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2016年12月26日 月曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

2016年12月26日 月曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

【社長】
よろしくお願いします。年末に来ていただきまして、ありがとうございました。
 私の方から、きょうは7点ご報告申し上げます。
 まず、新潟県糸魚川市における大規模災害です。被災された皆さまに謹んでお見舞いを申し上げます。日本郵政グループといたしましては、既に12月24日、25日の両日、糸魚川郵便局を臨時営業し、通帳、印鑑等をなくされた被災者の皆さまへ通常貯金等の払い戻しを行うとともに、本日から義援金の無料送金サービスを実施するほか、貯金、保険の非常取り扱いを実施しております。
 日本郵政グループといたしましては、少しでも被災者の皆さまのお役に立てるよう、配意してまいりたいと思います。
2点目はロシアポストとの協力の件です。日本政府は、日本の各種インフラの海外への展開を積極的に進めており、日本郵便としても、郵便のオペレーション体制などを積極的に提供していきたいと考えているところです。その一環として、12月16日、日本郵便とロシアポストとの間で、郵便事業の協力に関する覚書を締結いたしました。具体的に何ができるのか、どういう協力をしようかと、これからワーキンググループで詳細を詰めるところです。
 最近では、ベトナム郵便との間で郵便事業の業務改善に関するコンサルティング契約やミャンマー郵便へのODAにより、専門家を派遣する等して、両国の郵便サービスの向上にも貢献しております。
3点目は年賀状です。いよいよ年の瀬ということで、年賀状の引き受け状況は12月25日現在で6億6,600万枚、対前年比では91.2%です。本日以降に差し出されたものでも、できるだけ元旦にお届けできるよう、頑張ってまいる所存です。
4点目は資料をお配りしておりますが、かんぽ生命では従来から現行規制ベースのソルベンシー・マージン比率を開示しておりますけれども、それに合わせまして、2015年3月末より、経済価値ベースのソルベンシー比率、エコノミック・ソルベンシー・レシオ、ESRを開示しております。これは資産と負債ともに時価ベースで評価するもので、上場生保が自主的に開示しているものです。2016年9月末のかんぽ生命のESRは121%となっています。単純比較はできませんけれども、他社対比でも遜色のない水準と考えております。
 この経済価値ベースのソルベンシー比率ですけれども、保険会社の健全性規制として国際的に導入が検討されておりますが、各国の意見がまだ十分に収束しておらず、将来、どのように導入されるかは今後の議論次第です。監督当局とも建設的な意見交換を行ってまいりたいと考えております。
5点目ははがきの値上げです。これは12月22日に発表したとおりですので、内容については割愛します。
6点目は人事発令がありました。一つはトール関係でございます。12月2日、トールの取締役会の議長であったレイ・ホースバーグの後任として、ジョン・マレンに会長に着任していただきました。また、CEOであったブライアン・クルーガーの後任にマイケル・バーンを指名いたしまして、1月1日に着任していただきます。
 従来は監督と執行を分離しており、会長が取締役会の議長で取締役を監督し、執行部隊ではなかったのですが、ジョン・マレンはエグゼクティブ・チェアマンということで、CEOの役割もやっていただきます。マイケル・バーンはCOOとしてやっていただこうと思っております。ジョン・マレンは、かつて、ロジスティクス業界のTNT、あるいはドイチェポストDHLのExpress部門のCEO職もやっておりますし、つい最近までアシアノという会社のCEOをやっておりました。直近は通信業界のテルストラ・コーポレーションのチェアマンもしている、ロジスティクス業界、業務に詳しい方です。私自身も彼と会って話をしておりますけれども、この業界について大変に知見の多い方だと思っています。マイケル・バーン、彼もロジスティクス業界のリンフォックスのCEOを2006年から2014年までやっておりまして、この業界に大変詳しい方です。
 もう一つの人事は、みまもりサービス、健康増進サービスを担当してもらう役員を決めました。ご存じかもしれませんけれども、ことしの定時株主総会まで日本郵政の経営企画部門の専務執行役をし、6月からかんぽ生命の執行役副社長に就任している谷垣副社長にヘッドをやってもらおうと思っております。同時にかんぽ生命の鈴川執行役、彼も保険金部長の仕事を離れていただいて本件に携わっていただく。日本郵政の方もこの6月、執行役に就任しました西口でございますけれども、彼もIR担当の仕事を離れて、この業務に邁進してもらおうということで、準備活動を始め出したところです。
7点目。1年が終わりますが、ことしを振り返っての私の印象を簡単に4点だけ申し上げます。
 1点目は先ほども申し上げましたが災害の多い年でした。4月14日熊本地震、10月8日阿蘇山噴火が発生し、亡くなられた方々にはお悔やみ申し上げます。日本郵政グループとしても、地域の郵便局を中心に最大限の支援をしたつもりです。ゆうちょ銀行、かんぽ生命では非常取扱いを実施し、貯金の払い戻しでは一部の郵便局では土日にオープンして対応しました。避難所にいらっしゃる方々に郵便物を届ける。かんぽの宿阿蘇では、特に指示はなかったのですけれども、宿を開放し、ピーク時は300人ぐらいの方々に来ていただいて、畳の部屋等に布団と枕、お食事等を提供させていただいたということで、地域に根差した郵便局ネットワークとしての存在意義をきちんと果たしてまいりたいと思っております。
 2点目は大きな人事異動がございました。4月1日付で私が西室前社長の後任で着任。ゆうちょ銀行では私の後任として池田が着任いたしました。6月28日には日本郵便で社長だった高橋が会長になり、横山が着任したということです。パフォーマンスオリエンテッドの実務的な経営をしっかりとこのチームで推進していきたいと思っております。
 3点目は昨年11月4日上場後の初年度、中計2年目の年度がこの4月からスタートしております。年度当初に今年度の収益見込みを発表し、1,000億円の減益と大変厳しい予測でスタートしました。中計2年目でございますけれども、3年間の中で、今年度が底と認識しております。
 先月も申し上げましたけれども、減益になる理由が三つあり、一つ目は日本郵便が苦戦しております。トールを含めて、これを何としても筋肉質の経営にしましょうと。
 二つ目はマイナス金利で象徴されているとおり、非常に未曾有の低金利になっておりますので、ゆうちょ銀行は94%、かんぽ生命では14%を占める運用収益のレベニューが苦戦しております。これを何とか打ち返したいと。
 三つ目は昨年、同時上場いたしまして、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の株式を11%それぞれ売り出しました。昨年度と比べてこの分の利益が日本郵政としてはなくなっておりますので、これが響いている。この三つの主な理由が、我々のまさに課題であると認識しております。これらに対して、一刻も早く手を打っていきたいと思っています。
 4点目ですけれども、ゆるキャラグランプリでぽすくまが企業・その他部門で1位になり、女子陸上部につきましては、創部3年目、2回目の出場となった11月27日の全日本実業団対抗女子駅伝では、昨年は12位、今年度は予選で8位という成績だったのですが、優勝を果たすことができまして、大変によかったと思っています。
 やや細かい話ですけれども、区間賞を取れたのは5区を走った鍋島だけでしたが、みんなが頑張ったことで優勝できたという意味では、日本郵政グループにとって力強い結果だったと、みんなでお祝いしたいと思います。
 簡単ですけれども、7点、ちょっと多岐にわたりましたけれども、私からのご報告は以上です。
【記者】
幹事社です。私から1点だけ質問させていただきます。
 毎度のことで申し訳ありませんが、限度額の引き上げについてです。前回の会見からも郵活連の動きもかなり活発になっていまして、麻生大臣のところに行ったりと幾つかの動きがあり、その後、与党の動き等も、少し、さらに把握はされているのかなと思いますが、現状を踏まえ、改めて限度額が引き上がった場合の影響等、あるいは社長の限度額引き上げに対するお考えをお聞かせください。
【社長】
限度額の問題、郵活連で議論していただいて、大変な応援が来ていると認識しており、ありがたく思っております。
 何回も申し上げて本当に申し訳ないのですが、限度額は政令事項だということでもございますし、昨年12月、民営化委員会の所見も、前委員長の増田さんの時代ですけれども、所見も出ているということで、これに沿って関係諸機関で適切に検討されていると思っております。あの所見、ゆうちょ銀行の場合は限度額を1,000万円から300万円拡大するということですけれども、特段、他の金融機関から大きな資金シフトがないということ等が確認されたときには、時期を見て、改めて、さらに拡大もあり得べしと、こういう内容だったと記憶しております。
 加えて、その後のQ&Aセッションで、増田さんのご発言で、しかるべき時期については、例えば1、2年ですかねというご発言があったと思いますけれども、そういう方向で動いていると思っておりますので、その結論を待ちたいと思っています。
 預金、貯金残高の動きですけれども、ゆうちょ銀行の動きばかりではないんですけれども、他行も含めて、どうもマイナス金利が適用されてから、キャッシュの価値が上がっているためか一般的に貯金残高がちょっと増えぎみです。ゆうちょ銀行もほんの少しだけ増えていますけれども、大きく変化があるとは認識しておりません。他行と比べても、ゆうちょ銀行の伸び率は一番低いので、特に他の金融機関の方から大きな資金シフトが起きているとは認識しておりません。主にお金が出ていかないということによって、少し資金が滞留ぎみですので、少し貯金が増えておりますけれども、大きな動きではないと思っております。
 ただ、ボーナスの時期とか、この年末年始、また資金が動く時期でもございますので、その辺も十分見極めて、どのようなことが起こっているのか確認したいとは思っておりますけれども、現状、大きな動きがあるとは思っておりません。
【記者】
今の質問に関連して、郵活連の意見の中で、新規業務についても早く認可をしてくれというのがありました。これに関連しては、一応、高市総務大臣からも、検討を加速したいというご発言があったり、あるいは麻生大臣からもですね、ちょっと違うベクトルでのご発言があったりとか、幾つかご発言ありますけれども、融資業務自体は、郵政民営化委員会は通っているけれども、その先の役所の認可というのが、まだ出ていないという状況だと思うのですが、改めて、この新規業務に対する長門社長の考え方を教えていただけますか。
【社長】
郵活連の場に私どもも参加しておりまして、議員の方々の議論、あるいは私どもへの質問等がありましたが、議員の方の質問の中に新規業務、融資業務の認可申請を4年前に当局に提出して、全然動いていないというような議論があったのですけれども、それを踏まえて、今、いろいろと議論になっていると思うんですね。
 そのときに私からお答えしましたのは、新規業務をやる気があるのか、何もやっていないのではないかというお話があったかもしれませんが、ちょっと誤解もあるかもしれないので申し上げますと、新規業務は幾つか承認を取っているものもありますと。例えば、2016年5月ですけれども、この場でも以前ご報告したように、株価指数先物取引(国内上場物)、株価指数オプション取引(国内上場物)、外国国債先物取引(海外上場物)、外国国債先物オプション取引(海外上場物)、それから2016年7月に集団投資スキームへの出資と、これを受けて、熊本地震に対応する九州の全地方銀行とゆうちょ銀行が参加した熊本のファンド、あるいは先般ご報告した北洋銀行とのファンド、あるいは肥後銀行、鹿児島銀行とのファンドは、この承認にのっとって参加できるようになった等、いろいろ考えてやっていますと。
 とりわけ、このファンドについてはですね、今はリミテッドパートナーとしての受け身の参加なのですけれども、ノウハウを順次蓄えていってですね、時期が来れば、自分でそのジェネラルパートナー、GPになって主体的にファンドを運営し、エクイティ投資を行っていくという事業等も、いずれは主たる業務にしていきたいという展望でやっていますということで、当局の方も、ゆうちょ銀行のビジネスモデルを十分理解し、前向きに検討いただいています。2月にスタートしたJP投信についても、当局の方からゴーサインいただいて、できるようになったという経緯があるので、全く何もやっていないわけではないんですと、こういうことを一つ申し上げたのと、ご質問の趣旨は、主に普通の銀行がやっている融資業務についてどうなのかというご質問だと思いますけれども、おっしゃるとおり、12月6日、高市総務大臣の会見で、新規業務についてのご質問があったときに、大臣がおっしゃったのは、ゆうちょ銀行の考えも伺い、金融庁ともしっかり連携しながら審査を加速させたいというご発言があった由、伺っております。大臣のご発言、新規業務の認可申請の状況をご心配いただいているということで、深く感謝申し上げます。
 これにつきましては、4年前と今とを比べると、いろいろ経済情勢も変わってきている。一部、国内の預貸業務でなかなか黒字にならない、大手の銀行でもそういうことが起こっているということを聞いております。そういう状況も十分勘案して、ゆうちょ銀行として、総合的な観点から、お客さまに貢献し得る立場として、企業価値の向上のために一体どの業務を優先的に希望してやっていきたいのかということを改めてしっかりと再検討すべき時期だなと思っておりまして、現在、ゆうちょ銀行でそういう見地から、どの業務を優先的に希望するのか、やっていくべきなのかと、まず自分自身の腹を決めて、その上で当局も含めて、関係者の方に改めて提案したいと考えております。
 現状はゆうちょ銀行で検討している最中でございます。きょうの段階で、これを真っ先に、その次にこれをと、残念ながら申し上げる段階にございませんけれども、4年前の状況と変わってきているという認識のもとに、今、一体何を希望すべきなのか、何を優先的に取り組んでいくべきなのかというのを、ゆうちょ銀行の方で検討している段階です。私どもも彼らの検討結果が決まった段階で共有し、当局を含めた関係各所と議論してまいりたいと思っております。
【記者】
大体、どれぐらいの時期から当局との議論というのを始めていきたいかというイメージを聞きたいのですが。
【社長】
今年度中にやりたいと思っています。
【記者】
今の件で、お伺いしたいのですけど、申請のやり直しになることでよろしいですか。
【社長】
ゆうちょ銀行の検討結果次第です。4年前の内容は個人向けとして、目的別ローン、カードローン、住宅ローン、そして法人向けとして企業ローンも入っており、大企業も中小企業もと、こうなっているのです。そういう結論がゆうちょ銀行から出てくるのかどうかによると思います。
【記者】
場合によっては出し直すことになるということでしょうか。
【社長】
仮に百歩譲って違う希望が出てきましたというときに、出し直すことにするのかという手続きの方法はわからないんですけど、これは、相手もあることですのでよくわからないんですけれども、いずれにしても違った結論が出てくる可能性はあると思っていただいて結構です。
【記者】
もう一点お願いします。先ほどのお話にもありました通り、来年6月には、はがきの値段が上がります。今回は300億円の収益を上げる見込みと伺っています。ちょうど15年度の294億円の赤字、はがき事業の赤字があったので、それをカバーすることになると思うんですけど、長い目で見れば、それがずっと続くわけではなく、実際に通数も減るでしょうし、人件費はもっと増えるかもしれません。今回は対応ができたとして、今後長い目で見ると、この10円の値上げで済むものなのか、それともはがきの値上げだけではなくて、郵便事業の抜本的な構造改革を考えていくべきなのか、何か、社長の中でのお考えがあれば、教えてください。
【社長】
二つ申し上げたいんですけれど、一点目は、今回の値上げ、23年ぶりの値上げですけれども、この間、私ども何も経営努力をしていなかったわけではなく、筋肉質になるべく、最新の機械を導入したり、要員配置を工夫したりと、いろいろ経費削減、あるいは売り上げを増やすような努力をしてきた上で、やはり23年ぶり、来年の6月からですけれども、上げざるを得ないという判断をしたわけです。22年間何もしていなくて上げたわけではないということをぜひご理解賜りたいと思います。
 上げた理由、ややこの部分がもうかっていないから、上げたいんだというような印象を持たれたかもしれませんが、いろいろ頑張ってきましたけれども、少しコストが上がってきて、申し上げたいことは幾つかあって、一つ目は、94年度、前回の値上げの時期から、全国ベースの最低賃金等、これが結構大きく上がってきていて、最低賃金単価が、全国平均で94年度は597円だったのが、2016年度は823円と大きく上昇しています。人件費だけを喧伝しておりましたけれども、諸制度で経費が上がらざるを得ないというものも幾つかあったのは事実です。二つ目は、共済年金の厚生年金への統合に伴い、共済年金におけるこれまでの3階部分、職域部分が廃止されて、新たな3階部分、年金払い退職給付が創設されたことにより負担が増加しています。これが2015年10月からの状況です。三つ目に、パート労働者のうち社会保険の適用対象者が週労働時間30時間以上の者から20時間以上の者へと拡大され、これで費用が増えました。これが2016年の10月からの状況です。四つ目は、2015年度および2016年度の税制改正によりまして、法人事業税の付加価値割および資本割について、税率が上昇して費用負担が増えたということもあるというのが、直近、立て続けに起こっております。五つ目は、2012年2月17日に閣議決定された社会保障・税一体改革大綱ですけれども、これにより2015年10月から共済年金制度が厚生年金制度に統一されたことに伴い、共済年金の保険料率が段階的に厚生年金の保険料率に統一されます。これは18年9月から統合されるものですけれども、これによって料率が上昇して費用負担が増える等、立て続けにあります。今までいろいろ頑張ったし、やったんだけれども、ここで仕方がないから上げましょうというのが理由です。公共性のあるもの、例えばタクシー代は21%上がっています、公共バス、一般路線バスは11%しか上がっていなかったのですが、今回、はがきは52円から62円に10円、19%値段が上がります。これからですけれども、もちろん従前以上に、日本郵便の郵便事業、筋肉質になるようにいろいろトライしたいと思っています。そのときにどのようなパフォーマンスになるのか、それを見極めてから次はまた改めて考えたいと思っています。もちろん、経費削減の努力が真っ先だと思っています。
【記者】
一つ前の、ゆうちょ銀行の新規事業のお話しですけれども、先ほど、市中の他の銀行でもですね、国内の預貸業務がなかなか黒字になっていないという状況、ご説明があったんですけれども、もう少しかみ砕いてですね、社長就任時からですね、その業務はもはやレッドオーシャンなので、ビジネスとしてそこに参入していくかどうかという判断は難しいというお話をされていましたけれども、競争という部分での観点と、もう一つ、やっぱり地銀の受けとめという部分も当然御社としてはあろうかと思うんですけれども、そういった反発ですね、その主に2点でですね、どのように検討、判断をされるつもりなのかお聞かせください。
【社長】
検討中です。まだ何も申し上げられません。
 おっしゃるとおり、収益だけで考えずに、私ども、他の金融機関と競合しているところもあるわけで、仮に他の金融機関が非常に迷惑だというような声が強い場合には、当然そこも斟酌して対応していくことになると思います。
 ただ、ゆうちょ銀行が現下の情勢を踏まえ、4年前と比べてどう判断するのか、今、真摯に検討中なので、この段階で予見を持って申し上げないほうがいいと思います。先ほど申し上げたように、今年度中に方向感を必ず出したいと思っておりますので、時期が来た段階でご報告したいと思っています。おっしゃるとおり収益だけではなくて、他の金融機関の立ち位置も十分考えてと思っています。例えばファンドです。これはウィン・ウィンでやれる業務だと思うのです。だからこそ現に、北洋銀行ともできたし、肥後銀行、鹿児島銀行ともやることになったわけです。それから、まだ発表できる段階ではありませんけれども、この種のアクションがまだ幾つかこれから出てまいりますので、これは地方創生の時代に沿って、地方のお客さまに一緒にできることがあると思っており、大変よかったなと思っています。また、ノウハウをためようと思っていまして、このGPをやっているREVIC(地域経済活性化支援機構)等に人も派遣し、ノウハウをためて、ゆうちょ銀行としていずれはGPができるように、自分たちでいろいろな銀行と組んでやれるようにと思っています。まさにこれは一緒に組んで、ウィン・ウィンでやれる業務と思っていますので一層推進したいと思っていますけれど、ご質問の向きは融資だと思いますが、これについてはもうちょっとお時間いただきたいと思います。
【記者】
二つありまして、一つは、株価が1,400円を超えて上がってきていて、いいことだと思うのですけれども、株価についてのお考えを聞かせていただくと同時に、POするときの株価、やはり1,400円下回っていると具合悪いのではないかと思うんですけど、そこらあたりの株価と売り出しの関係についてどのようにお考えなのかということが1点。
 二つ目は、燃料価格が上昇している中で、石炭の価格も上がってきています。トールは結構、石炭の配送を請け負っていると聞いていますので、この状況はトールにとって、かなり収益的には追い風になるのか、それとも価格は上がっても、量が出ないと意味がないということだと思うんですけれども、量は出ていないというふうに国際商品市場では言われていますので、そこらあたり、現状どのようにお考えなのか聞かせてください。
【社長】
1点目の株価、全体的な話ですけれども、おかげさまで12月中旬、売り出し価格を超えることができたので、やれやれと思っております。
 直近、またゆうちょ銀行が少し下がった状況ですけれども、おおむね戻してまいりましたので、良かったなと思っています。ただ、ご覧のとおり私どもはやっていること何も変わっていないんですけれども、年初から株価が落ちていき、トランプ氏が次期大統領に当選して、トランプ・ラリーが来ると上がっていくということで、全体の動きに乗って、私どもの株価も動いているなと思っています。
 トランプ・ラリー次第というところがあって、これからわからないんですけれども、皆さん、必ず言うのは、レーガン元大統領との比較で言いますけども、レーガン元大統領の時とは環境が全然違って、第2次オイルショックの直後、年間20%以上のフェデラル・ファンド金利で締め上げていた時期の経済と、完全失業率に近い、非常に低金利だ、景気がだんだん上げ潮ですというところのトランプ氏と、ちょっと状況が違うと思うんですね。必ずエコノミストの方々が言うのは、レーガン元大統領もハネムーンは半年間続かなかったと。4月で相場、特に株価は腰折れしたという議論がありますけれども、私の印象、これは個人的印象ですけれども、今、マーケットがはやし立てているのは法人税の問題であれ、財政支出の問題であれ、主に金融面、エネルギー面での規制の緩和、緩和しないまでも、これ以上の厳しい、細かいルールづくりはないのではないかという期待のもとに跳ねているところもあると思うんですね。これらのファクターは、しばらく消えそうにないので、当面は、言葉が正しいかどうか、トランプ・ラリー的なファクター、外部環境としては引き続き残るのではないかなと考えています。
 したがって、当面は私どもの株価だけではないと思うんですけれども、フォローではないかと、日本の場合、特に為替に効いてきていますので、そういうふうに感じています。ただし、三つばかりリスクがあって、一つは、まさにトランプ氏自身の政策ですけれども、ジョージ・W・ブッシュ元大統領がアクシス・オブ・イーブル、悪の枢軸と言っていましたけれども、そこまで直截に言っていませんけれども、トランプ氏が必ず言う国にチャイナとメキシコとイランがあるんですよね。こういうことを言っている、そうすると、地政学的に何か起こったときに、マーケットへのインパクトが大きいかもしれない。それから実体経済的にも、中国のエクセス・キャパシティーの問題、全く解かれていません。それから、イタリアの銀行に公的資金を投入するという話がありますけれども、ヨーロッパの銀行は引き続き、脆弱な側面もあるので、ヨーロッパから何か起こってくるかもしれない等があって、マーケットが新しい大統領に対してテストをするというような局面が、どこかであるかもしれないと思っています。一番の問題は、トランプ氏自身の政策で、NAFTAなんか要らないとか、チャイナに対して35%の関税をかけるとか、そういうグローバリズムに対して反対の意見を述べていますので、主にエマージングから傷んできて、何か問題が起こるかもしれないということもありますので、それによる問題が出てくる時期。それから、日本の場合には、この金利状況がどのように動くのかと。今アメリカにつられてちょっと上がってきていますけれども、これのスピード感と、三つぐらいリスクがあると思っているんですけれども、それを十分見極めて、オペレーションは注意してやっていきたい。ただ当面は、少しトランプ・ラリーの恩恵を得られるのではないかと思っています。売り出しですけれども、もちろん仮に、日本郵政の株を売るのは政府ですけれども、政府としても、私どもの株価が高い方が売り出しはしやすい環境にはあると思っています。最初に買っていただいたお客さまが、2回目は1回目より安く買えるのかというような声がない方がいいに決まっているので、POについては、少なくとも前よりは環境がよくなったのではないかなと思っています。これは政府の決めることなので、うかつに言えませんけれども。
 二つ目の燃料価格の問題。従来は、燃料価格は電力用の一般炭、LNG、あるいはウランも含めてですね、原油価格にスライドしていて、クリーンエネルギーのLNGは少しプレミアムがついて高くなるとか、幾つかありましたけれども、まず一つ、原油価格がボトムのバレル当たり27ドルからは脱して、最近OPECと非OPECの減産合意が一部あって、ちょっと高めのバレル当たり50ドル強になっています。一般炭の価格については、中国での生産調整等の動きが非常に大きく効いていると思いますので、原油価格以上に上振れしていると思っています。これがどの程度長く続くのかは、ある意味では中国の政策次第という側面もあると思うんですけれども、当面中国の変化が見えませんので、おっしゃるとおり一般炭の価格はしばらく上振れるなと思っています。不思議なことに一般炭が動くと、鉄鉱用の原料炭も上がるんですね。石炭の値段が上がっておりますので、おっしゃるとおりトールが運ぶ石炭のレベニューの価格部分についてはプラスアルファに効きます。ただ、量の方も増えないと、残念ながらかつてのようなメリットは享受できないと思っていまして、まだ量の方にまで反映されていませんので、残念ながら効果は半分と思っています。エネルギー価格が上がってくると、トールについてはレベニュー面で絶対にプラスと思っています。豪州経済を見てみますと、エネルギー情勢のインパクトが一番大きいんですけれども、エネルギー情勢だけではないところもあるんですね。現に商工会議所の方々に聞いてみても、エネルギー以外の経済は割りと良い所もあるということです。トールが私どもの期待している業績を上げ得ていないのは、トールが良い所を取り切れていないという側面もあると思うんです。それから、トールが少し苦戦している理由は、トール自身がM&Aを通じて大きくなってきた会社ですけれども、このプロセスで買ってきた企業のラインについてのリダンダンシー、重なっている部分をきちんと整理し切れてないという側面もあると思うんですね。ですから、この原料炭、一般炭など石炭の価格が高騰してきているというのは、グッドニュースではあるんですけれども、ものすごくいいニュースにまだなり切れていないというのがトールの現状です。現状を認識しておりますので、これに対応して、今度の新しい経営陣とともに、トールの業況を跳ね返していきたいと思っております。
【記者】
お答えいただきにくいのを承知でお尋ねするんですが、谷垣副社長は、新会社の社長ということでいいんでしょうか。
【社長】
会社をつくるとはまだ決めておりませんので、どうなるかわかりません。仮に会社をつくるのであれば、社長かどうかわかりませんけれども、彼がトップのライトパーソンになる。会社をつくらなくても、この業務の実質的な推進ヘッドは彼にするという意思表示です。
【社長】
ことし1年大変お世話になり、ありがとうございました。どうぞよいお年を。また来年もよろしくお願いいたします。