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2007年11月5日 月曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

2007年11月5日 月曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

案件なし

【社長】
本日はこちらから報告させていただく案件はありません。
せっかくの機会でもあり、民営化後1カ月を経過しましたので、その間の状況につきまして、若干お話をさせていただきます。
申すまでもないことですが、去る10月1日に日本郵政公社は、5社の民営化会社、JP日本郵政グループとして生まれ変わりました。関係者の皆様方のご指導とご支援によりまして、スタートすることができましたことを、心より感謝申し上げます。当初、心配していました郵便局窓口の混雑につきましても、一部、端末機器操作の不慣れ等により、お客様をお待たせした郵便局もありましたが、特段、大きな混乱もなく、概ね順調にサービスを提供することができたものと認識いたしております。
システム関係につきましては、10月1日から5日まで、ゆうちょ銀行の顧客情報管理システムが、また、10月15日には、国家公務員共済組合年金の支払いシステムが、それぞれ不具合を生じさせましたが、プログラム修正等の改善措置を講じた結果、現在は、順調に稼働をいたしております。
また、これはお客様には関係ありませんが、総合人事情報システムに一部不具合が発見されました。誤り等があった社員のデータにつきましては、補正した上で11月の給与で精算をすることにしております。
一方、10月10日頃、お客様からのお申し出によりまして発覚しました内容証明等の郵便物に係る認証事務の不適正な取扱いについては、その後の調査によって約3万7千件もの不適正な事案が発生しているということが明らかになり、去る10月31日、総務省に再発防止策等をご報告したところであります。
お客様に、大変ご迷惑をおかけしましたことは、誠に申し訳なく、JP日本郵政グループの責任者として、改めて、心からお詫び申し上げる次第でございます。
今後は更にコンプライアンスを徹底した上で、お客様の立場に立ったサービスの向上に努めて参りたいと考えております。
私からは以上でございます。
【幹事社記者】
それでは、幹事社のほうから質問させていただきます。
まず、先週開催されました衆議院と参議院の総務委員会の場で、社外取締役の奥谷さんと松原さんの適格性についての問題が指摘されたのですが、この件についての現在の考え方と、具体的な対応、考えられる方向性等があれば、お聞かせください。
【社長】
奥谷さんの契約の件につきましては、職員の研修契約でありまして、公社がザ・アールと締結し、今回の民営・分社化に当たり、日本郵政株式会社に権利義務が承継され、その履行が当社に残されたにすぎないものです。会社法では、取締役に対して、在任中の他の株式会社と取引しようとするときには、取締役会の承認を義務づけているものですが、この契約は、ザ・アールと公社との間で締結されたものですから、日本郵政株式会社の取締役会で承認すべき取引には当たらないと考えております。この点の法的解釈につきましては、当社が照会した複数の有力弁護士事務所も、また、高名な法律学者の意見も一致しているところです。しかしながら、いろいろな見方をされる方がいらっしゃるということも事実ですので、当社の監査委員会に公社から承継した契約に係る特別監査をお願いして、その結果を取締役会に報告していただく方向で検討したいと考えております。いずれにしましても、本契約は来年の3月で終了予定でありまして、今のところ延長や再契約をする計画はございません。
それから、松原先生につきましては、関連法人の見直しに係る委員会ということで、この委員会は第三者機関という位置づけにしているものです。その委員長を務める方が、会社の社外取締役を兼務することについて、公平性であるとか、中立性であるとかといったところに問題はないのかということですが、取締役にご就任後の、10月4日付で、第二次報告が出たとは言え、これについての実質的な議論や取りまとめは、既に9月中に終わっていました。10月1日以降は、新たな検討や提案をするということはありませんので、公平性であるとか、中立性であるとかいうところには問題はないと考えております。
最終的な確認作業は残っているわけですが、検討対象の219法人等、全てについての整理、見直しの方向がほぼ固まり、また、10月以降、委員会として予定していますモニタリングにつきましても、当社内の実施体制や工程が決まっておりますので、残った第3次報告につきましても、早期取りまとめをお願いしているところです。
【幹事社記者】
1カ月を振り返る中でトラブルがかなりあったことについて、ご説明がありましたが、改めて、どこに問題があったというご認識なのか。例えば、研修方法など問題なかったかどうか、民営化に当たって準備が十分だったかということについてお聞かせいただけるでしょうか。また、今後に向けて、何か社内に再発防止とか、トラブル防止に向けて、指示されたことがあれば、ご説明いただけるでしょうか。
【社長】
それぞれの問題については、性質が違いますので、十把一絡げに申し上げることはできません。ゆうちょ銀行関係の顧客情報管理システムについては、アクセスが集中するということが予想されたわけで、それに対して対応できるだけのキャパシティを持っていたかどうかということ、そこに問題があったわけでして、やはりこれはシステム設計上、一定の余裕を持たせた上で、ピーク時にも対応できることが必要でした。ピーク時の想定を誤ったと申しますか、想定が甘かったと申しますか、もう少し余裕を持たせるべきであったということです。
それから、同じようなことが年金の支払いシステムについても言えるわけです。年金の支払い総額が、1,100億円余りと、12桁になったということですが、システム上は11桁以内と推定していたことから起きた不具合で、これまでの実績は、確かに11桁以内だったと思いますが、少し増えれば、12桁になってしまうということですから、11桁に出し惜しみする必要はない。出し惜しみしたところで、大したコスト削減にもならないわけですから、余裕を持たせるべきであったと思います。これもシステム設計上の問題で、これからもシステム開発がいろいろあるわけですので、その点を十分考えていかなければいけないと思います。
ただ、これについては、単にキャパシティを持たせばよいというのではなくて、無駄なキャパシティを持たせようとすると、メモリーに膨大な容量が必要になるとか、サーバの数がやたらと増えるとかということになりますから、それは自ずと限度というものがあるわけです。やはり、予想されるピーク時における、ピークの想定というものについて、それなりの根拠を持って、それに必要なキャパシティを確保しておくようにしなければならないということです。
それから、郵便の認証業務のトラブルの問題、不適正事案ですが、これにつきましては、わざわざ郵便認証司制度というものが民営化に伴って設けられているということは、内容証明郵便にしても、特別送達にしても、重要な公的サービスであるということを示すものです。従来の郵便局の場合は、国家公務員ということで、その資格を持っていたということですが、民営化されますと、そうは言えなくなるということから、この業務に従事する人は、特別に総務大臣から任命を受けるということにしたものです。それだけ重要なスキームということですから、その趣旨の徹底と、そして作業手順等についても、十分な研修を行なうべきであり、その研修が不足していたと言わざるを得ないと思います。この件は、あちらこちらの郵便局や郵便の支店で発生していますので、特定の人の問題ではないということです。
マニュアルについては、きちんと作成し、十分に配備しているわけですが、読むだけではなかなかそのとおりに手が動くというわけではありませんので、やはり、実際にやってみて、こうやるんだということを覚えていただく必要があるということだと思います。もう1つ、10月の民営化前に郵便認証司の辞令をたくさんの方に交付しているわけですが、その際に郵便局長等にその重要性を説明し、こういうふうに変わるんだということを再確認しておけば、かなり防げたのではないかと思います。この点については、甚だ遺憾なことでありまして、大変多くのお客様にご迷惑をかけたことを、大いに反省しております。
再発防止策については、一言で言えばコンプライアンスの問題ということですが、そういう抽象的な話ではなくて、再度、研修すべきところは研修し、再徹底を図っていくということで、システムについても、これから開発するというシステムもありますので、その際には、こういったことで不具合が発生しているということを十分念頭に置いて、開発に万全を期していかなければならないと考えております。
【幹事社記者】
幹事社から、もう1点だけ。
年賀状についてですが、準備作業を進めていると思いますが、前回は、やはり遅配という問題が起きましたが、再発防止に向けて、今、取り組んでいること等をお教えいただけますか。
【社長】
はい。年賀につきましては、昨年の状況は、ご承知のことだと思いますので詳しくは触れませんが、特に12月28日までの引き受け分と1月1日の引き受け分の年賀状の一部の配達が遅れたということは、これはもう間違いなく我々の努力が十分ではなかったと考えております。この年賀特別郵便は、内国郵便約款上で、12月15日から28日までに引き受けたものを翌年1月1日の最先便から配達するという取り扱いとなっていますが、公社では、可能な限り早くお届けするために、28日までに引き受けたものは1月1日に配達するということ、そして、従来、休止しておりました1月2日の配達を復活・再開しまして、サービス改善に取り組んできたということです。
また、平成16年度以降ですが、先後処理に混乱が生じたことから、28日までに引き受けたものと、それ以降に引き受けたものとの先後処理をしっかり行なって、28日までに引き受けたものは1月1日の最先便でお届けするように、カラーで区別し、管理してきました。今後も、遅出し傾向が続くと、例えば、年末押し迫ってからの差し出し、あるいは年明けになってからの差し出しということが考えられますので、年賀対策のプロジェクトを立ち上げ、いろいろと検討してまいりました。オペレーションについては、平成19年用年賀の評価・反省を踏まえて、郵便局における日別の業務運行管理の徹底と報告、及び、本社・支社における管理の徹底、郵便局の現場、これは今度、郵便局というよりも郵便事業会社の支店等でありますが、現場の要員配置の見直し、区分機の増配備等の対策が必要であると認識しており、その方向で今取り組んでおります。
また、外部機関へ年賀特別郵便の送達日数調査を委託し、第三者機関の調査による客観的なデータを取得することにより、この年賀の品質向上に取り組んでいくということにしています。
この平成20年用年賀につきましては、民営化の成否を決する、重要な試金石だということを社内で徹底し、今年の轍は絶対に踏まないようにしていこうと考えております。今後、この準備状況等も、きちんとチェックしていきたいと考えております。
【幹事社記者】
幹事社からは以上です。各社、ご自由にどうぞ。
【記者】
ゆうちょ銀行関連について1つ質問させていただきたいのですが、先日の総務委員会で、西川社長自ら、ゆうちょ銀行の直営店は、233で、本店を入れて234ですが、当面、ゆうちょ銀行網を増やさないとコメントされていたのですが、一方で実施計画には、コンサル特化店舗の設置ということが記載されていたと思うのですが、これも当面はやらないということでしょうか。
【社長】
コンサルティングというのは、資産形成等についてのコンサルティングということですので、これは直営店でやるということも当然ですが、大きい郵便局においても、そういったコンサルティング営業をやっていこうということに変わりはありません。
【記者】
それは、ゆうちょ銀の直営店と郵便局会社の代理店と両方でやるということですか。
【社長】
郵便局は大きいところです。小さいところではなかなか難しいと思います。比較的大きい郵便局で、投資信託、あるいは年金とか、こういったものが中心になりますけれども、コンサルティングした上で検討していただこうということです。
【記者】
新たに地域のどこかに進出していくというイメージよりは、今ある店舗をリニューアルというか、衣替えしていくイメージなのでしょうか。
【社長】
原則的にそうでしょうね。わざわざそのためのスペースを他に借りるということをしなくても、現在の店舗で十分やれると思います。
【記者】
大体どれくらいの数をイメージされていますか。
【社長】
今は、いくつということは申し上げられません。投信の取り扱い店舗、全ては必要ないのですが、そういったところが中心になってくると思います。
【記者】
ありがとうございました。
【記者】
すみません。松原委員会に関してですが、国会でも指摘されましたが、既に委員会としての役割はもう十分果たされたと個人的にも思うのですが、どうなのでしょう。第3次報告についても、モニタリングと直結していれば、もう、何もその委員会で続ける必要がないと思うのですが、それを前倒しで出していただいて、早期に解散というようなことも、選択肢としてはあり得るのでしょうか。
【社長】
せっかく精力的に検討し、ご報告いただいたものですので、委員の先生方には、その提言に基づいてどういうことを実行したかということについて、報告させていただくのは、礼儀だと思っています。お時間の許す限り、ご報告はさせていただきたいと考えています。
【記者】
そうしますと、松原委員長ですが、社外取締役である松原さんがその委員長を兼任するという状態は当面続くということですか。
【社長】
新たな提言をいただくわけではなく、結果報告だけですので。
【記者】
松原委員会の第2次報告にもありました特定局舎の契約の見直しについて、参議院の附帯決議に抵触するのではないかという意見も出ていますが、これについて、現時点で、どのように考えていらっしゃいますか。
【社長】
局舎問題、旧特定郵便局の局舎問題全般について、第3者委員会ではなく、特定郵便局長サイド、会社サイド、さらに、弁護士、会計士、不動産鑑定士の方にも入っていただいて、検討会をやろうということにしておりまして、大体そのメンバーも、固めています。
近いうちに、幾つかの項目にわたって、意見交換し、その中から回答を生み出していくことになると思いますが、そういった検討会を近いうちにスタートさせたいと考えています。これについては、特定郵便局長会とも、きちんと意思疎通ができております。幾つかのテーマがあると思います。全般について、そういうことで改めて検討していきたいということです。
【記者】
日通との提携交渉ですが、進捗状況を教えてください。
【社長】
まだ始まったばかりで、来年4月に基本合意と申しますか、契約を締結しようとしていますので、それに向けて検討を始めているという段階です。
【記者】
賃借料の件ですが、全特の中でも、賃借料そのものとか、今の算定のあり方、水準には、問題があると認識していると思うのですが、全特を通さない直接交渉のあり方には、異論があると聞いています。第2次報告の時に、松原委員長は、そういう直接交渉をしないで、間に全特が入るような形が、例えば賃料の高どまりの原因になっているとか、そういう話し合いの仕方はおかしいとか、おっしゃっていましたが、西川社長としては、その点についてどうお考えでしょうか。
【社長】
賃料というものは、内部統制上、非常に重要な項目であり、特に従業員、幹部社員との間の契約ということですから、なおさらのこと、透明性を確保していかなければなりません。この局舎問題だけでなく、他のことも同様ですが、全般的に内部統制をしっかり構築し、そしてそれを実行していくことによって、親会社である日本郵政の株式上場についての重要なポイントの1つをクリアできることになるわけです。これまでの国営事業とは違うというところをしっかり認識してやっていかなければならないということを、特定郵便局長の方にも、よくご理解をいただく必要があると思っています。
検討会を設け、そこで検討してもらうわけですが、そういった点については、私も直接前面に出て、話し合いをしていきたいと考えております。まだ何が適当かということを決めたわけでは、全くありません。
【記者】
アメリカのサブプライムローンの問題で、シティ銀行のCEOがやめるとか、色々な問題が出ていますが、ゆうちょ銀行の独身女性向けの住宅ローンの貸出しなどへの影響はいかがでしょうか。
【社長】
アメリカのサブプライムと我が国における全般的な住宅ローンは、大きく違うと思います。アメリカは、住宅価格が右肩上がりであるということを前提に、借入れる人も多いし、また、貸出す方も、そ側面があります。日本の場合は、そのようなことはとても考えられないわけでして、住宅ローンの借入れをされている方々、その中からデフォルトが起きているケース、こういうものについて、きちんとしたたくさんのデータを取得して、その情報からリスクを分析し、それに応じた金利を設定して、そのリスクをカバーしていく方法に徹してきているわけです。
スルガ銀行さんの場合は、いろいろお聞きしますと、その点で大変優れていて、延滞率、ロス率ともにサブプライムとは違って相当低い水準にあるということです。他の銀行とは少し違った展開をしておられるわけですが、それ相応のリスク管理体制というものがきちんとできていると判断しています。データの蓄積も大変なものですし、それをきちんと分析するシステムを持って、どういう層がどういうデフォルト率であるという情報や、その推移がどうなってきているかといった点もきちんと把握されているということです。これは与信業務、住宅ローンに限らないわけですが、特に小口の融資業務について考えてみると、最も重要なことではないかと思います。
アメリカの場合は、住宅価格が右肩上がりだということで、上がれば住宅ローンの対象物件を売却して、あるいは、上がればさらに買い換えをして、そこから資金を捻出する。また、売却して利益を得るとか、こういうことで大きく伸びてきたものです。特に、2000年以降くらいから、6、7年間、ずっと住宅価格は右肩上がりで推移してきて、最近は価格が落ちてきている。そこで、その問題が大きく表面化してきたということですから、我々としても、その辺のところはよく勉強した上で、考えていかなければならないと思います。
【記者】
短期金融市場の関係なんですが、民営化されて準備預金制度に基づき、積立も始めていると思いますが、これまで、所要準備額を大幅に上回るような、いわゆるブタ積み的なものがあったと思いますが、今後の運用方針によっては、市場に与えるインパクトは大きいと思うのですけれども、そのあたりについてどのようにお考えでしょうか。
【社長】
郵便局会社も含めて、できるだけ手元流動性を圧縮していかなければならないということが大前提であります。やはり、短期間のものであっても、きちんと運用していこうと考えており、それによって少しでも金利収益を得ていくということを考えていかなければならない。きめ細かく運用していかなければならないという大変大きな課題を持っているわけです。資金ボリュームが大きいわけですから、その運用に当たっては、市場との対話をしっかり行ない、マーケットにサプライズを起こさないようにしていかなければならないと考えています。
これはそういった手元にある現預金の調整ということだけではなく、その他、国債を中心とした運用面においても、全く同様です。
【記者】
例えば運用規模をあえて徐々に拡大していくという、時間をかけてというようなイメージでしょうか。
【社長】
そういったことも考える必要があると思います。
【記者】
2つ確認させてください。
まず、最初の奥谷さんの件ですが、社長がおっしゃるには、奥谷さんのザ・アールとの取引は、来年3月に終わるので、もういいじゃないかというお考えなのでしょうか。
【社長】
いやいや、公社が契約したものを日本郵政が承継したということでして、日本郵政として新たに契約するものではありません。そして、残存期間が来年の3月末までであるということ。公社が契約したものですから、日本郵政として改めて取締役会で承認云々ということは必要ないという法的見解がありますので、そのまま続けようと。
【記者】
4月以降はもう参加してくれるなということなのでしょうか。
【社長】
そこは、こちらサイドのニーズ次第でしょうね。
【記者】
もう1点です。年賀対策の件でちょっとお伺いしたいのですが、やはり遅出しというのがずっと続いていまして、社長、今年のカレンダーを見られましたでしょうか。
おそらく、ピークが31日になるのではないかと思います。これは現場泣かせの感じがするのですが、いかがでしょうか。
【社長】
しかし、我々は、25日までにお出しくださいとお願いしてるわけです。22日、23日、24日という3連休がありますから、その休みの中で何時間か、1日かかるのかわかりませんが、できるだけ書いていただいて、25日にお出しいただくということを考えると、いいカレンダーでもあるわけです。遅くなると大変苦しいというカレンダーでもあるわけですが。
キャンペーンとして、できるだけ25日までにお出しくださいということをお願いしているわけです。
【記者】
そういう意味では、前半戦勝負ということになるのでしょうか。
【社長】
22日からの三連休でどれだけお出しいただけるかですね。
【記者】
早出し促進のために、何か秘策とかを用意されていることはありますか。例えば、社長が自らコマーシャルに出られて25日までに投函してくださいとか、いろいろ手はあると思うのですが。
【社長】
私なんかが出てもインパクトはありませんよね。
【記者】
何か、早出し対策で、もう少し手はないのでしょうか。
【社長】
12月上旬にイベントも用意しておりますし、あるいはそのころの週をとらまえて、この週に年賀状を作成してくださいという、まだネーミングは決めておりませんが作成ウイークのようなもので徐々に気分を高めるなどを検討しております。
【記者】
要員確保についてですが、今日も都内の局長と話をしていて、非常にアルバイトのやりくりがきついということなのですが、今、都内は有効求人倍率が非常に高くて、時給800円、900円、1,000円だとかなりきついということなので、何かその辺で要員確保についての不安はありますでしょうか。
【社長】
既に始まっていることですが、何としても要員を確保しないといけませんので、どこでどれだけ足りない可能性があるのかということを、できるだけ早く把握して、そういった拠点を中心に確保策を講じていきます。総動員でお願いして回るということ以外にないと思います。
【記者】
わかりました。ありがとうございました。
【記者】
各社の販売のことなのですが、例えば年賀はがきで言えば、郵便配達員の方、もしくはゆうパックを配達されている方が注文を取る、もしくは買ってくれませんかという声をかけたりするということがありますが、その他に郵便局で販売しているというのもあります。それぞれの会社で販売する形になっており、ある会社で売れば、それだけ他の会社での数量が減るという感じになり、ある意味、競合している形になると思うのです。今後について言えば、第三分野の保険等についても、民間の他の会社のものを売ったりとか、そういう、競合する面がいろいろ出てくると思うのですが、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。
【社長】
そういった競合は考えられるわけですが、例えば年賀については、郵便事業会社、そして郵便局が協調して、シナジー効果を上げられるようにしていかなければならない。同じお客様を取り合っても意味がないわけでして、その協調関係の中で、効果を最大化させていくということを考えていく必要があります。また、そういう施策を講じていくということだと思います。それは本社レベルの会議でも、うるさく言っております。保険については、検討課題ですが、かんぽ生命の方で、早く第三分野の商品が開発できれば、そしてまた、お客様に本当に評価される商品開発ができるということであれば、郵便局会社、あるいは銀行で、それほど急いで他社の商品を取り扱わなければならないということでは必ずしもないわけです。グループの中で、どうすれば一番効果が上げられるのかということを考えていくということです。
【記者】
年賀状について言えば、具体的にシナジー効果を上げるというのはどういうことでしょうか。
【社長】
それぞれに得意分野があるわけでして、また、それぞれの営業エリアがあるわけです。年賀については、総力を挙げてやりましょうということにしておりますので、ゆうちょ銀行やかんぽ生命は、お客様に直接売るということはできませんが、お客様を紹介することはできます。それぞれの職域において、各社員が販売に向け一生懸命頑張るということです。
【記者】
郵便局にゆうちょ、かんぽの外務員がいますが、その方が郵便配達もすると聞いたのですが、本当でしょうか。
【社長】
郵便配達はしません。ゆうちょ、かんぽの外務員ですから。
【記者】
配達を手伝うとか。
【社長】
それは法規制上できません。
【記者】
年賀状の販売目標枚数というのは、グループ全体で考えているのでしょうか。日本郵便や局会社で別々に作られて、それを積み上げてトータル幾らになるとしているのか。どういう考え方をされているのでしょうか。
【社長】
郵便事業会社が中心ですが、日本郵政としても協議には加わるし、郵便局会社にもお話しした上で、これだけのものは郵便局会社でお願いしますということなど、両者で協議しています。
【記者】
それぞれ役割分担を決めた上で、それぞれの枚数を決めて、トータル幾らということになっているということですか。
【社長】
そうです。
【記者】
わかりました。
【社長】
ありがとうございました。