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日本郵政

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2011年1月7日 金曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

2011年1月7日 金曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

発表日:2011年1月13日

案件なし

【社長】
どうも明けましておめでとうございます。年初の記者会見でございますので、まず、昨年1年の回顧から始めるのが適当かと思います。
昨年1年を振り返ってみますと、郵政改革法案が成立しなかったことが非常に大きかったと思います。通常国会で成立寸前まで行きましたが、廃案となり、暮れの臨時国会では審議すら行われずに継続審査になり、今年の通常国会に持ち越されたわけでございます。私どもは、郵政改革法案の成立を契機としまして、まず郵便局会社、郵便事業会社、日本郵政、この3社を統合して組織の基本的な改編を行うこと。それによって効率的な企業体を形成すること。また、新たな事業展開もいろいろ考えるということ。それを契機にして、大いに新たな展開を図るつもりでいたわけですが、それが基本的にできなかったということでございます。それに伴って、当然のことでございますが、社員の士気も低下したというのは事実であったと思います。
そういう環境のもと、JPEXの統合に基づくゆうパック維新ということで、非常に意気込んでスタートしたゆうパックの再スタートも、7月、遅配問題で大変ご迷惑をおかけしたのですが、もう当初からつまずきまして、その点でも順調には行きませんでした。幸い、その反省を踏まえて、年末には、ゆうパックの遅延もなく、また雪が大量に降った中国地方の問題もありましたが、年賀郵便についても大体順調に配達を済ませることができ、立ち直りの契機はつかんだと思いますが、その肝心の郵便事業で、中間決算でございますけども大幅な欠損金が発生したという事実もございました。
また、ゆうちょ銀行は依然として残高が減少しておりますし、かんぽ生命も契約数の減少に歯どめがかからない状況は続いておりまして、まだおそらく年末の連結決算では大幅な黒字を確保できるとは思いますが、将来的に見ますと、やや危機的様相を呈しているのではないかと思っております。
そこで、今日はまず、お話のスタートとして、私どもが今置かれている状況を、皆さんもご存じの方が多いと思いますし、やや釈迦に説法のところもあると思いますが、改めて、今、日本郵政グループが置かれている状況がどうかということを、まずご説明しておきたいと思います。
郵便事業の現況でございますが、今、どういう状況かといいますと、郵政民営化法と株式売却凍結法の両方が残存している結果、新規業務は当然のことながらできない。それから、株式の売却も進まないということでございまして、何と申しますか、言わば両手両足を縛られている状況にあるということだと思います。一方、郵政改革法案も当然のことながら成立しておりませんので、全く身動きが取れない状況にあるということだと思います。
その結果、何が起きているかといいますと、例えばゆうちょ銀行につきましては、住宅ローンの取り扱いとか、貸し付け業務ができないままになっておりまして、お客さまのニーズにお応えできておりません。かんぽ生命については、医療保障のニーズが高まっている中で、日本生命と共同して、がん保険の共同開発を進めているわけですが、それについても何もできない。つまり第3分野のサービスが提供できない状況です。それから、依然として限度額規制が厳しくかかっておりますため、将来の展望が拓けないというようなことが起きているわけでございます。
その間、郵政三事業の経営基盤は弱体化しておりまして、今も悪化に歯どめがかかっていない状況でございます。私どもの基幹的な業務でありますゆうメール・ゆうパックを除いた郵便物の引き受けの数は、年率約3%減少しております。先ほど申しましたが、3社を統合して、経営を効率化しようということも進められない状況でございます。郵便物の全体引受物数も平成15年度には約255億8,700万通あった郵便物が、平成21年度には約233億8,700万通と、約20億通位減っているわけです。年々1%ずつ減少しているということでございます。
民営化以前もそうですが、民営化後もこの減少傾向に歯どめがかかっていないというのが、厳然たる事実としてあるわけでございます。
ゆうちょ銀行につきましては、残高の減少が止まりません。10年間で約85兆円、3割減少しております。このまま減り続けますと、いずれコスト割れの懸念が生じます。
平成11年度から平成21年度までの期間に、平成11年度を始点として、当時、民間の預貯金は、個人預金だけですが、約286兆円あり、私どもは約261兆円で、約20兆円の差がありました。やや近い残高だったのが、この10年余りの間に、民間は約378兆円でございますから、約100兆位増えていて、その間、ゆうちょは約176兆円で、85兆円位減っているということでございます。平成19年半ばまでは民営化以前でございますから、当然、国の保証があったわけです。今は保証がありませんが、その国の保証があった期間を含めて、ゆうちょは民間の預貯金残高と比べて、実は1人負けの状況で、その傾向は全く止まっていないというのが、これも厳然たる第2の事実としてあるわけです。
ゆうちょ銀行の金額階層別の残高を見てみると、800万円を超える貯金を持っておられる方の残高は約63兆円あるわけでございます。これが全体の約4割を占めており、金額的には一番多いわけでございますが、この層については、実は常に1,000万円の限度額という壁がございまして、これが1,000万円を超えますと、私もいただいたことがございますが、直ちにゆうちょ銀行から1,000万円を超えているから、すぐ処置してくださいという通知が来ることになっております。そうすると、どういうことが起きるかというと、お客さまは面倒くさいと思われる。1,000万円を超えただけで、何も悪いことしてないのに一々そういう指示が来ると面倒くさいから、それじゃ民間に貯金を移しかえようと、民間の他の銀行に移すということが現に起きているわけで、当然のことながら、その1,000万円の限度額を管理するという手間、コストもかかっています。
そういうことで、私どもは、この1,000万円の限度額を外してもらいたいと常に申し上げている原因の1つは、この統計に明らかでありますように、相当の方が実は1,000万円に近い限度に来ているのだという事実があるわけでございます。
かんぽ生命については、ニーズのある新商品、先ほど申しました第3分野というものの提供が許されておりません。そのため、保有契約件数、保険料収入ともに、10年間で4割から5割の減少、これはゆうちょ以上に激しい減少でございます。
生命保険市場の動向でございますが、かんぽの主力、養老保険は、民間を含めて養老保険全体として右肩下がりに減っている分野でございます。貯蓄型の養老保険というのが金利の面でなかなか収益を確保できないということの他に、全体に非常に老齢化が進んで、今や養老保険のニーズが減っているという構造的な問題もあります。いずれにせよ、民間を含めて養老保険全体としては、どんどん減っている。これは事実としてあるわけでございます。
一方、第3分野の保険、これは疾病保険を中心とする分野ですが、非常な勢いで増えております。この分野については、かんぽ生命は参入を認められておりません。
その結果、どういうことが起きているかといいますと、かんぽ生命については、限度額が1,300万円でございますので、お客さまのニーズへの対応ができないわけでございます。お客さまの死亡保障の希望額は、男性が平均で3,600万円、女性が1,700万円でございます。特に20歳から40歳の方は高い死亡保障ニーズかあるのでございますが、かんぽ生命は限度額規制があるため、最大で1,300万円までしか死亡保障が提供できないわけでございます。したがいまして、このいずれについても、かんぽ生命の保障限度額1,300万円では対応できないわけでございます。常に申しわけありませんとお断りしており、その結果、養老保険の分野だけではなかなか伸びないということが現実に起きているわけです。
したがいまして、これにつきましても、ぜひとも1,300万円の限度額を何とか取り払ってもらいたいと、新たな限度額は2,500万円ということになっているのですが、それでも実はまだ十分に対応はできないのでございますが、対応可能な余地が増えるということで、それを切望しております。
一方、がん保険では、アフラックなどアメリカの外資系の会社が、実に約8割近いシェアを占めております。この分野につきましては、大分遅れましたが、ようやく民間の生命保険会社でも参入が認められまして、だんだん増えておりますが、やはり当初の独占ということが圧倒的に有利に働いており、アフラックなどが実に8割程度の占有率を占めております。
この分野につきまして、私どもは参入を許されておりません。これは国益という観点から当然のことだろうと思いますが、アメリカの通商代表部は、がん保険にかんぽ生命が参入することを非常に恐れています。これは事実として、8割のシェアを持っているわけですから、これを侵されることを恐れるというのは、国の立場としては当然のことでございますが、私どもはあまり論理的とは言えないと思っております。そういうことで、がん保険の分野に進出することも認められておりません。
がん保険については、実は日本生命と共同で新商品の開発を進めており、ほとんど準備ができている状況であります。これも新しい法律が成立しないことに伴う、私どもが被っているダメージでございます。
その結果、どういうことが起きているかといいますと、保有契約件数、保険料収入、総資産のいずれを見ましても、かんぽ生命の一人負けということが起きているわけです。これも統計が示している厳然たる事実でございます。
以上、申しましたように、私どもの会社は、すべて法律上の規制がございます。その結果として、非常に苦境に立っている、苦戦しているというのが事実でございます。したがいまして、私どもは郵政改革法案の成立を待って、組織の改編、新しい業務の展開を行って、この構造的な、将来の展望が拓けない会社の現状を、一刻も早く立て直したいと思っているわけです。
幸い郵政改革法案につきましては、皆様方のご理解も進んできたと思いますし、年初、菅総理が年賀状の出発式にお出でになったこと、それから、初閣議の閣僚懇で閣僚の方々に、今国会では必ず郵政改革法案を通すから、各閣僚に対しても協力を明確におっしゃったということがございまして、私どもは、郵政改革法案の成立に大いに期待を持っているわけでございます。皆様にも、ぜひご協力をお願いして、一刻も早く、今のように、私どもがその下にいて、従わなければならない法律というのが、実は事実上、存在しないに等しいというような状況を一刻も早く脱却したいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
冒頭の説明は以上でございます。あとは、ご質問、何でもおっしゃっていただきたいと思います。何なりとお答えしたいと思います。
【幹事社記者】
今、ご説明にもあった郵政改革法案ですが、先の与党合意では、4月中の成立に向けて努力すると、衆院での再可決も視野に入れるという合意になったわけですが、まずこの状況に対する受けとめを、改めてお伺いしたいということと、こうやって、今、非常に厳しい経営環境にあるというご説明があったのですが、郵便、金融それぞれについて、法案の行方にも左右されるとは思いますが、経営努力としてどのように、今年、まず対応されていこうとお考えなのかをお伺いしたいと思います。
【社長】
郵政改革法案につきましては、与野党を通じて、郵政改革法案を成立させることについて、私は理解が進んでいると思っておりますし、大いに成立に期待を持っているという状況でございます。また、郵政改革法案の成立がなくても、やはりできることはやっていかなければならないということで、基本的には風通しをよくするということをやっていきたいと考えています。現在は、分社化によって、各会社間それぞれ相互間の風通しが、率直なところ、いいとは言えません。それから、また、上下の意思疎通も順調とは言えませんので、何よりも風通しのよい、談論風発、活発な議論が行われる会社という社風をつくり上げたいと思っています。それぞれ各社員に郵政グループ全体についての関心を持ってもらって、それぞれの分野を越えて、一体どういう事業展開を行えばいいか、どういう商品を開発すればいいか、組織を効率的に運営するにはどうしたらいいかということを自由闊達に議論してもらって、できるだけその議論をくみ上げて改革に努めていきたいと思っております。
確かに、先ほど説明しましたように、構造的に、非常に先行きに問題のある企業体でありますが、まだまだやるべきことはたくさんありますし、将来性がないということではないと思います。事実、世界を眺めますと、郵便事業の分野でも非常にうまくいっている国もございますし、何よりも、各国で今、郵便貯金、郵便保険というものを新たに作ろうという動きが現実に起きていることも確かです。私どもは、この郵政三事業を中心にして、将来、発展性のある、利用者の信頼に応え得る会社にするというのが使命だと考えております。今年、明治4年の創業以来140年という節目でございますので、私としては、反転攻勢の年と位置づけているわけです。
【記者】
年末に、日本郵便の鍋倉社長が支店長会議で、このまま行くと当社は債務超過のおそれがあると発言したという一部報道がありまして、このような危機感を斎藤社長も同じく持っておられるのか。並びに、厳しい日本郵便の財務を改善するためにどういう方策を考えておられるのかをお伺いしたいと思います。
【社長】
鍋倉さんが、そういう危機意識を持たれていることは私も承知しておりますし、事実、郵便事業会社については、大幅な損失がありますから、大変危機的な状況であるという認識は、私も共有しております。
ただ、確か東京新聞であったと思いますが、債務超過になると書いてございますが、それは通期で1,000億円の赤字が何期も続けば、それはどの会社でも債務超過になるわけでございまして、そういう状況は続くとは考えておりません。
この間の中間決算で説明があったと思いますが、今までの状況から比べると、中間決算の段階で約660億円位の赤字が増えたわけでございます。あの時、確か市倉さんから説明があったと思いますが、その中でJPEXの統合に伴う分が約420億円、それから郵便本体の事業の減少に伴うものが240億円というようなことであったと思います。
ただ、JPEXの約420億の損失増加というものの中には、一時的要因のものがございます。統合に伴う一時的費用の増というのが、たしか約130億円あったと思います。それから、郵便のゆうパックの遅配に伴ういろいろな手当て、そのための損失増加は約90億円あったということですから、その両方を足した約220億円については、これはあくまでも一時的要因だろうと私は思っております。したがって、これについての整理は可能だと思います。
基本的にはJPEXの統合に伴う赤字の残存額、約200億円位ありますし、何よりも問題なのは、先ほど申し上げましたように、郵便物の本体の減少傾向に伴う赤字が約240億円も増えていることで、これは構造的な赤字を言うのだろうと思います。
これについてどうするかは、これからの一番の問題だろうと私は思っております。そのためには、やはり何と言っても経営の効率化、具体的に今、検討している最中でございまして、何をどうするかということはこれからの問題でございますが、いろいろな部署の配置転換とか、何しろ郵便事業というのは、皆様ご承知のように、いわば労働力というか、人手を非常に要するものでございまして、人件費のウエートが約7割近くあるわけですから、その部分の合理化をどうするかというのが一番の問題だと思いますので、組合の方にもご協力をお願いしながら、抜本的な対策を講じていかなければならないという点では、認識は一致していると思います。
これは郵便事業会社だけの問題ではなくて、郵便物という中核的なものを扱う郵便局会社を含めて、郵政グループ全体の問題としてとらえる必要があると考えておりまして、これから本格的に取り組んで再生の道を見つけていかなければいけないと考えています。
1月28日に総務省に報告することになりますので、それが1つの時点としての目安であると思います。それまでにすべての問題が解決できるかどうかわかりませんが、今、懸命に努力している最中でございまして、危機意識については、全く鍋倉社長と同様の危機意識を持って対処しているところでございます。
【記者】
その質問の関連で伺いますが、人件費の合理化を組合にもお願いしながら実施とおっしゃいましたが、そうするとボーナスですとか、給料ですとか、そういうものをカットしていくとか、そういうものも含めて考えていかないといけないということでしょうか。
【社長】
当然、そういうものも検討項目であると思います。これはもちろん交渉事でございますし、これからやっていかなきゃならないわけですが、当然のことながら、労働組合それから郵便局長会とか、そういういろいろな組織との交渉がこれから要ると思います。
基本的には、今日、労働組合の新年の会合がございましたが、そこで竹内委員長もおっしゃっておられましたが、郵便事業、郵便局会社、郵政事業全体を何とか再建して、いい会社にしていかなければならないという目的意識は共通でございますので、これからは建設的な話ができるのではないかと、まだ期待の段階でございますが、そう思っております。
【記者】
もう1点だけお願いします。そうしますと、具体的には、通期の営業赤字が1,050億円ですが、7割を占める人件費をどれぐらい詰めていこうというお考えでしょうか。
【社長】
それはこれからやってみなければわかりません。ただ、要するに、少なくとも約240億円という構造的な要因がありますし、JPEXの統合に伴う基本的な部分も約200億円位あるわけですから、従来から比べて相当巨額な赤字要因を抱えていることは間違いありません。
だから、それを直すためには、もちろん人件費だけではありません。いろんな部署の配置転換とか、社員のやる気の問題とか、社員の質の向上とか、いろんなことがございますが、総合的な対策を講じていかなければならないと思います。どの程度できるかは、これからやってみなければわかりませんが、相当抜本的なことをやらなければならないという意識は持っているつもりです。まだ具体的なことをお話しできないのが大変残念ですが、いずれにせよ遅くとも28日の段階には、かなりのことはお話しできるのではないかと思います。
【記者】
大変厳しい環境の中で、タフな舵取りをされている斎藤社長に対して、ちょっと古い話になって恐縮ですが、一般の国民に代わってという感じでご質問があります。就任された当時は、いろいろ民主党には天下りの問題もあって、一部大変厳しい批判的な論調もあったのですが、振り返りまして、今の時点でそういう論調に対しての反論でもよろしいですし、今、現実にその辺はどういうふうになっているのか、受けとめ方についてお伺いできればと思います。
【社長】
いろんなご批判みたいなものがあったことは承知しておりますが、それについては、すべてもう過去にお話ししておりますし、今現在与えられた職務を一生懸命やるのが私の務めだと思っておりますので、それ以上のコメントは差し控えさせていただきます。
【記者】
先ほどの賃金の話に戻るのですが、現時点でグループ会社の賃金水準は全く同じで、それは1つのグループとして当然だと思うのですが、将来にわたって、ゆうちょ銀行、かんぽ生命を上場したとき以降、その賃金体系はどうしていくべきだとお考えでしょうか。
【社長】
今後の検討課題でございまして、株式を売却するのは、ゆうちょ銀行、かんぽ生命に限りません。統合後の日本郵政株式会社についても、株は売却するわけでございますから、その点については、別に立場が変わるわけではございません。
郵政企業グループの一体化を保ちながら、給与体系をどうするかについては、これからの検討課題だと思っております。
【記者】
これから先は労組との話し合いになると思うのですが、基本的にはどういうお考えでしょうか。例えば、ゆうちょ銀行だったら銀行業界の賃金体系に合わせるべきという意見も内部にあるようですが、基本的にはどっち側に振れるとお考えですか。差がつく方向に振れるのかどうなのかを教えてください。
【社長】
率直なことを申しまして、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の抱えている人員は、それほど多くはありません。基本的に一番社員数が多いのは、郵便事業会社と郵便局会社ですから、その両者についての賃金体系をどうするかというのは、これからの郵政グループ全体についての基本的な命題だと思っております。
それに比較すると、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の給与体系をどうするかというのは、それに比べると、あくまで比較の問題でございますが、それほど重要な問題だとは考えておりません。
【記者】
3つ質問があるのですが、まず1つ目は、厳しい状況の中で、新規業務をやらせてほしいというご主張のようですが、そこで、与野党が参院で逆転している中で、やはり常識的に法案を通すのは非常に難しいと思うのですが、例えば今ある郵政民営化法のもとで、むしろ株式売却凍結法を廃止して、そうすれば民営化委員会の方も新規業務は認めると言っているので、そういう方向転換をして、経営体を育てていくというようなことはあり得ないのか。
もちろん新しい法律には、三社一体化というようなものがあるのですが、外から見る限りでは、どうしてもそうしなければ効率化は実現できないのかという疑問がありまして、そういう根本的なことになりますが、Uターンは選択肢としてあり得ないのか伺いたいのが1点目です。
2つ目は、新規業務の主なところは、ゆうちょ銀行とかんぽ生命ですが、やはり、今、ご質問がありましたが、問題はゆうパックを抱え込んだ中での郵便事業の赤字の大きさにあるのだと思います。年末、事故は起こりませんでしたが、そのためにかかったコストも非常に大きかったと思います。これは、一時的な費用かもしれませんが、それを差し引いてもやはり構造的な赤字が残っているゆうパック事業を抱え続けることが、郵便事業会社にとって得策なのかどうか、そういう判断はあり得ないのかどうか、更に、いわゆる郵便の配達とゆうパックを事業として統合していくということも視野にあるようですが、果たして、オートバイで運んでいる郵便物と、やはり車を使わざるを得ないゆうパック、これらの合理的な統合というのは可能なのかどうかを改めて伺いたいと思います。
3つ目は風通しのいい会社にというお話があったのですが、こういう会見が西川前社長のときには、ほぼ毎月あったと思うのですが、斎藤さんになってからの頻度は非常に少ないです。前回がいつだったかちょっと記憶にないのですが、風通しということをおっしゃるのであれば、国営といいますか、まだ、国が全額株を持っている中では、より回数を増やす、あるいは定期的に行うことが必要なのではないのかと思います。メディアの立場として思うのですが、それについての見解を伺いたいと思います。
【社長】
最初の話ですが、それは、私としては非常に意外なご質問だと思います。現在の民営化路線に戻るということは全くあり得ないと思います。今の郵政改革法案の趣旨についても、ようやく説明が浸透して、日経新聞自身も私は論調が変わってきていると思っていたものですから、そういうご質問があったのは極めて意外でございます。そういう方向転換があるとは全く考えておりません。それは、明確に申し上げておきます。
【記者】
そこがどうしても必要なのでしょうか。
【社長】
それは、要するに、郵便局会社で、郵便局を通じて、貯金、保険を含めた今の郵政三事業をユニバーサルサービスとして提供するというところが今度の郵政改革法案の基本でございますから、そこの部分が今の郵政民営化法には全くないわけです。今の郵政民営化法では、ゆうちょ銀行とかんぽ生命について株を全額売ってしまうので、完全売却後は、完全な民間会社になります。郵便局を使って貯金とか、保険を提供することを義務づけられていないわけですから、そうすると特に地方において郵便局の基本的な郵政三事業のうちの貯金とか、保険の提供ができるかなという危険性があるわけです。それを直すというのが、今度の郵政改革法案の基本でございます。
それから、もう1つは、分社化によって、郵便局会社と郵便事業会社が分かれてしまった。それにより経営の効率が非常に悪くなったことは確かです。それを一体化しようという基本的な改革を含んでいるわけです。ところが今の郵政民営化法では、そこは全く解決されません。そういう意味で、今の郵政民営化法に戻るということは全くあり得ないと私は考えております。日本経済新聞社の中でも、その理解は当然のことながら、進んでいるものと今まで思い込んでおりましたので、そのご質問は非常に意外でございました。その点ははっきり申し上げておきます。
それから、ゆうパックについてはおっしゃるとおり、いろんな問題点がございます。確かに、JPEXを統合するかどうかについて、内部で議論があったことは確かでございます。ただ、総合的に判断して、やはり、特にドイツが典型的な例でございますが、ドイツは政府の後押しもあって、宅配事業も統合した独占会社として、非常に世界最強の物流会社として今どんどん発展しております。そういう意味でゆうパック事業というのは、世界的な減少傾向の中で、唯一、成長産業たり得る事業でございますから、私どもは、これをできるだけ大切に育てていきたいと思っております。そして、先ほど来申し上げておりますように、ゆうパック事業を含めて、郵便事業をどういうふうに抜本的に再生していくかと今一生懸命議論しております。ゆうパック事業をやめてしまうという選択肢は全く持っておりません。
それから会見についてはできるだけやるようにいたします。これは私だけの判断ではございませんが、いろいろなことを考え、会見をしなかったというのは事実でございますが、これからは、会見をできるだけご要望に応じてやるようにしてまいります。私自身は会見が大好きでございますから。
【記者】
具体的な質問ですが、最初の説明の中で、アフラックががん保険の75%を占めているというお話のときに、アメリカが圧力をかけているような趣旨のご説明があったのですが、どういうご認識かをもう少し詳しく話していただけないでしょうか。
【社長】
これは、私が具体的にお聞きしたわけではございませんが、報道により、あるいは政府関係者の話によりますと、かんぽ生命ががん保険の分野に進出することについて、アメリカ、特に通商代表部が深い懸念を持っていると伺っております。これは、アメリカ側とすれば、アフラックなどが約8割のシェアを占めているわけですから、そういう懸念を抱かれるのは、ある意味当然ではないかということを申し上げたわけでございます。
【記者】
これに関して、直接働きかけるとかということはございませんか。
【社長】
ございません。ルース大使ともお目にかかったことがございますが、そういう話を直接お聞きしたことはございません。
【記者】
郵政改革法案なのですが、国会の状況が非常に難しい中で、与野党がいろいろと法案の中身についても、審議に入れるかどうかというところもあるとは思うのですが、審議していくとなれば、三事業一体って、すごく大事だということをおっしゃっていますが、でも、反発の強い、例えば、限度額のところですとか、出資比率のところでも、政府が親会社の3分の1を持つ必要があるのかとか、そういったあたりが法案の中身で問題になってくる可能性があるのではないかと思いますが、その郵政改革法案の中身にある程度妥協とか、そういうことを考えられるのかというところをお聞かせください。
【社長】
当然のことながら、この法案は私どもが提出しているわけではございません。政府が提出していることでございまして、その修正をするかどうかは、最終的には政府のご判断でございます。私どもは、法案修正について、最終決定権があるわけではございません。ただ、私どもとしては、郵政改革法案、限度額については、当然のことでございますが、今の与党、政府とも十分に協議した結果、提出していただいているものですから、限度額を含めて、このまま通していただくというのが最善の道であると考えていることは確かでございます。
【記者】
全く質問が変わるのですが、地方の郵便局の再開発についてです。大阪とか、福岡とか、再開発のお話が出たと思うのですが、その後、現状がどうなっていて、これをどうしていくおつもりなのかをお聞きかせください。特に福岡は3月に新幹線が開業して、博多に新しい駅ビルができて、その真横に博多郵便局があるわけなのですが、これについてどういうふうにされたいのか教えてください。
【社長】
不動産事業をどうするかというのは、私どもの大きな課題の1つでございまして、そのために、今度新しく不動産部門を総括していただく副社長をお迎えしたくらい力を入れている分野でございまして、これからどうするかというのは非常に重要な課題でございます。ただ、ご承知のように、市況が非常に悪いので、将来の需要について正確な見通しが立たないという状況です。福岡についてもいろいろ内部で検討していることは確かでございますが、まだ明確な方針をどうするかというところを決めるまでに至っていないという現状です。
これからどうするか、今度、新しい副社長を迎えまして、この方は非常に業界で高名な、そういう分野の権威でございますので、彼を含めて、これから真剣に議論していきたいと思っております。
【記者】
ご説明いただいたとおり、郵政改革法案の成立環境というのは非常に不透明であると思うのです。限度額については、本法に限らず、政省令で定められているわけですから、必ずしも郵政改革法案イコール限度額ということでないと思うのですが、その点に関連して、先に限度額だけが引き上げられる。その一方で、法律が変わらないことによって、新規業務、業務の自由化も進まないというケースもあると思うのですが、それでも先行して限度額を引き上げてもらいたいというお気持ちはあるのでしょうか。
【社長】
これもいろんな議論がありまして、いろんな経緯をご承知だと思うのですが、今の政府の立場は、法案の成立と一体化して限度額を決めようということでございますので、それは私どもも同意したことでございますので、私どもはそれ以上のことを今全く考えておりません。
したがって、郵政改革法案を通していただいて、限度額も閣議でお決めいただくというのが私どもの希望だということでございます。
【記者】
あともう1点、やや抽象的なことで恐縮ですが、このままでは株の価値が低下するし、サービスも低下するし、社員の士気の低下が進行してしまうという話もあるわけですが、ごもっともな結論の話だと思うのですが、郵政民営化法のもとで、要するに誤配が非常に増えたとか、よく亀井前大臣はそういうことをおっしゃっていました。そういうものは、その後改善されて、現時点においては社員の士気の低下というのは、別に起きているわけではないと理解してよろしいのでしょうか。
【社長】
社員の士気の低下というのは、要するに郵政改革法案が成立した場合と比べての低下ということです。誤配自体は事実としてあると思うのですが、そのような問題については一生懸命現場と意思疎通を図り、直すようにしております。
ただ、非正規社員の正社員化を行っていますが、あれは、現場で働いているアルバイターと言われる人たちに、将来の希望を持っていただくという意識改革をして、社員の質を高めるというねらいもあり、実際そういう効果もあるのだと思います。したがって、誤配とかもだんだん減っているということは確かでございます。
ただ、当然のことですが、この法案が成立すれば、いよいよ、さあ、これからスタートだということで、全般的な士気が上がるのは確かでございますから、その意味で低下していることは間違いない事実だというふうに思っております。
【記者】
前回の5月の記者会見のときに、斎藤社長はほかの民間金融機関への民業圧迫を回避することは今後一番考えていかなければならないとおっしゃっていました。具体的には、他の金融機関とどう協調していくかということについて、資本性資金の供給ですとか、債権の買い取り、そういった形で協調していくビジネスモデルを考えていきたいとおっしゃっていました。あの会見から半年以上が経ちましたが、ものすごく資金規模が大きいですから、このまま、例えば住宅ローンに参入するとしても、金融機関、金融界全体への影響がすごく大きいと思うのですが、その既存の民間金融機関と協調していくビジネスモデルについて、今現在はどう考えていらっしゃるのかをお聞かせください。
【社長】
まだ具体的に申し上げる段階までいかないのですが、いろいろとそういう方向で一生懸命努力していることは確かでございます。住宅ローンにつきましても、実はスルガ銀行と連携して、媒介でやらせていただいているので、私どもは直接貸し付けているお金はございませんが、そういうことは1つのモデルでございます。その他に資本性資金の提供とか、そういうことについて、いろいろと行っていることは確かですが、何しろ郵政改革法案が成立しないものですから、なかなか具体化しないことも確かです。
それから、ローンについては監督官庁の認可も必要でございますし、なかなか進んでいないのは事実でございますが、おっしゃる方向で一生懸命努力していることは間違いございません。
【記者】
郵便バイクのことなのですが、駐車違反の摘発が関西のほうで非常に増えていて、集配に支障を来していると聞きます。この件について、駐車場がないことも含めてどう思われるのか。
それと、もう1つは、その配達人が駐車違反の摘発を受けたときに、会社に影響が及ばないように個人で駐車違反の申告をしなければいけないという現場の声があります。これについてどう思われるか。
もう1点、駐車場があればいいじゃないかということで、郵便局に郵便の人がバイクを置かせてくれと言うと、会社が違うのでそれはできないという事例は、風通しの悪さが象徴されているような気がするのですが、この辺についてはいかがでしょうか。
【社長】
いろいろな問題が起きていることは伺っております。やはり配達を迅速に、スムーズに行わなければいけないものですから、駐車違反の問題とか、郵便局の駐車の問題とか、今一生懸命、個別に検討しているところです。各地域によって問題発生の事案が違うので、なかなか一律にいかないものですから、それぞれ地域の実情に応じて、的確な解決を図るように、今、一生懸命行っている最中でございまして、もうだんだん直ってきていると、いろいろなところは改善されつつあると思います。特に郵便局会社が駐車を拒否するというようなことは、もうないようにしていかなければいけないし、当然、もうほとんどないと思います。
【記者】
先ほどの質問にもありました記者会見なのですが、昨年5月から、ずっと半年以上開かれなかったのですが、途中参院選でねじれ国会になったりとか、いろいろありましたが、先ほどはいろいろなことを考えて開かなかったというお話でしたが、その辺について、もうちょっと詳しく教えていただけないでしょうか。
【社長】
総合的な判断としか言いようがないです。ただ、記者会見をやれということであれば、私自身は個人的にはむしろ記者会見は大好きな方ですから、できるだけさせていただきたいと思います。 何しろ、非常にいろいろなことが、特に政治情勢とか、いろいろなことが複雑に絡まり合ったものですから、いろいろな配慮が事実上あったのだろうと思います。これは私自身が自分で開くとか決めるわけにいかないような点もあるものですから、ご理解いただきたいと思います。
【記者】
これからリストラもある程度行っていかなければならないというお話なのですが、例えば、赤字の話で先ほどおっしゃっていたゆうパックの統合の話で言いますと、ゆうパックの統合の時期がちょうどお中元の時期と重なったとか、事前の準備が不十分だったとか、ある程度経営判断のところに誤りがあって、その結果生じたように見えるわけですが、労働組合とかは、何かしわ寄せが自分たちに来るのかみたいな感じで反発する可能性もあると思うのですが、その辺をどのように説得していくのか、また、説得できるというお考えなのでしょうか。
【社長】
ゆうパックの遅配問題は、いろいろな要因がありましたが、年末のゆうパックの配達とか、年賀はがきの配達では労使一体となって努力をして、問題が発生しなかったということで、今現在の時点では、7月のゆうパックの遅配の問題は、もう過去の出来事として、労使とも、これからの問題としては前向きに行こうというふうになっておりまして、遅配の件を問題としていることは全くございません。
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