ページの先頭です
ページ内移動用のリンクです
ヘッダーメニューへ移動します
サイト内共通メニューへ移動します
本文へ移動します
カテゴリ共通メニューへ移動します
【画像】印刷用のヘッダー画像です

日本郵政

そばにいるから、できることがある。

ここからヘッダーメニューです
ヘッダーメニューはここまでです
現在位置:
日本郵政ホームの中の1
日本郵政株式会社の社長等会見の中の3
2009の中の3
2009年10月28日 水曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

2009年10月28日 水曜日 日本郵政株式会社 社長会見の内容

発表日:2009年10月30日

案件なし

【社長】
今日、正式に日本郵政株式会社の社長に就任いたしました齋藤でございます。よろしくお願いいたします。これから就任後の記者会見を始めたいと思います。
最初に、今日決まりました役員人事について、コメントいたしたいと思います。お手元に既にお持ちだと思いますが、非常に多彩な、多方面の方々に取締役になっていただきまして、非常にありがたいことだと思っています。今後、このような方々と自由闊達な議論をして、新しい会社の方向を決めていきたいと考えています。
この役員人事の特色について、私なりに考えていることを申し上げます。
1つは、いわゆる経済界の総意で、いわばこの会社の仕事を支えていただくという方向がはっきりしたということで、この点については深い感謝の念を持っております。まず、取締役の奥田さん、西岡さんがご留任になった点でございます。奥田さんは、皆様ご存じのように前の経団連の会長でございまして、いわば経済界の総帥の1人でございます。それから、西岡さんは三菱重工業の社長をやっておられた、やはり経済界の重鎮でございまして、この方が会長として、そのまま留まられると。それから、さらには岡村さんという現在の日本商工会議所の会頭が取締役の一員としてご参加いただいたということ。それから、NTT東日本の社長であられた井上さんが新たに取締役としてご参加いただいたということ。さらには、新しい常勤の副社長でございますが、ここに現在、経団連の会長であられる御手洗さんの会社の役員だった方が取締役として参加していただいたということで、いわば経済界の指導的地位にある方々が、この新しい日本郵政株式会社の取締役として参加していただいたということで、これは大変にありがたいことだと思っております。それが、第1の特色であろうかと思います。
第2番目の特色は、従来、日本郵政株式会社は副社長が1人で、常勤の副社長が1人でございました。今度、そういう意味で4人の副社長体制にしたというところが特色でございます。その方々について順次ご紹介してまいります。
まず、副社長になられました坂篤郎さん。この方は、ついこの間まで内閣の官房副長官補ということで、非常に多方面にわたる活動をされた方でございますので、皆様よくご存じの方だと思います。極めて能力の高い方でございます。それからもう一人、副社長になられました足立盛二郎様。この方は初代の郵政事業庁長官でございまして、いわば郵政事業の、裏も表もよくご存じの非常に深い知識を持たれた、さらに信望の極めて厚い方でございます。このお2人の方々は官僚出身ということで、既に一部の新聞で官僚天下りではないかというような記事が載っております。
そこで、ちょっと申し上げたいのでございますが、これから日本郵政のいわば事業の基本的方向についてご説明申し上げるわけですが、日本の郵政事業というのは歴史を振り返ってみますと、明治初年にですね、前島密という方が郵便事業を創設されて以来、長い間、国営事業として、いわば職員が高い誇りを持って維持してきた郵便局を中心とする極めて公益性の高い事業であるという事実は決して忘れてはならないと思っております。この点については、著名なエコノミストであります神野教授なども、原点に立ち返るべきであるということを述べておられます。従いまして、民営化以降ですね、まさにいろいろな事業を展開しておりますが、その事業の本質は極めて公益性の高い事業でございます。例えば、そういうものとしては電力事業などもございますが、それに並ぶ公益性の高い事業であって、これに従事する社員は極めて高い誇りを持って、いわば国民のために奉仕しているんだという意識を持って事業を展開していただきたいと、私は考えております。
さらに、この郵政事業の、いわば根幹を決めるものとして、10月20日に決定されました郵政事業の見直しに関する閣議決定がございます。その2番目に、国民共有の財産である郵便局を集め、いわばそれぞれの拠点として、地方、地方における拠点として、いろいろな地方格差、あるいは零細な国民の格差を是正する拠点として活用する。特にワンストップ行政拠点として、活用するということが明記されております。いわば郵便局は、この閣議決定に従いますと、行政の拠点として活用するという方向が明確に打ち出されております。従って、いわば行政とのつながりということが、今後重要な事業展開の大きなテーマになると思います。従いまして、そこでは行政経験を持った方々の参加、参加というか参画ということは、必須のことだと思っております。このお2人は、能力、識見ともに極めて高い方々でございます。このお2人にお願いできたことは、私は非常にありがたいことだと思っております。
天下りということにつきましては、いろんな概念規定がございますが、私の持っているイメージとしましては、公務員として一定のポジションを得た方々が、退職後、政府の補助金等を受けている団体等に職を得て、実際に大した仕事もせず、のうのうと公金を食んでいると、それがけしからんということであろうかと思います。ただ、このお2人は極めて困難な課題に立ち向かって、いわば国民のために、あるいは公共のために、火中の栗をあえて拾うという気概で、これから一生懸命仕事をするということで職についていただくわけでございます。従いまして、それはいわゆる天下りに伴う弊害の全くない方々であると思っておりますし、皆様の温かい激励の目で、この2人の今後の活動を見守っていただきたいというのが私の衷心のお願いでございます。
もう1人の関根様は、先ほど申し上げましたように、キヤノンで高いポジションを得ておられる方でございますが、民間経営者としての才覚を私どもの新しい事業展開に生かしていただきたいと思い、大変期待している人材でございます。
4人目の常勤の執行役副社長の高井俊成様でございます。この方は元長期信用銀行で勤務された方でございます。ゆうちょ銀行という貯金業務の仕事を今後経営するためには、どうしても民間の金融業務の知識を持った方が必要であると考えました。そういう方々は実は多種多様におられますが、残念なことでございますが、ほとんどの方は既に活動している銀行等の役職員である方、あるいはあった方にどうしてもならざるを得ません。そうしますと、やはりどの銀行から来られた方であっても、どうしてもその銀行とのつながりというようなことが影響を及ぼして、いわば公共のサービスとしての「ゆうちょ」のあり方に、影響を及ぼすのではないかとの懸念がないとは申せません。
従いまして、今度のこの高井様は、既に、存在がなくなっている長期信用銀行という、銀行の中では極めて公共性の高いバンキングビジネスに従事されていた方でございます。現在は独立の、いわば自分のコンサルタント会社を経営されているという方で、今後の私どもの「ゆうちょ」を中心とするバンキングビジネスにとっては最適な方であると確信しております。
以下、岡村様は既に申し上げましたので、その次の曽野綾子様についてでございますが、この方については私が多弁を弄する必要はないと思います。極めて高い知性と非常に広範な評論活動、さらに日本財団のトップとしての経営感覚、あらゆる意味で大変すぐれた女性でございます。この方の助言をいただけるということは、私どもにとって大変大きな喜びであり、また誇りであると思っております。
それから、その次の原田様でございますが、この方も非常に著名な検事総長であられた方でございます。その長い経験と高い識見を、特に私どもが今、非常に重要視しております企業のコンプライアンス、透明性の確保といった方面でご助言いただけるものと期待しております。
その次の石弘光様。放送大学学長でございますが、前は一橋大学の学長で、極めて著名なエコノミストでございます。長い間、政府税調の会長をなさっておられましたので、税制の大家ということになっておりますが、本来は財政学の大家でございまして、非常にたくさんのお弟子さんも持っておられますし、ご本人自身も郵政事業に対して非常に勉強されているというか、広い学識と意見を持っておられる方でございます。この方の、いわばエコノミストとしての幅広い見識に裏打ちされた助言を大いに期待しているところでございます。
井上様については申し上げました。
その下の松尾新吾様でございますが、この方は九州電力の会長でございます。私どもは2つの期待を持っておりまして、1つは地域代表という意味で、九州地方における郵政事業活動の実際についてご意見を伺わせていただくということの他に、公益事業の会社の経営者でもございますので、公益事業を展開するという意味では、私どもも同じような性格を持っているため、そういう事業の経営という面で、何か良いサジェスチョンをいただけないかということを期待しているわけでございます。
それから、その次の杉山幸一様でございますが、この方は労働問題の権威でございます。長い間、中労委の委員をなさっておられまして、労働問題について深い見識を持っておられます。私どものこれからの事業展開におきまして、従業員、労働組合との関係も極めて大切でございます。士気が落ちたということを一部で言われておりますが、高い士気を維持しつつ、事業展開していくために、いろいろなアドバイスをいただけるものと期待しております。
それから、下の4人の小池様、神野様、入交様、渡邉様は、いわば地方の声を聞かせていただく地域代表の性格を持った方々だと思っております。また、同時に、神野様、入交様は若手のばりばりの経営者として経営に参画しておりますので、経営の神髄についてもいろいろ勉強させていただけるのではないかと思っております。そういう意味で、加茂市長の小池様をはじめ、西陣織の渡邉様、それぞれ地方の郵政事業に対するご要望、あるいはアドバイスをいただけるのではないかと期待しております。
このような、いわば多彩な取締役を得ましたことは、私も大変ありがたいことだと思っております。今後、活発に議論して、取締役会の議論を通じて、新しい会社の経営の方向を導き出していきたいと考えております。
それから、最後に、今度の人事に関して、一部の新聞に出ておりました指名委員会の指名を経ないので、これはコンプライアンスに反するのではないかと、委員会設置会社として手続きが不当ではないかというコメントがあったことを覚えております。これにつきましては、指名委員会の委員の職にとどまられるのは、奥田さんだけでございまして、その他の方々は辞任が決まった方でございます。従いまして、辞任されることが決まって、しかも、西川社長をはじめ今度の新しい会社の方針と多少の食い違いを感じておられる方々が、やめられる方々であることもあり、そういう方々が指名委員として新しい取締役を指名するのは適切ではないのではないか。特に辞職される方にそういうことをお願いするのは気の毒ではないかという奥田委員長のご判断で指名委員会の開催中止を決定したと伺っております。
これは、私は極めて適切な判断ではなかったかと思います。既に辞職を決められており、会社の新しい方針と必ずしも意見の一致しない方々が、次期の役員を指名するというのは、あまりに形式的な議論であり、実態に即さないのではないかと私は思っております。
従いまして、今回、指名委員会を通さないで、株主総会を開いて、取締役をご決定いただきましたが、これも指名委員会が開かれない場合の法に従った措置でございます。従いまして、今回のこの決定プロセスは、決して委員会設置会社の趣旨には反しないと私は考えております。
以上、人事についてのご説明でございます。
次に、今後の郵政事業の展開についてお話したいと思います。日本郵政会社の事業活動については、いろいろな意見が交錯していることは事実でございます。いろんな意見を聞きながら、幅広い検討を行っていかなければならないと思いますが、私どもはやはり、その際、基本にすべきものは先ほど申し上げました10月20日の郵政改革の基本方針という閣議決定であろうと思います。この閣議決定に書いてありますことに沿って、私どもが今考えております今後の郵政事業の展開についてお話したいと思います。
この閣議決定の第1項で「国民共有の財産である郵便局ネットワークを活用し、郵便、郵便貯金、簡易生命保険の基本的なサービスを全国あまねく公平に、かつ利用者本位の簡便な方法により、郵便局で一体的に利用できるようにする」ということが書いてございます。これは、私どもの事業展開としては、極めて基本的な、いわば当然のことだと思っておりますが、郵政民営化の方針以来、効率化ということの結果でございましょうか、一部、サービスが低下したという指摘がなされていることは事実でございます。
これは新聞などで拝見したことでございますが、例えば、かつて三菱総研、今、学長をなさっておられます高橋乗宣さんなども、都会でもサービスが落ちているということを言っておられますが、特に地方においてサービスが落ちているということをよく伺います。例えば、郵便外務員が郵便貯金の勧誘を行えなくなったと。あるいは、郵便局の間が3つに分割されて、郵便と貯金と保険の窓口の相互の流用がうまくいかないで、ぎくしゃくしているとか、そういうような声は、郵政民営化委員会の報告でも指摘されておりますし、いろいろ聞こえてまいります。
従いまして、今後、私どもの第1の課題は、そういう郵便事業、貯金事業、簡保事業を一体として、広くサービスするためには、どういう事業の仕組みにしたらいいのか、どういうサービスの仕組みにしたらいいのかということを、国民共有の財産である全国津々浦々に広がっております郵便局ネットワークを維持しつつ、職員の意識を高め、どういう具合にこれをやっていくか。郵便局で一体的に利用できるように利用者本位の簡便な方法はどうしたらいいのかということを、これから改めて再構築していくということが基本になろうかと思います。
2番目には、「このため、郵便局ネットワークを地域や生活弱者の権利を保障し、格差を是正するための拠点として位置づけるとともに、地域のワンストップ行政の拠点としても活用する」ということが書いてございます。これは従来の郵政民営化の方針の中では、あまり触れられることのなかった画期的な点だろうと思います。いわば行政の拠点として使おうということでございます。郵便局を国ないしは地方公共団体の行政の接点として活用していこうということで、ある意味では画期的な決定だろうと思います。現に、その1つとして長妻厚生労働大臣から今後、年金手続きの拠点として使えないかというご提案があったと伺っております。まだ具体的な中身は承知しておりませんが、これなどは確かに新しい郵便局の活用の方途として非常に興味あるご提案だと思っておりますので、今後、積極的にそういうことにも取り組んでまいりたいと思います。したがって、行政の拠点として郵便局を使っていくということは、今後、公益性の高い公共サービスの提供者としての郵便局の1つのあり方として取り上げていくべき課題だと考えております。
3番目には、「郵便貯金・簡易生命保険の基本的なサービスについてのユニバーサルサービスを法的に担保できる措置を講じるほか、銀行法、保険業法等に代わる新たな規制を検討する。加えて、国民利用者の視点、地域金融や中小企業金融にとっての役割に配慮する」ということが書いてございます。これが実は極めて難しいテーマでございます。今までの郵政民営化会社の基本方針は、ゆうちょについては銀行法、かんぽについては保険業法の適用を受けて、純粋な民間の会社として、いわゆる純粋民営の金融機関、保険会社と共存していくべきであるというのが基本であったと思います。それについて、これからどうしていくかということについての、1つの問題を投げかけられた閣議決定であろうと思っております。
郵便貯金の活用法については、著名なエコノミストの間でも実は論争がございます。先ほど申し上げた神野教授あるいは野口教授などは、郵便貯金がそもそも創設された経緯は、国民の皆様から集めた貯金で国債を購入することに使うために創設されたのだと。従って、その原点に立ち戻るべきであると。ないしは、かつての財政投融資のように政策金融に使うという方向に立ち返るべきだという議論をされております。野口教授、さらに『文藝春秋』などで好感度1位というか名声が1位の菊池英博さんという民間のエコノミストなどは、極めて強力に国債の購入ということに限定すべきであると。いわゆる、ナローバンキングと申されておられますが、そうすれば民間金融機関との競合はなくなると。そういうことに限定すべきであるという強固な議論を展開されておられます。片や竹中教授に代表されるような方は、先ほど申しましたような民間とイコールフィッティングの金融機関になるべきであるという議論もございます。いわば、非常に著名なエコノミストの間でも論争になる問題でございます。
ただ、私は、閣議決定に書いてございますように、国債保有一本に限定するという方法はとり得ないと思います。やはり国民から預かった資金をなるべく民間のニーズに充てるという方向に転換していくという基本方針を、揺るがせてはならないと思います。ただ、ここに「国民利用者の視点、地域金融、中小企業金融にとっての役割に配慮する」とございますように、地域金融、中小企業金融の方に何とか活用していただける方策を見つけていかなくてはならないのではないかと思っております。
ただ、こういう方向にかじを持っていくためには、さまざまな障害がございます。1つは官業の民業圧迫と称される問題点です。確かに、全額株式保有であるゆうちょ銀行のゆうちょ資金が、そういう目的で、例えば地方の地域金融とか、あるいは中小企業金融に流れ込むということは、それぞれ現に存在する地方銀行とか、地方の信用金庫とか、信用組合に対する経営圧迫になるという面は否定できません。従って、今後なすべき課題は、これらの機関と協調して、協調融資とか、あるいはどんな形であれ、何らかの有益な融資という方向性を見出せないかということに、全力を傾注していかなければならないと思っております。これは極めて厳しい、困難な道でございます。現在、地域金融、中小企業の金融は、金融機関が多くあり、資金も存在しますが、実はそれに伴う実需がそれほどないという問題もございます。従って、今後、これらの問題について、具体的にどう対応していくか、また、ゆうちょ銀行の融資活動、金融活動をどういう方向に持っていくかということについては、大変困難な課題が待ち構えていると思います。それは、前の西川社長という偉大なバンカーが、いろいろな困難に立ち向かいながら、未だに8割が国債運用になっているという厳然たる事実が、その難しさを象徴していると私は思っております。ただ、この方向は今後とも営々として努力していかなければならない、方向だろうと私は思っております。
それから、4番目には「これらの方策を着実に実現するため、現在の持ち株会社・4分社化体制を見直し、経営形態を再編成する。この場合、郵政事業の機動的経営を確保するため株式会社形態とする。」ここで決まっておりますのは、株式会社形態のまま行くということでございます。これは当然のことだと思っております。あと、4分社化をどうするかということについては、これから郵便事業、郵貯事業、簡易保険事業を具体的にどう展開していくのか。そのためには、地方の郵便局を、今、窓口が3つに分かれているけれども、これを一本化するのかとか、そういう個々具体的な業務形態はどうするかということを勘案して、それとの関連でどういう会社形態がいいのかと。企業経営の効率化というか、企業経営の円滑化というか、そういう観点から、どういう事業体制がいいのかということをまず基本にして、これから検討していき、私どもの意見をどんどん政府にお願いして、今後のこの4分社化体制の見直しに一定の結論を与えるように、これから努力していきたいと考えております。
それから、「なお、再編成後の日本郵政グループに対しては、さらなる情報開示と説明責任の徹底を義務づけることとする」とありますが、これは当然のことでございます。原田元検事総長にもお願いして、私どものコンプライアンス、あるいは透明性、情報公開の透明性ということを第一に考えていきたいと考えております。
以上が閣議決定に基づき、私が今、イメージとして頭の中に描いている今後の郵政事業の企業展開の方向でございます。以上で説明を一応終わらせていただきます。何なりとご質問をどうぞお願いします。
【記者】
前回の取引所での会見の際は、これからの経営のあり方についてのイメージを語っていただけませんでしたが、今、語っていただきましたので、補足を少し質問させてください。これまでの西川体制による民営化路線については、齋藤さんご自身としてはどう総括されていますでしょうか。
【社長】
民営化路線というのはさまざまな議論がございます。識者の間にもいろんな議論がございます。西川社長が努力された経営効率化の方向は、基本的には、私は同様の考え方でいかなければならないと思っております。ただ、それに伴って確かにいろいろな面でサービスの低下があったことは事実でございます。また、職員の士気の低下ということも、報道されたりしております。これから、郵便局などの実態をよく分析して、職員の士気を高めるにはどうしたらいいか、誇りを持って仕事をしていただくにはどうしたらいいか、郵便局の一体的サービスというものをもっと向上させるにはどうしたらいいかという観点を含めつつ、基本的には西川社長が持した経営の効率化という基本方針を維持しつつ、経営を進めていきたいと考えております。
【記者】
しかしながら、全国一律のサービスを維持する、特に金融においても維持するということになっていきますと、いろいろコストがかさむ面も出てこようかと思うのですが、効率化を実現しつつ、全国一律の公共的な面を充実させていくというのはかなりの困難を伴う作業ではないかと思いますが、その辺について、どうご覧になりますか。
【社長】
確かに、ご指摘のところはあると思いますが、逆に申しますと、今、郵便、ゆうちょ、かんぽについて、それぞれ仕事が分化されて、職員が一体的に活動できないという面がございます。これを一体的に活動できるようにすれば、コスト低下につながる面も逆にあろうかと思います。従いまして、そういう点をどうするか考えつつ、確かに難しい点がございますが、今でもゆうちょ、かんぽについては全国一律のサービスというのが維持されていることは事実でございますから、その方向をちゃんと維持しつつ、経営を進めていけば乗り越えられるのではないかと考えております。
【記者】
先ほど、最初に社長が触れられました閣議決定の基本方針の中で、5番目として、「再編後の日本郵政グループに対して、さらなる情報公開と説明責任の徹底を義務づける」というくだりがございました。齋藤社長の起用を決断されました亀井金融・郵政担当大臣は、鳩山内閣の中におきまして、最も先んじて記者クラブだけに限られた記者会見ではなく、クラブ外の記者、ジャーナリスト、メディア、海外の記者、あるいはインターネットメディアに対して開かれた記者会見、オープンな記者会見を実践されております。大臣の強いイニシアチブによるものですが、これは鳩山内閣の基本方針でもあったはずのものであります。その内閣が決めたこの閣議決定の基本方針である情報公開の徹底を、今後、齋藤社長はこの日本郵政の記者会見、あるいはそれ以外の広報活動に関して、こうしたクラブ外の記者、あるいはメディア、インターネット等に対して開かれた、オープンな情報の公開をしていっていただけるのでしょうか。
【社長】
私は来たばかりでございまして、今までどういう記者会見をされていたのかということを存じておりません。しかし、基本的にはここに書いてございますように、情報の公開、透明化というのは、極めて会社経営の基本であると考えます。特にこういう公益性の高い事業展開を行っている企業にとっては、それは生命線であると思っておりますので、公開については徹底してまいりたいと思っております。
【記者】
ガバナンスとコンプライアンスの問題で質問があります。西川さんの時代は、「かんぽの宿」問題等で非常にガバナンスの問題が批判を浴びたのですが、齋藤社長はどういう点に問題があって、これからどういうふうに改善していきたいのか。また、過去のさまざまな施策について、何か改めてご説明する気があるのかどうか、そのあたりをお聞かせください。
【社長】
これについては、まだ就任したばかりでございますので、実態についても私はよく承知しておりませんと正直に申し上げなければいけないと思います。
これから「かんぽの宿」をどう処分していくかというのは、この会社の経営上の基本問題の1つでございますので、今までどういう経緯があって、どういう点に問題があり、今後どういう点を改善していかなければならないのか、どういう具合にしていけばいいのかということをこれからまさに勉強して決めていこうと思っています。今、基本的にどういうことになるのか、どういうことになったかということについて、申しわけないのですが、まだ勉強が行き届いておりません。今後、いろんなことでわかりましたことは透明性ということで、逐次、ご報告していきたいと思っております。
【記者】
まず、全国郵便局長会との関係ですが、西川前社長は、全特との関係において、特に局舎問題、局舎の買い上げについては結局行わず、現行を維持していくということで、年間670億円の局舎料を支払い続けるといった合意を結ばれました。それについて齋藤新社長は、この問題を再度考え直すお気持ちがあるのかどうかという点がまず1つ目の質問です。
それと、会社の中の会社とも言われていて、非常に政治的な力も強い組織であるわけですが、2万4,000のうちの1万9,000近くの局のトップの方たちでいらっしゃるわけですから、当然、そこの方たちとうまく関係を結んでいかなければ事業も回っていかないというのも事実だと思いますが、全特とのつき合い方といいますか、これからの交渉の仕方等々も含めてお話しください。
それともう1点、例えば、全特の代表のような方を経営陣の中に、例えば、その代表格を入れるようなお考えは現時点であるのかもお教えください。
【社長】
その問題は非常に重要な問題になると思います。
結局、そういう借り上げ契約を結ばれたということは、西川社長はその時点で、それが一番その現体制の会社の経営として適切であると判断されたのであろうと思います。私は西川さんを尊敬しておりますので、それについては、相当の根拠があっただろうと思います。従いまして、基本的に、今それをこう変えるという問題意識は持っておりませんが、おっしゃったように特定郵便局をどうしていくかというのは、極めて重要な課題だと思っておりますので、やはり実態をまずよく聞いて、伺うところによると、特定郵便局については、地域地域によって、その実態に差があるそうでございます。これから綿密に、実態を調査して、場合によっては地域、地域によって異なる形態であってもいいのではないかと考えております。
【記者】
経営陣に入れるかという点についてはどうでしょうか。
【社長】
今、取締役が決まったばかりで、その際に、実は議論がなかったとは申しません。そこで入っていただかなかったということで、これからしばらくは、今の経営陣のままでいきたいと思っております。
【記者】
全国ユニバーサルサービスという点で伺いたいのですが、社長は郵便局を一切廃止しない、数を減らさないというふうに理解されていらっしゃるのでしょうか。もう一つの点は、行政拠点として活用していくという点についてですが、便利になる半面、当然、行政の仕事を担うとそれに伴う手数料といいますか、あるいは委託料というか、そういう資金、お金が政府から流れることになると思いますが、これは新たな補助金というような性格は持たないのでしょうか。その2点について伺いたいと思います。
【社長】
行政の拠点として使うという意味は、その一翼を担うということですから、それについての委託手数料をいただくのは当然のことで、これは補助金ということではなく、経営、いわば仕事を維持するためのコストでございますから、当然の報酬であると考えています。
それから、郵便局の数を減らすか減らさないかについては、今、特にそれについて断言してお答えすることはできないと考えております。要は実態でございまして、全国一律のサービスを維持するために、どの程度の郵便局が必要か、国民共有の財産でございますから、郵便局の数を維持するということは極めて重要な課題ではありますが、必ずしもそれに固執する必要はないという時代もそろそろ想定されますので、それについて断定的なお答えをしてはいけないと考えております。
【記者】
今、いろいろ基本的な事業方針をお伺いしていまして、亀井大臣が会見でいろいろ述べられていることと非常に一致しているなというのが率直な印象だったのですが、亀井大臣は先だっての会見のときに、選挙前から齋藤社長と郵政事業についてはいろいろ議論してきたという話もしていました。どのような形で亀井大臣とそういうお話をされてきたのかということを少しお伺いしたいというのが1点と、亀井大臣は齋藤社長のことを「剛直で竹を割ったような人である」というようなことで表現しておられましたが、齋藤社長から見て、亀井大臣について、どのように思われているのでしょうか。
【社長】
今のご質問については、お話しして透明性を高めなければいけないことですが、個別のプライバシーに関する面が多いと思いますので、お答えは差し控えさせていただいたほうが適当だと思います。
【記者】
亀井大臣についての印象というか人柄についてはいかがでしょうか。
【社長】
それについても、コメントは差し控えさせていただきます。
【記者】
今回の臨時国会で株式売却の凍結法案が出され、その後どうなっていくのかという関心を持っておりますが、将来の株式公開について、どのように考えていらっしゃるのかお聞かせください。
【社長】
株式売却凍結法案が出されたのは、やはり、特に「ゆうちょ」、「かんぽ」について、2017年までに売却するということが決まっていたため、株式売却を急ぐためには、やはり企業内容をよくしなければいけないということで、いろいろな面でのサービス、その他についての弊害があったということを懸念されて、そういうものを出されたと思います。従いまして、当面は、まず株式を売却する前に、株式会社としての郵政事業をどう構築していくかということが基本だろうと思います。株式会社の形態を維持したまま、経営の効率化を図り、片や公益性が高い公共サービスの提供という視点も踏まえ、新しい経営モデルをつくり上げるということ。そういう新しい経営モデルをつくり上げたうえで、会社形態が円滑にいけば、将来、その会社の株式を売却するということは十分予想される事態だと私は思っております。
【記者】
今日決まった取締役について、多彩な人材がそろったとお話しされていましたが、今日の取締役会については昨日の今日ということもあるのか、18人中15人のご出席だったと伺っています。今後も18人というこれだけの人数を集めて、月1回のペースで取締役会を開けるとお考えでしょうか。もしくは開く方針ということでしょうか。
【社長】
いろんなことを兼務されている方もあって、月末は忙しいとか、いろいろなことがございますので、なるべく皆さんが集まっていただきやすい日を調整しながら、できるだけ多くの方々に集まっていただきたいと考えています。もし、集まっていただけない方には、別に機会を設けて議論させていただくということで、できるだけ多くの取締役に参加していただいて、オープンな形で議論を進めたいというのが、私の今の基本的な願いでございます。
【記者】
天下りの話を一応聞かなければならないので、お伺いしたいと思います。先ほど、天下りの定義を、政府の補助金等をもらって、そこでのんのんとしながら高給を食むというふうなことをおっしゃいました。齋藤さん自身、そのような経験がなかったのか、このことについてお聞かせください。そして、研究情報基金をお辞めになった後、先日の記者会見で顧問料をいただいていますかとお聞きしたら、顧問は無給ですとおっしゃいましたけれども、顧問料という形でなく、別の形で報酬を得ていたということはなかったのでしょうか。補助金等の税制優遇も含めお聞かせください。そういうところにいて、過去にどのようなご活躍があったのかお聞かせください。それから、民間だとおっしゃっていましたけども、金融先物取引所というのが民間企業、形は民間でしょうけれども、世間的に見ると大蔵省傘下の、ファミリー企業とまでは言いませんが、極めて行政の恩恵の強い企業だったわけです。今回辞められた後、太田さんに譲られましたが、これまた大蔵省からの天下りかどうかは知りませんが、出身者です。そういうところに、ずっとおられて、私どもから見ると、いわゆる世間的に言う民間企業という経験はなかったのではないかと思います。それが悪いとかいいとかと言っているのではありませんが、そのようなご経歴をどうお考えになっているのかお教えください。
それから次に、先ほど、人事については細かいご説明をいただきました。非常に参考になりました。このような人事についてのご判断、これはその人選などについて、齋藤さんも参画し、あるいは意見を申し述べたのでしょうか。齋藤さんのほうが先に決まっていたわけですから、当然、そういう機会もあったと思いますが、その人選、あるいはアドバイスなど、どのようなことがあったのでしょうか。また、社長としてのガバナンスを働かされたということでしょうか。
それから、奥田前経団連会長が、その指名委員会について、お辞めになる人たちに諮るのもどうかということをおっしゃったと話をされましたが、それは齋藤さんが奥田さんと話をして、そう聞いたということでしょうか。
【社長】
1番目については、お答えを差し控えます。あなたの個人的見解であると私は理解しております。
2番目につきましては、当然のことでございますが、取締役の選任に関しましては、いろいろな局面に意見を申し述べ、私の意見が採用された面も多くあると思っております。
3番目の話は、私が奥田さんから個人的に伺った話でございます。
以上でございます。
【記者】
1番目の回答を差し控えるというのは、ちょっとないんじゃないですか。やはり、それはご自身のことですから。
【社長】
既に先般の記者会見で、天下りの問題については私の見解を申し上げましたので、答弁は差し控えます。
【記者】
どのような見解が、前にあったということですか。
【社長】
あなたの個人的見解について、コメントを述べることは差し控えるという意味です。
【記者】
いや、個人的見解じゃなくて、研究情報基金におられたことです。
【社長】
私はあなたの個人的見解だと思っております。
【記者】
いや、事実じゃないですか、それが。
【記者】
今回は冒頭、取締役の全容を発表されたのですが、我々は、次の段階にも関心があり、子会社、事業会社の経営陣をどうされるのかという、その辺で齋藤さんのお考えをお聞かせください。特に後輩の高木祥吉さんについては、現段階では、ゆうちょ銀行の社長さんという形で残っておられます。このあたりは、今後どう変わっていくのか、見通しを含めてお聞かせください。
【社長】
実は、子会社の経営陣については、社長就任後、まだ間もないこともあって、十分に検討が届いていないわけでございます。今後、早急に皆さんの意見も伺いながら検討してまいりたいと思います。
ゆうちょ銀行の社長につきましては、高木さんは実はまだ子会社の経営者で、それを更迭とか、あるいは代えていくためには、それなりの手続きが要るわけでございますが、今日現在では、その手続きを開くまでの時間がなかったということでございまして、高木社長についてはお辞めいただくことになると、私は思っております。
【記者】
いつ頃までに、子会社の経営陣の検討を行うのですか。
【社長】
なるべく早くしたいと思っているのですが、まだスタートしたばかりなものですから、なるべく早急に検討したいと考えております。
【記者】
わかりました。
【記者】
分社化の体制を見直すということですが、具体的にどういった体制がいいとお考えでしょうか。そして、今後の新しい経営プランというか、経営戦略を練っていくということですが、そのタイムスケジュールを教えてください。
【社長】
結局、来年の通常国会にそういう法案が出るということでございますので、あまり時間はないわけで、まだ、今日就任したばかりですが、これから精力的に4人の副社長とも相談して、取締役会の方々の意見も伺い、さらには社員の意見とか、利用者の意見とか、当然のことながら株主である国の意見も伺いながら、私どもの意見をまとめていきたいと考えています。
基本は、先ほど申し上げましたように、どういう経営をするのか、一体どういうサービスを提供していくのか、そのためには郵便局の体制をどうしたらいいのかというような業務展開のモデル、それができないと、それに見合った、どういう会社、形態がいいのかというのはよくわからないものですから、まずそれを早急に固めなければいけないと考えています。
時間はあまりなくて、少なくとも今年中には、多くを決めなければならないですね。
【社長】
どうもありがとうございました。
ここからフッターメニューです
 
フッターメニューはここまでです
 
日本郵政株式会社
よくあるご質問・お問い合わせ
サイトのご利用について
プライバシーポリシー
アクセシビリティ
サイトマップ
English
ページの先頭へ戻る

ページの終わりです