闘で議論を始めたところです。先日、労働組合から春闘の要求書を頂戴しており、いろいろと交渉している最中です。一つだけ申し上げたいのは、世の中のトレンドも踏まえた要求が幾つか織り込まれておりますので、誠意を持って、きちんと精いっぱい議論して、具体的にできる範囲での落としどころを決めていきたいと思っています。今まさに春闘の交渉を誠心誠意行っている最中ですので、どの辺に落ちつくのか、まだ申し上げられないのですが、同一労働同一賃金、働き方改革の哲学を十分理解した上で、私どもの業況も十分踏まえて、きちんと誠実に対応していきたいと思います。
【記者】
その質問に関連した質問です。大阪地裁で、今月、ゆうメイトの手当について判決が出ました。その中で、住宅手当や年末年始手当、扶養手当などを支払うべきという判決でした。それについての反応と、年賀葉書の値上げを経営原資として非正規の処遇改善に向けられるのか、その2点、お願いします。
【社長】
1点目。先般の大阪地裁の判決、東京も含め、両事案とも弊社の主張が一部認められなかったということから、控訴いたしました。詳細につきましては、係争中ですので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
 それから、値上げをして、その原資をどのように使うのかは、先ほども申し上げましたとおり、同一労働同一賃金、正規・非正規の問題が日本のテーマとしてあることは十分承知しておりますが、どのようにするのかというのは、今、まさに労働組合と交渉している最中です。その結果が出た段階で、このように配分したと報告したいと思います。今、まさに交渉中ですので、今の段階でどのように使うのかというのは申し上げられません。
【記者】
正社員のベアについてはどうですか。
【社長】
同様です。
【記者】
それでは、正社員のベアと非正規待遇改善、どちらの比重が高いですか。
【社長】
誠実に交渉中です。
【記者】
ゆうパックに関してお伺いしますが、3月1日の値上げ後も、この2割強のペースで今後も伸びていくと見込まれていますか。もう1点、この値上げを原資として、例えば、人手不足対策に使うのか、それとも利用者のサービス向上のために使うのか、どちらの意味合いが強いのか、具体的な使い道などがあれば教えてください。
【社長】
1点目ですけれども、何が起こるかわかりません。ただし、明確なのは先ほど申し上げたのですが、3月1日からの平均12%値上げは、日本郵便が取り扱っているゆうパックのボリュームの中で1割くらいです。ですから、これを上げたからといって、例えば先ほど申し上げたように、ほかの事業者もシェアを伸ばしている雰囲気がありますが、日本郵便に流れてきているとした場合に、全体のボリュームの中の約1割だけが値上げをしたことで、急にそれがなくなるとはなかなか読みにくいと感じています。一方で、これは先ほども申し上げましたが、約9割の大口案件につきましては、投下している経費相応のフィーをいただこうという交渉を絶えずやっておりますので、その上でも、今までは秋から2割ぐらい増えているという状況ですので、3月1日以降、正直、何が起こるかは数字を見ないとわからないというのが、現状の私どもの観察です。
 仮に引き続き好調で、日本郵便の収益状況が上がってきた場合に、その原資を一体何に使うのか。お客さまのサービス向上あるいは人手不足等、どちらのほうが大きく使われるターゲットになるのかというのは、定性論で申し上げると、お客さまはとても大事なステークホルダーです。一方で、正規、非正規を問わず社員も私どもにとっては大事なステークホルダーなので、考え方としては、イーブン、同じ質量でお客さま、あるいは社員に対して、この原資を振り向けたいと思います。具体的にどのようになるのかは、所与の要件があり、例えば社員に対しては今、まさに春闘でこの議論はしておりますので、これでどういう合意が得られるのかにもよりますし、お客さまサービスも一体どのようなサービスでコストは幾らかかるのか、これにもよりますので、ここはまだ見えません。ただ、考え方としては、同じ質量、イーブンでお客さまと社員を均等に考え、貴重な原資を使いたいと考えております。
【記者】
中期経営計画の策定は今、どのような状況でしょうか。また、各社の課題等がありましたら教えてください。
【社長】
鋭意検討中、進行中ともったいぶって申し上げていますけれど、ずっと以前から、今年度の営業着地も見据えて中計の策定にかかわってきておりますので、正直、だいぶ進行してきております。もうすぐ完成と言うと言い過ぎですけれども、鋭意検討中です。発表できる段階が来たら、きちんと報告したいと思います。
 課題は、従来から申し上げているとおり、ゆうちょ銀行は国内の金利が引き続き低迷することが予測されるという中で、どのように運用を高度化・多様化していくのか、どのようなアクションをとって、どういうターゲットを目指すのか、手数料収益はどのように増やしていくのか、経費はどのように落とすかと。
 かんぽ生命は、先ほどご指摘あったように、保険料収入が落ちていますから、主に保障性の保険をどのようにして戻していくのか。運用のほうもゆうちょ銀行と同じように高度化・多様化をもっとやっていく。デュレーションが、ゆうちょ銀行とかんぽ生命で違うので、当然ながらストラクチャーは変わってくると思いますけれども、そういうことをやっていきます。
 日本郵便は、今、モメンタムが出てきているこのゆうパックを、どのぐらい、どのように、どういうお金をかけて伸ばしていくのか。自動運転車はまだ実験段階ですので、経営の経費コントロールに反映できないと言いましたが、ドローン等も注力しているし、かんぽ生命の場合はIBMのWatson等の最新技術を活用した効率化等を探ったり、そういうこともやりながら、何とかいいパフォーマンスを上げるというような方向に向かって、今、鋭意検討中です。今、しばし発表の時期を待っていただきたいと思います。
【記者】
マクロの話を伺いたいのですけれども、これからマーケット、国際金融情勢がどうなっていくか。ポイントとしては、まず1点は日銀、新しい執行体制になるということで、どういう金融政策を維持してほしいとお考えになるのか。もう1点はアメリカですけれども、きのう、FRBのパウエル新議長の議会証言もありましたが、アメリカの金利およびマーケットをどういうふうにごらんになるか。ここら辺は、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の運用にもかかわってくることだと思いますので、お考えをお聞かせください。
【社長】
あしたの天気予報も当たらないし、来週の為替レートも当てられない状況ですので、うかつなことは申し上げられませんが、日本経済、非常に収益状況がいい。毎年、新記録を計上している好調さです。個人消費はそんなに強くないと思いますけれども、海外の景気がいいことに反映される輸出と、バブル崩壊後、閉めてしまった工場をその好調な輸出に対応すべく1ライン、2ラインとリオープンする設備投資、この辺がメインエンジンだと思いますし、為替レートが相応によかったということもあって、企業収益、大変好調という、この状況はしばらく続くと思います。
 これを受けて、エコノミストも3、4年前は日本の潜在成長率、0.3%から0.4%と言っていたのに、最近、1%内外と言いだして、昨年、カレンダーイヤーで1.7%だ、1.9%だとか、ことしも落ちても1.3%と言われていますので、随分と底上げされ、日本経済、基本的には好調だと思っています。
 日本銀行の新執行体制がどういう政策をとるのかと。ご質問は、どういう政策を希望するのかということですけれども、私どもが幾ら希望してもそのとおりにならない環境ですので、彼らの対応を読もうとすると、引き続きデフレ脱却を完全に言い切れないと考えているようですから、一部マーケットで言われているような、何らかの実質的な出口戦略をとるとは考えられない環境にあると思っています。確かに、1年間80兆円の国債買い入れを継続すると言っていたわりには、昨年度は減少したという議論があり、これは実態的にはステルス・エクジットなのではないかという向きもあったわけですけれども、一昨年の1月29日、マイナス金利が発表されて、夏に10年債をゼロにするという、イールドカーブをコントロールするところまでやってきているわけです。この手法で、彼らの願っているような金利体系をキープできるという自信があったので、日本の国債をさほど昨年は購入しなかったということだと感じていますので、当面は今の日銀の金融政策が継続するとおおむね考えております。
 国際経済ですけれども、日本と同様に、アメリカも非常に好調で、ビッグピクチャーで言うと、リーマンショックがあった後、主に各国とも金融政策で支えて、ようやくそれが効いてきて、本来のトレンドラインにすり寄ってきているというのが今の世界の経済の状況と読んでいるのですけれども、いずれにしても、このスピードが非常に好調で、アメリカも、中国も、新興市場も含めて、おおむね今の天気晴朗な状況が引き続き継続すると観察しております。
 ただし、つい最近、ニューヨークのダウが急落したり、一部、マーケットの混乱というか調整がありました。これは、雇用者数の数字が高かったり、10年債、ロングエンドのほうの金利が上がってきて、イールドカーブがアメリカで立ってきたり、インフレ懸念が出てきているということで、もてはやして、特にボラティリティがずっと低いだろうと思っている人たちを攻撃するような動きがあったわけですけれども、米国経済が非常に好調と。そこに1兆5,000億ドルになるような減税対策を打つ。加えて、これから財政支出も行うとトランプ大統領が言っておりますので、米国金利については変化が起こるのではないかと懸念している向きが出てきているということだと思います。まだまだ実体経済、ベースのほうが強いという力が勝ると思っていますので、大きな調整は無いと思いますが、そういう懸念がある以上、必ずマーケットのほうでゲームをする人が出てくるので、あの種のボラティリティ事件というのは今後も、基調は強いものの、何回も来るかもしれないと覚悟しておく必要はあると思っています。
 日本の中央銀行執行体制は、かねてより日銀の政策をつくっていた雨宮さんが副総裁として引き続きやるし、総裁は黒田さんが引き続きやりますから、そんなに大きく読めないという状況にはないと思います。一方、米国のFRB議長にはパウエルさんが就任しました。マーケットに非常に詳しいという方ではないので、フェデラル・リザーブを構成して、みんなでやるわけですけれども、そこは少し中央銀行のさじ加減としても、何かわからないことが出てくる懸念はあるんですね。87年にグリーンスパンがFRB議長に就任した1カ月後にブラックマンデーが起きました。バーナンキさんのときもイエレンさんのときもありました。必ずマーケットはテストをします。今回のボラティリティはその1回目かもしれませんけれども、そういう環境が従来よりも出てきましたので、基調は大変好調、強いというものの、そういう事象が起こる可能性が従来よりも増しているというように感じています。ただし、その事象が大きく勝って、マーケットがとんでもない混乱に一気に陥っていくとは、現状では捉えておりませんが、一時的に何回もマーケットは荒れると思います。そこで大けがをしないような運用を注意深く、ゆうちょ銀行も、かんぽ生命もやっていきたいと思っています。
【社長】
どうもありがとうございました。
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