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2009年10月20日 火曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

2009年10月20日 火曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

案件なし

【社長】
それでは、私からまずお話をさせていただきたいと思います。
私は本日、辞任の決意をいたしました。それを皆さんに申し上げるために、今日、お集まりいただいた次第でございます。
本日、ちょっと体調が悪いので声が出ませんが、亀井大臣から閣議決定されました「郵政改革の基本方針」につきまして、説明を受けました。これは先週からいくらかお聞きしていることでございます。
この方針は、私が郵政民営化のためにこれまでやってきたこと、そしてこれからやろうとすることとの間に大きな隔たりのあるものでございまして、そういうことから、もはや私が現在の職にとどまることはできないと、また、とどまることは適切ではないと考えた次第でございます。
今日、ここで辞任表明をいたしますが、正式には、28日に日本郵政の取締役会が予定されておりますので、その場で辞表を提出し、私の考え方をご報告したいと考えております。
私から最初に申し上げることは以上でございます。
【幹事社記者】
また同じようなお話になると思うのですが、なぜこのタイミングで辞意を表明するのか、また亀井大臣とお会いになったと思うのですが、そのやりとりをちょっとお聞かせ願えますか。
【社長】
亀井大臣とのやりとりは、人事に関することが含まれておりますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。このタイミングというのは、先ほど私が申し上げたとおりです。
【幹事社記者】
準備会社から数えまして、06年1月から現在まで郵政のトップとして、改革に取り組んできましたが、振り返っての総括というか感想をお聞かせください。
【社長】
この4年間、後半が民営化後ということになりますが、これはもう大変厳しいものでありまして、私の持てる能力、大したものではありませんが、それをはるかに超えるような難しい課題であったと思います。
しかし、社員の皆さんが、よく協力してくれ、今日までこぎつけることができたと思っております。この間の業績、その他、サービスレベルの向上であるとか、あるいは、経営のいろいろな面での品質の向上といった面で、相当程度の効果があり、また、実績を上げることができたと思っております。
そういう意味で、私は思い残すことは何もありません。
【幹事社記者】
最後の質問なのですが、JPEXとか残された課題もいろいろあると思うのですが、それについての思いはどういうものでしょうか。
【社長】
JPEXは時間の問題であり、また、本来はもっと早く統合してスタートすべきものと考えていたものでありますが、どうもこの原因はつまびらかではありませんけれども、作業が遅れに遅れたという結果だと思います。これを取り戻していかなければ、きちんとした統合がなし得ないということだと思います。
【幹事社記者】
各社、どうぞ。
【記者】
先程、閣議決定された今後の見直しの方針というものが、これまで進めてこられた経営と大きな隔たりがあるとおっしゃいましたが、見直しの方針について、具体的にどのように受けとめていらっしゃるのでしょうか。改革は後退させないと原口大臣はおっしゃっていますが、今後進んでいく郵政というものがどのように変わっていくと考えていらっしゃるのか、その辺をお教えください。
【社長】
今後のことは、この基本方針に述べられていることですが、これは国の政策の話でありますから、私がコメントすべきものではないと考えております。
これまでやってきたこと、あるいは、これからやろうとしていることといいますのは、私は郵政民営化法の枠組みの中で政府の信用を背景にした官業を、自らの力でお客様や市場の信頼を勝ち取ることのできる民業に変革させようと努力してきたわけです。今後さらに、この変革を加速させ、各社を上場させることにより、日本郵政グループを我が国を代表する企業グループの一つにしていきたいと考えていたわけです。
このことを、今日閣議決定された基本方針との対比において、皆さんお考えいただければ、おわかりいただけるだろうと思います。
【記者】
来週の28日の定例取締役会で正式に辞表を提出されるということですが、その時点で取締役を退任されて、現在の他の方に社長候補として就いていただくということなのでしょうか。どういうふうになるのでしょうか。
【社長】
人事に関することでありますから、私から申し上げるわけにはまいりません。これは、亀井大臣を中心に人選を進められると理解しております。
【記者】
それは全く新しい方が、今いらっしゃる取締役でもない全く新しい方が、就かれるということは間違いないということでしょうか。
【社長】
それは、私からは何とも申し上げられません。
【記者】
西川社長の経歴から考えて、なぜ、かんぽの宿の問題のときに、すぱっとやめてしまわれなかったのか。また、これほどの方が経歴に傷を付けたのじゃないかという声が一部ではあるのですが、かんぽの宿の問題のときに辞任するという選択肢はなかったのでしょうか。
【社長】
かんぽの宿の件につきましては、反省すべき点はあったかと思いますが、不正な点は一切なかったと考えておりまして、それが、その時点における辞任の理由になるというようなことは全く考えておりませんでした。
【記者】
特にこの1年は、政治、そして政府に翻弄されるような1年だったと思うのですが、今後の日本郵政グループと、政府とのあり方というのはどうあるべきだと思っていらっしゃいますか。
【社長】
それは、新たな経営トップがお考えになることで、私が、もう一週間でやめるという者が、とやかく言うべきことではありません。
【記者】
社長は業務改善計画も出されて、役員報酬の一部返上も打ち出されています。そうした状況で、政権与党の方から退陣を求める声が上がっていたことについて、理不尽だとお感じになることはありませんでしたか。
【社長】
そのことと、このこととを一緒にするわけにはいかないでしょう。
【記者】
それから、06年の1月に経営者として準備企画会社に入って、今日までにやり残したことは何かありますか。
【社長】
それはもう、やり残したことを言えば、切りがないと思います。いろいろ課題もたくさんあります。しかし、今、申し上げても、意味のないことでありまして、これは今後、皆さんが考えるべきことだと思います。
【記者】
今日、西川社長が小泉元首相とお会いしたという情報があるのですが、それは事実でしょうか。もし事実なら、どういうやりとりがあったか、ご紹介いただきたいと思うのですが。
【社長】
コメントできません。
【記者】
西川社長が目指された日本郵政の改革というのは、今ここで、途絶えると思うのですが、これまでの在任期間中で、どれくらい為し遂げられたのでしょうか。
【社長】
長い道のりですから、どの程度いったかということを計量できるものでもありません。会社の社員、そして皆さん方が、どうご覧になるかということでありまして、やらなきゃならないことは沢山あるわけですから、過去、どれだけのことができたかということを、きちんと把握したところで、それ自体は何の意味もないことだと思います。今日の姿にそれが反映されているということでありまして、大事なことはこれからどうしていくかと、何をやるかということだと思います。
【記者】
町で聞いてみますと、賛否両論の声がある中で、期待する声もありましたが、そういう利用者の皆さんに対しては、経営者の1人としてどんな言葉を、今日はおかけになりますか。
【社長】
私は、やはり利用者に評価される、利用者からよくなった、あるいは便利になった、こういう評価をされることが、企業価値を上げていくものだと考えておりますし、それを目指して、全員がモチベーション高く、取り組んでいく必要があると考えております。
【幹事社記者】
ありがとうございました。
【社長】
どうもありがとうございました。